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iPS細胞による革新の再生医療は世界を変えれるのか!?

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バイオテクノロジー

バイオ関連企業が生み出す新たな世界

近年は産業化改革と言っても良いほど、規制の概念を覆すモノが世の中に生れようとしている。セクターを大分すると、IoTとバイオとなるのではないだろうか。どちらも私生活に大きな変化をもたらすものだ。

特にバイオ関連企業が生み出す物は、我々が生きていく上での必需品となる事が多い。バイオロジーは直訳すると、まさに、生命、生物となるが、実はもっと広義に使われる言葉である。食物も薬品も素材も、有機エネルギーもバイオの範疇にある。

そして近年、株式市場でも話題となっている「バイオ関連」というセクターは、「バイオテクノロジー」を駆使して商品を開発する企業の事を指す。バイオテクノロジーとは、いわゆる2つ以上の異なる細胞や遺伝子といった、生態物質を使って新しい物体、若しくは効果を生成するという技術を指す。

例えるなら、「発酵食品を作る」事もバイオテクノロジーに当たる。もう少しそれらしい例を挙げるなら、害虫や病気に強い野菜といった、遺伝子組み換え食品はバイオテクノロジーの産物である。

そして、株式市場で言う「バイオ関連銘柄」は医薬品の研究、開発分野を指している事が多い。医療の技術は日進月歩というが、近年のそれは目を見張るものがあり、特に「再生医療」という分野は、医療界にとって革新的なものである。再生医療とは、一言でいえば「自己修復力」の有効活用である。

再生医療で変わる医療界

元々、身体が持っている自己修復力を増幅させ、それを医療に活用するという考え方である。現在の医療では、病気などを治療するには薬を使うという考え方が一般的だが、そこに自己の修復力により治療するという概念を導入したものである。

これを成し得るには「細胞の再生」が不可欠で、近年話題となっていた日本人開発者がノーベル賞を獲得して話題になったiPS細胞や、存在の有無が疑問視されているSTAP細胞が「再生細胞」に当たる。

再生細胞の概念を、もう少し具体的に挙げて説明すると、「細胞の分化」がキーワードとなる。人間を含め、多細胞生物は皆そうだが、最初は受精卵という一個の細胞として誕生する。そこからどんどん分裂して、色々な細胞が生成され分化、その細胞が様々な組み合わせを行う事で、臓器や骨といった人体組織を形成していく。

今話題のiPS細胞は、人間の細胞に遺伝子を組み込み人工的に作った細胞で、分化前の状態の「細胞幹細胞」と同様の能力を備えている。つまり、iPS細胞を使って人間の子宮内で起こっている分化を人工的に起こし、臓器などの組織を作るという事である。

そうしてできた細胞を、患者の要治療箇所に移植する事で、痛んだ箇所を修復するという考え方だ。心臓を患っている患者がいれば、iPS細胞で生成した心臓を移植するという事だ。

iPS細胞による美容業界への革新

iPS細胞は、「万能細胞」とも称されており、あらゆる細胞になる事が可能と考えられている。そうであれば、臓器提供者不足も克服でき、また新薬開発にも応用できるだろう。さらにiPS細胞は、美容の分野でも期待が高まっている。

直接的なのがスキンケアであるが、iPS細胞は、よくCMなどで耳にする「肌本来の美しさ」の極地となり得る。iPS細胞は、当然皮膚組織も形成できる。もっと言えば、形成段階で注入するという事だ。

iPS細胞は、先ほどの臓器の例のように、既に形成した組織を移植などにより活用する事もできるが、形成途上段階で注入する事により、その「組織を正常な状態」にするという利用方法もある。つまり皮膚の場合、重度の火傷などで破壊された組織には、形成された皮膚を移植、生活習慣の乱れなどで痛んだ肌には、途上段階の細胞を注入し、「肌を本来の状態に戻す」事も可能だという事だ。

余談だが、若い人から生成したiPS細胞を、その人より年配の人に注入すると、「肌が本来以上に若返る」という説もあるそうだ。以上のように、iPS細胞は、医療にも美容にも万能効果が見込まれているため、非常に注目が集まっている分野である。

株式市場にあたえる影響

当然、株式市場でもこの分野は注目されている。特に、iPS細胞の作製に成功した2006年から8年後の2014年9月、「加齢黄斑変性」の患者を対象とした医療への応用が実現した事が、再生医療分野の大きな躍進となり、この頃からバイオ関連相場の動意が如実となった感がある。

バイオ関連という分野は、どうしても研究費用が掛かるので大手企業が先行する傾向がある。例えば下記の企業は、直接的なiPS細胞の研究を行っている企業だが、やはり名の通った大手である。

【4502】武田薬品工業
京都大学と共同で「IPS細胞」に関する研究を行っている。
現在、iPS細胞を応用した新薬を、最も早く開発する企業として候補に上がっている。
開発に成功した暁には、株価の上昇の切っ掛けとなる可能性が高い。
【2802】味の素
京都大学と提携しながら、「IPS細胞培地」を開発。
つまり「IPS細胞」の需要が広がれば、同社も発展も必然だろう。
【4922】コーセー
「IPS細胞」を用いて皮膚に関する研究を行っており、それに合う化粧水の研究をしている。
化粧品に特化している企業であるため、先述のスキンケア、若しくは「肌の若返り」というフレーズは、非常に優位に働くと思われ、もし開発に成功した暁には、大きな需要の発生により、株価は躍進する可能性がある。
【7731】ニコン
再生医療のための「IPS細胞」の開発を行っている。
さらに、培養の工程を自動で管理するシステムを用いたりと、付随して新しい手法も取り入れている。

ただ一方で、特化割合を高くしたiPS細胞関連業務を行っている新興企業も多数存在する。「バイオベンチャー」という言葉が世間で市場で浸透している事からも、株式市場の新興IPS関連企業への関心の高さが伺える。

【4593】ヘリオス
まさに先述のiPS細胞により、難治性の目の病気である加齢黄斑変性治療法の医療への応用を実現する事となった。
大日本住友製薬と共同開発契約を締結している。
この件を皮切りに、IPS細胞業界が株式市場から注目を浴びる事となり、iPS細胞関連銘柄の本命とも言われている。
【2372】アイロムホールディングス
日米でIPS細胞作製方法の特許を取得し、IPS細胞の量産化を目指している。
【4978】リプロセル
世界で初めてとなる、ヒトIPS細胞由来肝細胞を製品化した。
【2370】メディネット
東京大学と、IPS細胞を用いた免疫細胞治療の共同開発を行っている。

上記を見ていると、規模は違えど新興企業の方が、特化している研究分野は色濃く、さらに実績も強い印象を受ける。現に株取引においては、「バイオベンチャー」という言葉が飛び交うように、上昇余地と値動きの軽さから、バイオ関連は新興株が好まれる傾向がある。

特にヘリオスは、網膜に関する分野では突出しており、先述のようにiPS分野において、結果を出すのも早い企業であったと言えるだろう。2014年9月、理研により細胞を使った世界初の再生医療手術が行われた。

そして1年後の15年10月には、生着も順調で腫瘍化も見られないとの経過報告がされる事となる。この偉業を縁の下で支えてきたのは、他ならぬヘリオスである。

今注目の企業「ヘリオス」

ヘリオスHP画像

ヘリオスHP画像

ヘリオスは、前身である日本網膜研究所理研は、2011年8月に理研発ベンチャーの認定を受け、網膜色素上皮シートの共同研究の一環で製造にも携わってきた。2013年9月に、現在のヘリオスに社名変更、2014年9月の臨床研究の成功を背景に、2015年6月に東証マザーズに上場している。

またヘリオスは、加齢黄斑変性治療法の開発とは別に、横浜市大の谷口教授らとiPS細胞による血管を持つ次元の肝臓を形成する研究を行っている。その過程で、分化が進んでいない細胞や、細胞の残留を選択的に除去する試薬も開発している。

研究費も莫大であることが予想されるが・・・?

また、iPS細胞による肝臓治療のノウハウを、腎臓に転嫁する事ができれば、年間医療費1兆5000億円に上ると言われている人工透析の代替をなす事もできるという。まさに夢のような話が、少しずつ現実に近づいている状況だが、ヘリオスが携わっている研究は当然、莫大な研究費を要する筈だ。

しかし、資金面でも大きな不安はないようで、加齢黄斑変性治療薬の治験の実施許諾権として、すでに5億円の時金を取得、その後も進捗による収入が11億円のほか、共同開発契約による開発費分担などで、最大52億円が見込めるという。

また、マザーズ上場時にも66億円を調達している。費用としても、開発中の新薬の対象が希少疾病対象であることもあり、製造や臨床試験についても大資金は必要ないので、当面の費用は十分賄えるといった状況であった。

ヘリオスの株価の推移に関する考察

このように様々な観点で、ヘリオスは実績とその将来性に期待してしまう銘柄ではあるが、現在のヘリオスの株価推移は決して堅調とは言えない。2016年6月に上場来高値を付けてからは、現在まで調整中と見て取れる。そもそもヘリオスは、現時点では研究会社なので、常時販売して売上げを上げられる商品などがない。

これが、新興企業に多い悩ましい事象なのだが、いわゆる研究期間中には研究費という出費が恒常的に続く。当然、ヘリオスの業績は赤字続きである。その期間は、開発、製品化、販路開拓、販売といった段階を踏んでようやく脱せるのであるが、特に新興市場の研究会社の株価とは、何もアクションが無い期間は商いは薄れゆっくりと下がっていく。

1500円下辺りは、フィボナッチ三分の一押しの水準となるため、買いが入ってきやすいようだが、下降トレンドを脱する程の反発は見られない。しかし、ヘリオスの様な開発中の企業は、突発的な進捗の発表で株価が急騰する事が多い。

そして、そういった企業は、発表するタイミングをうかがっていたりするものである。動意の無い期間はいつまで続くのかは判らないが、開発物が世間にとって革新的なものであるだけに、売上げに転嫁できる見込みが立った時には、株価の反応も非常に大きいものとなるだろう。

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