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日米バイアスにより起こる乖離の懸念

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相場

東京株式市場の動向~見解①~

日経平均は小動き、19,900円台後半で推移している。その中では、保険、銀行などの金融セクターなどがじっかりしている。

市場では、月初で銘柄入れ替えなどが活発だが、今晩の米アップルの決算、今週の内閣改造や金曜日の米雇用統計発表などもあり、「ポジションを積み上げにくい」という意見が出ている。

前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比34円23銭高の19,959円41銭となり、3日ぶりに反発、堅調な円相場と、昨日の米国のハイテク株安が嫌気され、やや安く寄り付いた。

その後、好決算銘柄への買いや自律反発機運の高まりで、プラスに転じ、一時は節目の2万円に接近したが、全体的に伸び悩む展開となるも、引けに掛けて再び上昇することとなった。

金融株が好感

内容としてはまず、前日に好決算を発表した日東電工 、三井住友、JALなどが買われた。

東証1部の騰落数は、値上がり949銘柄に対し、値下がりが949銘柄、変わらずが120銘柄と、総数で言えば一身一体であったが、大型銘柄では買いが優勢であったため、日経平均株価の上昇地合いとなった。

特に金融株は、先日の日銀による国債の買い入れ減額の報道から、金融株が好感されている様相だ。

しかし日経平均株価は、20,000円を超えると利益確定売りが優勢になるのが、昨今の傾向だ。

たしかに2営業日で150円ほど下落したため、反発買いは起こっている。またボラティリティは小さくなっているものの、市場の物色意欲は強い。

この1ヶ月半程は買いが継続し難い

しかしこの1ヶ月半程、日経平均株価は明確な20,000円からの上昇が成されない。

これがかえって市場の20,000円に対する意識を強くしてしまい、特に下回っている時には、押し目買いが入っても、20,000円に近づくと利益確定の水準として市場が反応し、買いが継続し難くなっているということだ。

特にここ2週間程は、日経平均株価の動意がさらに乏しくなっていた。兼ねてからの一山を超えたドル/円の弱さもあるが、日経平均株価は6月4の高値からの下降トレンドラインが強固に機能している。

また先述の20,000円への意識から、20,050円にもレジスタンスラインができ上がっている。対して19,855円にも下値抵抗ラインが見受けられる。

大体ここ2週間は、この水準に近づくと買いが入ってきていた。現段階では、この間でレンジとなっていることも見受けられる。

東京株式市場の動向~見解②~

もう一つの見解としては、6月14日から緩やかな上昇トレンドラインも機能している。いわゆる6月4日からの下降トレンドラインとのトライアングルが形成されているということだ。

これは、ここ2週間の動意の乏しさにより形成されているので、長く機能する事は考え難く、上下どちらかにブレイクして動意を呼び込む切っ掛けとなりそうだ。

実はもう一つ、6月18日から延びている下降トレンドラインも存在する。6月4日からの下降ラインとチャネルを形成しており、いわゆるこのラインが下限となるわけだ。

したがってもし今後、上値の圧力が下がってくる様になれば、チャネルラインの下限まで落とされることも考えられる。

むしろ、上昇フラッグの可能性も

一方、逆の考え方をすると、上昇フラッグであるという見方も出来なくはない。

ここ2ヶ月近く、日経平均株価はNYダウとの連動性が乏しい。NYダウに至っては、特に今年のドル/円との連動性はさらに乏しい。

米国株の、特に主要株は、好決算やその期待から先週より買われている。

NYダウは、今年の4月から機能し続けていた上昇チャネルラインの上限を、今週に入って上抜けることとなった。

米国と日本の金利差

対してドル/円は、先々週まで機能していた下値を先週、抜けてきている。この2者の動きはまるで逆だ。

ここにも、先週の日銀の国債買い入れ減額が影響しているのかもしれない。米国と日本の金利差や、緊縮と緩和という逆のベクトルを向いている両国のバイアスは未だ大きい。

しかし敏感な市場が、円キャリートレードに少なからずの警戒感を覚えた可能性はあるかもしれない。

現に日経平均株価に関しては、ドル/円との逆行現象に陰りを見せている。

一段買いへの意欲後退による円キャリーの解消が、ドル/円の下降圧力の一要因となっている可能性もある。

仮に日経平均株価が、上昇フラッグの状態であるとするなら、如実な買い意欲が表れるのは、ドル/円が山の麓に到達した辺りだろう。

本日(2017/8/14)の日経平均株価

本日で日経平均株価は、直近安値を取った6月14日から33日目となっている。対してドル/円も6月14日に直近安値を取っている。

さらに言えば、ドル/円が直近高値を付けたのは7月11日、日経平均株価も同日に波の高値水準を推移している。

つまり双方とも本日が33日目で、東京時間にはドル/円も上昇していた。ドル/円の麓は、現段階だと109円台と推測されている。

先週の下降時に110円を何とか割り込まずにいたが、日柄で見れば変化日が8月3週目の月曜日となるので、まだまだ日数がある。

したがって、現在のトレンドを継続すると仮定すれば、110円を割り込む時間はまだまだある。

また週明けということもあり、悪材料が発生しなければ反転するのに絶好の日に成り得る。もしそうなれば、日経平均株価も反転のポイントとなるだろう。

下降中の揉み合いなのか?

一方、悲観的な見方もできる。2016年6月19日に付けた安値と、2016年12月11日に付けた高値を基準とすると、6月14日の安値が半値の水準となる。

つまり現時点を、下降中の揉み合いと取ることもできなくない。もし麓をさらに下抜けるようなことになれば、その下は108円台、さらにそこも下抜けるとなると100円割れすら視野に入ってくる。

値幅が大きいので、余程の事が起きなければその水準に到達することは考え難いが、108円割れなどが起これば、昨年末は利上げ観測が大きな買いを呼び込んだ分、それを消化してしまう下げが起こるかもしれない。

そして日経平均株価に関しては、現時点でここ10年程の範囲で見たら十分高値水準だ。下値余地の方がタップリとある。

アベノミクスによる大規模な金融緩和のピークに近い水準であるため、これ以上の上昇にはそれなりの材料が必要だ。

逆行するドル/円と日経平均株価

NYダウは、トランプ政策への期待から留まり知らずの上昇を見せているが、もう日経平均株価はそれに着いていけていない。2017年前半は、ドル/円に対し日経平均株価とNYダウが逆行する形となっていた。

上昇率は、むしろ日経平均株価が先行していた。しかし6月4日を境に、NYダウに対し、ドル/円と日経平均株価が逆行する形となっている。その後、日経平均株価の6月4日以降の値動きは、ソーサトップのような形を作っている。

これが悲観的観点の要因の一つである。

NYダウ、日経平均株価、ドル/円の乖離

トランプ

トランプ

現在の地合いは、NYダウ、日経平均株価、ドル/円にそれぞれ乖離が拡がっている状態だ。この三つのベクトルが、それぞれ別の方向を向いている。

もちろん、それには説明出来るファンダメンタル要素がある。NYダウに関しては、太っ腹なトランプ政策に対する期待感がある。

まずは、法人税の減税であろう。これはダイレクトに米国企業の将来に対する好感となる。紛れも無く、米国株が買われる一番の要因だろう。加えて貿易不均衡の是正である。

まさにこれに対して、トランプ大統領がドル安誘引発言と低金利思考を述べているため、その都度株式市場に安心感が漂う。

これが、米国の株高ドル安の一因でもある。ドル/円に関しては、この要因以外にも日本株買いへの消極感があるだろう。日本は企業業績が良い、と言っても比較すれば、現在沸きに沸いている米国株の勢いに乗った方が得策だ。

限界に近づく日本の銀行

日本の株式市場に参加している外国人投資家も、その様な判断をし、日本株からのシフトが行われていると考えても不思議ではない。

日本は今後も金融緩和の拡大を掲げているが、日本の銀行などはもう限界に来ている。市場に資金がばら撒かれても、金融株からの退避は比例して拡がっていくだろう。

また、上向いている、と言っても日本企業はその技術力すら徐々に中国や韓国に脅かされてきている。

技術流出という名目での介入

東芝メモリを巡る買収劇をみてもわかるとおり、日本政府は今や民間企業救済に税金を投入することがそうそう出来ない。

それなのに、技術流出という名目で介入する。この日本政府の介入が、日本の一部企業の自由な経済的活動の妨げになっている事も否めない。

この内情を理解している機関投資家などからすると、全体相場が20,000円付近を推移している日本株を積極的に買おうとはしないだろう。上値余地がある間は、勢いで日本も米国をリスクオンとなる。

株価に現れる両国の情勢

しかし、高値水準となったところで、両国の情勢の違いが株価という形で表れたということだろう。ただし、万物は乖離すればどこかで収縮が起こるものである。

ヘッジファンド等の機関投資家の間では特に、マーケットに対するその概念に忠実だ。

どこかを起点に現在の乖離したNYダウ、日経平均株価、ドル/円にもトレンドと逆方向のポジションが入ってくる可能性は大いにある。いや、既に入っていると考えてもおかしくない。

大規模なロング&ショートポジションの必要性

機関投資家が創るベンチマークは、この三つに対してだけのものではないだろうが、特にNYダウの乖離はあからさまだ。熱狂が悲鳴に変わるのは、今までのマーケットの歴史の中でも繰り返されてきたことである。

何度経験しても、人は熱狂している間にそれを忘れてしまうが、ずっと一方向に向かい続ける相場などないのだ。

現在は先述の様に、ファンダメンタルでも日米のバイアスが大き過ぎるが、どこかで収縮の切っ掛けができる可能性がある。チャート

マーケットの転換は予測できる

マーケットの転換は、突発的な出来事よりも、既に懸念されていた事柄が表面化した時のケースの方が大きく、その影響も長く浸透する。サブプライム問題も、欧州危機もマーケットに如実に影響を及ぼす前に判っていたころだ。

今回も株価が冒頭している米国も、問題点は幾らでもある。それを見て見ぬ振りをしている間に、大資本による大規模なロング&ショートの準備が着々とされているかもしれない。

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