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東芝メモリの争奪戦 着地出来ない渦中の企業の乱飛行

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東芝メモリの争奪戦

経営再建中の東芝が、9月20日の取締役会で半導体子会社「東芝メモリ」を、米ファンドのベインキャピタルが主導し韓国の半導体大手SKハイニックスが参加する「日米韓連合」に売却することを決議した。

東芝メモリの売却先はこれまで、二転三転してきたことは、誰もが周知の事実であろうが、結果として、優先交渉先となっていた日米韓連合が選定されたことになる。

この決定に対する反応が注目されていたウエスタン・デジタル(WD)は、やはり26日、国際仲裁裁判所に売却手続きの一時停止を申し立てる方針を発表してきている。

このWDの主張が認められれば、日米韓連合への売却手続きが止まる可能性は高い。

元々、WDは5月に国際仲裁裁判所に、東芝メモリの売却差し止めを申し立てていたが、結論が出るのが早くて1年後と見られていたため、東芝が売却を目指す2018年3月には間に合わないことになる。

したがって、今回は「売却の一時停止」という追加の申し立てをしており、WDは2018年初頭にも仲裁裁判所からの結論が出るとみているようだ。

そもそも今回の東芝の日米韓連合への売却は、10月に開催する臨時株主総会で株主に報告をするため、残り少ない時間に迫られた決定とも見られている。

なぜなら、WD陣営の産業革新機構が前日である19日に、WDが議決権を取得せず、第三者への売却中止を求めている訴訟を取り下げるなどの妥協案を提示していた。

この事実があったにも関わらず、東芝は翌20日に日米韓連合への売却を決定をしているかところからも焦りがうかがえる。

もちろん、この経緯を見れば、WDの対抗策としての今回の申し立ては予想定範囲内であろう。仲裁裁判所からの結論によっては、東芝メモリの売却は再び白紙に戻る可能性もある。

揺さぶりをかけるApple

一方で米投資ファンドのKKRは東芝メモリ買収を巡り、Appleに自陣営に参加するよう交渉しているとのことだ。

ベインキャピタルは、東芝にWDとの係争の先行きが見えるまでは革新機構や政策投資銀行は資金を拠出せず、代わりに買収当初にはAppleやDellなどが資金を出すという提案をしていた。

この案が、東芝に日米韓連合への売却を東芝に決定付けさせたと見られているが、実はAppleはこのスキームに関する重要な条件に同意していないという。

KKRがもし、Appleの説得に成功した際には、日米韓連合への売却決定を覆しかねない。これは東芝にとって、仲裁裁判所による日米韓連合への売却一時停止命令が出ること以外の大きな懸念となるだろう。

迫る急展開の兆し KKRと東芝の攻防

東芝は上場廃止を免れるため、2018年3月末というリミットまでに、東芝メモリを売却して債務超過を解消する必要がある。

日米韓連合の提案は、各国の独禁法審査を通過しやすいとの見方もされており、東芝は10月24日の臨時株主総会にて株主に売却先決定を報告することで、何としても逃げ切りたいところだろう。

対して、KKRはこの臨時株主総会の前にアップルの説得のかかる時間目安を設定していると考察できる。東芝メモリの売却劇において、10月は何らかの急展開が起こる可能性が考えられる。

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