ベネズエラの経済危機と難民問題

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石油埋蔵国・ベネズエラの経済危機

世界の中でもトップクラスの石油埋蔵国と呼ばれているベネズエラでは、現在深刻な経済危機となっている。

なぜ、石油埋蔵国であるベネズエラで経済危機が起こっているのだろうか?その要因はいくつか挙げられる。

一つは原油価格の低迷だ。石油を最大の資源としているベネズエラでは、原油価格が低迷してしまうことで国内経済も傾いてしまう。

これは石油ばかりに頼ってきたせいとも言えるだろう。2000年代までは原油価格の高騰もあり、ベネズエラはかなり経済にも潤いを見せていた。

その結果行われたのがバラマキ財政である。バラマキ財政は原油価格が高騰していたからこそ成り立っていたが、2014年の原油価格暴落によって一気に国内経済は悪化していったのだ。

1年で1000%に近いインフレとなってしまい、物資が不足、国民は既に生活がままならない状況となっている。

この状況を何とか切り抜けようと、マドゥーロ大統領は野党多数の議会で立法権を停止し、選挙を行なったのだ。

この選挙によって野党の議席数を減らし、与党議員だけで改憲議会を作り、憲法を改正しようという狙いがあった。

こうした大統領の動きは独裁そのものであり、人権無視にもとれる行動であるため、アメリカ側はマドゥーロ大統領に対し、個人資産凍結などの経済制裁を加え、さらにベネズエラ政府や国営企業に対する取引制限などの経済制裁も行なった。

また、トランプ大統領はベネズエラへ武力行使を行う可能性もあるとしている。

経済危機によりベネズエラ難民が増加

経済危機が訪れているベネズエラ国内では、その煽りを受けて国民の生活もかなり困窮した状況となっている。

その結果、犯罪が急増し、国内から逃げた方が安全で働く場所があるという理由から、難民も増えてきている。

国内から人が消えてしまうことで経済危機で留まらず、国として破綻してしまうのは免れない。

そのため、ロシアから部分的救済を受け、マドゥーロ大統領は債務再編戦略として国民の継続的な幸福に貢献するという主張を発表している。

しかし、現在3000万人もの人口だったベネズエラから、200万人に及ぶ人が国外に住んでおり、2017年には亡命を申請しているベネズエラ国民が約5万人いることを国連が発表している。

難民はメキシコ・中国・グアテマラなどを中心に移動しており、スペインでは今までシリア・ウクライナからの申請者が多かったが、ベネズエラがトップの申請者を誇るという。

国内の深刻な状況に加え、難民受け入れの問題も

ハイパーインフレを起こし、様々な物資が不足している国内では、薬や日用品、食料品などもほとんど国民の手に渡らない。

病院でさえ、検査器具は壊れてしまっているものが多く、シーツやガーゼの数も足りていないという。

さらに、首都カラカスでは路上にいた野良犬を殺して食糧にしてしまったり、動物園にいる動物を盗む事件が多発しており、食用目的に盗まれたのではないかとしている。

国内の悲惨な状況が浮き彫りとなってきているが、実は隣国であるコロンビアでも問題が発生している。

ベネズエラからやってきた難民によって闇商売や売春などが横行したり、コロンビアの内政悪化につながる可能性が高い。

政府でも厳しい姿勢を取るとしており、既に2016年度には2000人ものベネズエラ人を国外追放していて、2015年の10倍の人数に匹敵している。

国際通貨基金では、ベネズエラの経済はさらに縮小し、インフレ率は2000%になるのではないかという予測を立てている。

しかし、マドゥーロ大統領は人道支援の受け入れを拒否している状況だ。

ベネズエラだけではなく、コロンビアなど他の国々にも大きな影響を与えている経済危機は、一体どこまで続くというのだろうか。

 

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