働いていてもホームレスになる?ニュージーランド住宅市場が危うい

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ニュージーランドの住宅市場問題

ニュージーランドの経済成長は「ロックスターエコノミー」と呼ばれ、多くの人から注目を集めていた。

経済も自然も豊かな国であるニュージーランドは、現在住宅危機に陥っているという。なぜ、ロックスターエコノミーだったニュージーランドが危機に瀕しているのだろうか?

 

グラント・ロバートソン財務相は、「土地や建物の価格がとてつもなく高騰する一方で、住宅の質は大幅に低下している。現在の住宅市場は崩壊そのものだ。」といったコメントをしている。

 

労働党主導の連立政権は、低価格住宅の不足問題を解決しようと、外国人が国内にある既存住宅の購入を禁止するという法律を打ち出した。

 

外国人がニュージーランドの住宅を軒並み購入したために、賃料は増加していくが賃金はなかなか上がらず、国民がホームレス生活を余儀なくされてしまうという懸念から、この法律が誕生したのだ。

 

また、2008年の世界的な金融危機以降に行った公営住宅建設計画の財源を減らしたことで、住宅の供給量を少なくしてしまっている。

このような問題によって住宅市場の問題が挙がっているのだが、実はニュージーランドで起きている問題はかなり深刻な状態になっている。

 

仕事に就いているのに家賃が払えない人が増えている

ニュージーランドは先進国の中でもトップクラスのホームレス率であることがわかっている。何と人口の1%近くにも及ぶ4万もの人たちがホームレス状態なのだ。

中には仕事をしているにも関わらず、賃貸住宅にいくつも申込みをしていても受からないという人もいる。

 

ニュージーランドの場合、その他の国と同じようにリーマン・ショックによる金融危機の際に公営住宅を売却してしまい、さらに低価格住宅の建設を十分に行っていなかった。

そのため、公営住宅の数が2011年には6万8148戸あったものの、現在は6万1323戸までに減ってしまっている。

 

2016年にはより状況の悪化がみられ、オークランドではいくつもの家族が車中泊で過ごすという光景が見られるようになり、前保守政権はそのような家族に対してモーテルを用意し住まわせるという緊急対策を行なった。これには約3億NZドルを使っている。

しかし、緊急対策後もまだ車中泊などがみられ、現状ではどれくらいの人が家のない状態を送っているのかを把握するのが困難であるとしている。

 

現在では公営住宅に入居を希望しており待っている人が約5800人もおり、その数は2015年の時と比べると42%も増えている。

仕事に就いているにも関わらず、住宅の家賃が払えないという世帯が増えているのは間違いない。

 

連立政権が打ち出すホームレス危機対策

今回、ニュージーランドのホームレス危機を解消するべく、連立政権では外国人が国内の既存住宅購入を禁止させるだけでなく、低価格住宅の10万戸を建設し公営住宅の売却をストップさせるとしている。

 

さらに、ホームレス対策に向けた財源を増やすことや、住宅を購入後5年以内に売却する人として定義付けされる「住宅投機筋」について、課していくことなども検討されている。

 

しかし、既に連立政権の公約で「財源黒字を維持する」ということを述べていたが、今回のホームレス危機を解消するための政策を実現するには財源黒字を維持していくのは非常に難しいだろう。まだまだ発足したばかりの政権だが、初めから難題が降り掛かってきている。

 

現在、住宅価格は既に下落しており、これがニュージーランド経済の足を引っ張ってしまうのではないかと危機感を表している。

ロバートソン財務相からは「持続できる経済成長は、住宅投機に基づいてはいけない」という考えを話した。今重要となっているのは果たして経済なのか、それとも国民が安心して暮らせる場所なのだろうか。

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