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韓国GMの工場閉鎖でより根深いものになった韓国の雇用問題

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韓国GM、1工場を閉鎖へ

2月12日、アメリカの大手自動車メーカー・ゼネラルモーターズ(GM)は、韓国国内に設置されている組立工場の内、群山市にある工場を閉鎖することを明らかにした。

GM Korea Announces First Step in Necessary Restructuring

GM Korea Announces First Step in Necessary Restructuring

さらに、現在残りの事業についても韓国政府や労働組合と話し合いをする予定で、数週間以内に結果を出すとしている。

 

群山市にある組立工場は、従業員数が約2000人で生産台数は約3万4000台となっているのだが、他の韓国国内にあるGM工場の生産台数に比べると生産能力は2割に留まっており、そのことが影響して工場閉鎖につながったと考えられる。

 

2015年頃からGMでは不採算事業の撤退を続けており、今回の韓国工場閉鎖もその一環とされている。元々韓国GMは主要輸出拠点とされており、ピーク時には世界での生産台数の約2割近くを韓国で生産していた。

 

しかし、労働コストが上昇したり、韓国GMがメインで生産されていたセダンの需要が世界的に低下してしまったこと、中国の大型投資によって韓国事業の低迷などが韓国GMの売上悪化につながったと考えられる。

 

トランプ大統領は今回の韓国GMの縮小を絡め、米韓自由貿易協定について批判する発言をしている。

 

さらにトランプ大統領はGMはデトロイトに戻ってくるという発言もしているが、GM側はこの発言を受けて工場閉鎖はあくまでも韓国GMを再編する必要性があったためであり、結果によっては国外への影響する可能性もあるという発言に留めている。

韓国GMへの支援が難しい韓国政府

今回の韓国GMの事業縮小を受けて、韓国政府側は思わぬ窮地に立たされてしまっている。今回は1ヶ所の工場閉鎖のみが明らかとなったが、国内事業がさらに縮小した場合、仕事が大量に失われてしまう可能性が高い。

 

そうなるとムン・ジェイン大統領は政治的資本まで失ってしまう可能性もあるのだ。

 

そのため、韓国GMに対し資金援助を行いたい考えではあるのだが、それを行うことによって国民から大きな反感を買ってしまうことになりかねない。

 

政府だけではなく韓国GMの株式を17%保有している韓国産業銀行でも、支援は難しいとしている。支援する財源がないわけではないのだが、資金援助をすることによって国民から反発されてしまう可能性は十分にあり得るからだ。

 

世論調査では約3割の人がGMへの公的支援には反対するという意見、約半数以上が韓国GMが実現できる再建計画をしっかると打ち出した時のみ支援に賛成するという意見となった。

 

雇用を守るためには政府が無条件で資金援助をすべきだという意見はわずか1割にも満たない状況となっている。

雇用を「生み出す」か、それとも「守る」か

そもそもムン・ジェイン大統領は雇用創出を大きな軸として捉え公約に掲げたことで大統領選を勝ち上がった。

 

その後すぐに数十万人の雇用を生むための補正予算案を編成したり、民間企業と政府のつながりが正しいものかどうかメスを入れる改革を行うとも発言している。

 

しかし、若者の失業率は未だ良くならないままだ。そんな中で韓国GMの工場閉鎖となると、さらに失業率が高まってしまう可能性がある。

 

そのため政府は工場が閉鎖してしまう群山市を「雇用危機地域」に指定し、影響を受けてしまう労働者に対して経済支援を受けられるようにすることを明らかにした。

 

万が一完全撤退した場合、国内にいる約14万人のサプライヤーや下請け業者にも大きな影響が及ぶと考えられており、失業のリスクも招きかねない。

 

この問題を正しく解決できなければより大きな問題となって韓国全域に拡大してしまうだろう。

 

国民の意見を押し切って税金を使い資金援助を行うのか、それとも韓国GMで働く労働者は守らずに雇用創出だけを行っていくのか、今後の韓国政府やムン・ジェイン大統領の発言にも注目していきたい。

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