世界的原油減産とサウジの経済動向、米原油増産の影響は?

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世界的に原油減産の流れへ

アメリカの金利上昇を受けて世界的な株安状況に一時陥ったことで、まるでバブル期のような価格上昇を見せていたWTI原油先物価格も今年に入り初めて1バレル=60ドル割れになり、2月16日現在も58~61ドル台を推移している状況である。

現在OPEC諸国では生産量を減らし単価を上昇させて原油収入を増やしており、1日あたりの収入は3億6200万ドル増加したという。

中でもOPEC加盟国の中で最も原油の減産を行っているサウジアラビアに関しては9800万ドルもの増収となっているのだ。

こうした減産の流れはOPECだけではなくロシアでも実施されており、生産量は前年度に比べると約1.5%は減少している状況で、今後もロシアとサウジアラビアは協調減産を実施する可能性が高いと示唆している。

2月15日にはアラブ首長国連邦のマズルーイエネルギー相から産油諸国がサウジアラビアとロシアが主導していく中で年末までに長期提携を結ぶことが暫定的に合意することを目指していると発表している。

現在OPEC加盟国・非加盟国共に協調減産を行っているが、暫定的に合意となればロシアやサウジアラビアと同じように長期的に減産が行われることとなる。

こうした減産努力により現在の市場は比較的堅調な動きを見せているのだ。

 

アメリカのシェールオイル増産による影響

生産国による減産努力が行われている一方で、アメリカではシェールオイル増産へ向けた動きが見られるようになっており、原油市場に大きな影響を与えている。

アメリカのエネルギー省からはアメリカの石油添削装置の稼働数をさらに増やし、生産量を増やす見通しを明らかにしている。

日量1100万バレル以上にも及ぶ可能性が高く、原油生産国以上の生産量を生み出すようになったのだ。そもそも、現在の原油生産量もサウジアラビアに比べてアメリカの方が多い。

原油輸出国としてトップクラスの規模を誇るサウジアラビアだったが、現在はアメリカの市場での動きが拡大している。

アメリカの輸出量は150万~200万バレルにも達しており、4年後には400万バレルになる可能性が高いとしているのだ。

これによってアメリカは輸入する原油量が大きく減少している。ピーク時は173万バレルを輸入していたが、現在は71万バレルとなっている。

アメリカは今までそのほとんどをサウジアラビアから輸入していたが、原油輸入量が減ったことで、サウジアラビアの原油収入も大きく減ってしまったのである。

しかも、驚くことに中東地域で使用されている原油の中には中東地域で採取された原油ではなく、アメリカから輸入された原油が使用されているというのだ。

中には2020年代前半にはシェールオイルの生産量がピークを迎える可能性があるとの声も挙がっているが、原油価格が急落しない限り今のアメリカの勢いは変わらないだろう。

 

サウジの経済動向、今後はどうなる?

原油輸出による収入に頼っていたサウジアラビアだが、ムハンマド皇太子が原油輸出だけに頼らない国家運営が必要だとし、大きな経済・社会改革を進めている。

ただ、権力基盤の強化のためか、汚職への関与があるとして有力王族や現職閣僚数十人を拘束していたこともあって、不満などを力で押さえ込む方法も取られている。

こうした動きはサウジアラビアにとって国民はもちろん、世界的にも疑念を感じさせる危うい方法であると言えるだろう。

また、政府では2018年から付加価値税として5%の税金を導入したのだが、これによって国内経済が悪化していると指摘されている。

政府関係者はあくまでも税金を導入したばかりで一時的なものに過ぎないとしているが、消費者にお金が流れるようにしていかなければ国内経済の悪化はより深まっていってしまうだろう。

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