ホールフーズ買収効果が明らかとなったアマゾン、実店舗拡大に向けた動き

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ホールフーズ買収のアマゾン、業績にも影響が出始める

昨年、米アマゾン・ドットコムは、自然・有機食品などを多く取り扱う高級スーパーマーケットチェーンのホールフーズ・マーケットを買収したことはまだ記憶に新しい。

アマゾンがホールフーズを買収したことで、今までオンライン小売が中心だったアマゾンが、実店舗網の拡大に向けて動き出したと言える。アマゾンが今まで買収してきた中では過去最大規模となった。

ホールフーズが買収されてからおよそ半年近くが経過したが、アマゾンの業績に現れ始めてきているという。

アマゾンの買収手続きが完了したのは昨年8月末であり、翌9月から生鮮食品のネット販売事業である「アマゾンフレッシュ」が1年前の業績よりも35%アップした。

これは、ホールフーズのプライベートブランドでもある自然食品をネットで販売したことによって得られた業績と言える。

まだまだ規模は小さいとされている食品ネット販売市場ではあるが、今回の業績アップを受けてアマゾンがホールフーズ以外の食品会社を傘下におけば、食品ネット販売市場はより一層の盛り上がりとなることが期待できるだろう。

リアル小売店への侵食が進行するアマゾン

アマゾンは、ホールフーズだけではなく既にバーチャルから飛び出してリアル世界の小売店へ向けてどんどん侵食を続けている。

例えば、2014年に販売した家庭用音声認識端末は、アメリカを中心に大ヒットを起こした。その翌年には書店チェーンの「アマゾン・ブックス」を開店させている。

アマゾン・ブックスでは、棚に陳列する際も必ず背表紙ではなく表紙を見せるようにしていたり、本の下にはカスタマレビューなども記載されている。

価格はバーコードリーダー、もしくはアマゾンアプリを使うことで確認することができ、そのままクレジットカードやアマゾンアプリを使って支払うことが可能。ただし、現金を使うことはできない。

他にもニュースでも話題になった「アマゾン・ゴー」は、レジがない無人のコンビニだ。入店する際にドア近くの読み取り機にスマホをかざし、買い物かごに欲しい商品を入れていくだけで買い物することができる。

商品を棚から取った時点でセンサーが反応し、買い物かごに入れた状態になるのだが、センサー以外にもカメラや様々なテクノロジーを使い、最終的には商品を持ってゲートを通り抜けるだけで精算が完了されるようになっているのだ。

まだ実験的段階ではあるが、今後アマゾン・ゴーがアメリカ国内のみならず世界中に拡大していく可能性は十分にあり得るだろう。

アマゾン実店舗、日本への侵食はまだまだ遠い?

アマゾンが実店舗を拡大する理由として、ネットでの即配事業との相乗効果を狙っていることが挙げられる。食品市場の中ではまだ規模の小さいネット販売ではあるが、即配事業を拡大させることで市場を大きくさせようとしている。

まだ具体的な施策は明らかになってはいないものの、今後食品のネット販売市場においてもアマゾンが大きな力を持っていく可能性は非常に高い。

ただし、こうしたアマゾンの実店舗が日本に侵食するのはまだ先の話となりそうだ。理由として、アマゾンの実店舗ではキャッシュレスが当然であるのに対し、日本は他の先進国に比べて圧倒的に現金主義であることが挙げられる。

日本ユニシスレポートによると、個人消費支出に占めるカード支払い比率はアメリカが41%に対し、日本は17%としかないのだ。

また、未だにクレジットカード決済が利用できない店舗もあるため、現金主義からキャッシュレス化が進むまではまだまだ時間がかかると言えるだろう。

アマゾンは今後、食品市場の拡大以外にも、家具・家電の実店舗においても検討しているとアメリカでは報道されている。

VR技術を使うなど、リアルの実店舗でネット技術を大いに活用した面白いサービスが繰り広げられそうだ。

こうした動きはまだ難しいだろうが、アメリカだけではなく日本にもぜひ取り入れてほしいものだ。

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