独立宣言!欧州で拡大する自治体の主張拡大

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混乱勃発!
カタルーニャ州VSスペイン中央政府

スペイン上院は10月27日、独立問題が長引く北東部カタルーニャ州の自治権一部停止を承認した。

現行憲法下で初となる異例の強硬措置は副作用が避けられないが、経済にも悪影響を及ぼし始めた事態の収拾を優先した事になる。

これに対し、今月行われた住民投票の結果を受けてスペインからの一方的な独立を宣言する議案を賛成多数で可決、カタルーニャ州は独立を宣言した。

スペイン中央政府は、この一方的な独立宣言の方針に厳しく批判していて、カタルーニャ州の自治権の一部を停止し、プチデモン州首相らの解任や半年以内に州議会を強制的に解散して前倒しして選挙を実施する構えを見せている。

これに対しカタルーニャ州政府は州議会を招集の上、独立宣言を賛成多数で可決し、強硬な姿勢を強める中央に徹底抗戦する構えを鮮明にしたという事だ。

カタルーニャ州側が一方的な独立宣言に踏み切ったことで、現在の憲法が制定された1978年以降、初めて自治権が停止される事態が現実味を帯びており、双方の対立は決定的になり、事態は重大な局面を迎える事となった。

自治権停止により起こる反発と弊害とは?

カタルーニャ州都であるバルセロナは、マドリードに次ぐスペイン第2の都市であり、今後スペイン内では、混乱は長引く可能性が高い。

現行のスペインの憲法は国家の利益を大きく害する自治体に「必要な措置」を強制できる強硬な内容を規定しているが、自治権の停止は初めてである。

自治権停止という事は、州警察や公共メディアの管轄権も中央に移す事になるが、カタルーニャ州の公務員の中には独立派も多く、抗議のストなどに発展すれば行政サービスが滞る恐れがある。

先述のように、カタルーニャ州都であるバルセロナは、マドリードに次ぐスペイン第2の都市であり、スペイン国内のGDPの約2割を稼ぎ出す地域でもある。

積水化学工業など日本企業の拠点も多く進出している地でもあるが、政治的リスクを踏まえ、活動の調整をし始めている企業も多い模様だ。

既にスペインは、独立問題で内需が落ち込む事を目論み、2018年のGDPの成長予測を従来の2.6%から2.3%下方修正している。

そもそも、自治権停止という措置を採る事で、同州内の反発に油を注ぐ事になるのは火を見るより明らかだ。

バルセロナでは連日のように独立派のデモが続いている。

自治権は尊重されるべきだという考え方は、独立反対派の中にも浸透しており、特にバルセロナには1939年からのフランコ独裁による圧政の記憶が今でも残っているため、自治権を失うことには強いアレルギーがあるようだ。

国外では厳しい?カタルーニャ州独立に対する見解

スペイン中央政府は州の独立宣言を認めない姿勢でいるが、それ以外にも独立国家が国際的に認められるにも他国の支持が不可欠となる。

欧州連合のトゥスク大統領も「我々が対話するのはスペインだけだ」と州の独立宣言に否定的な見解。

米国務省も同日「カタルーニャはスペインの一部だ」との報道官声明を発表し、独立を支持しない考えを示している。

したがって、国際的にカタルーニャ州が独立国として承認される可能性は現時点でほとんど無さそうだ

英国では先んじて何年にもわたりこの問題に覆われているが、今回のカタールニャ州の独立騒動は、欧州でくすぶる民族の独立や自治権拡大の動きを拡大させる切っ掛けにもなり兼ねない。

現に同じスペインのバスク州や英北部スコットランド自治政府では、カタルーニャ州の独立運動を支持する動きが出てきている。

イタリア北部の2つの州でも22日、自治権拡大を問う住民投票で賛成派が9割超を占めるという結果が出たばかりだ。

自治権の拡大への騒動は、南欧を中心とした欧州の中でも比較的統制の不確立性が高い地域で起こる傾向があるが、この意識が万が一拡大する様な事があれば、ドイツなどの主要国にさらに経済的負荷が掛ける可能性も無くはないだろう。

カタールニャ州の独立の実現性は低いものの、量的緩和政策の脱却を模索している欧州全体にとっても、この流れは歓迎できないはずである。

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