GDPの水増し問題や外需の落ち込みで鈍化する中国経済

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中国でGDP成長率の水増し、世界にも影響が

2月に起きた株価下落は市場を動揺させていたが、実は中国市場では至って冷静な動きがみられていた。ただ、2018年に入ってからモンゴル自治区である天津市が域内総生産(GDP)の水増しがあったと認めたのである。

元々中国にはGDP統計が本当に正しいものかどうか疑念を抱く声は挙がっていたが、今回の問題発覚によってこの問題は天津市以外の地域でも起こっているのではないかという声も見られている。

今回の域内総生産に対する水増し行為は、中国だけではなく世界経済に対して大きなリスクになる可能性が非常に高い。

例えば過去の水増しによって成長率を算出される際にかさ上げがされてしまうため、次年の成長率が低下してしまう可能性があるということだ。

過去の水増しによる影響で辻褄を合わせなくてはならず、目標成長率をあえて設定していたとすると、実際の成長率はもっと高くなっていた可能性が十分に考えられる。

 

GDPとの連動が見られると言われている李克強指数では、2015年・2016年に成長率が鈍化していた可能性が高い。

逆に2017年を見ると8〜9%に加速しているということが分かった。これは世界各国でも公式統計ではなく李克強指数を用いると、鈍化状態がかなり大きいポイントになっている。例えばEUなら公式統計では-0.14だが、李克強指数になると-0.74と大きな数値となった。

中国経済の鈍化につながる機械受注

内閣府では、機械受注統計を発表したが、これまで好調に進んでいた外需が前月比の約13%と落ち込んでしまったのだ。

さらに内閣府では1〜3月の見通しによって前期比よりもマイナス数値を示すこととなった。今回、外需の見通しが悪化した結果、世界経済もこれまでの好調に終わりが来るのではないかと思わざるを得ない状況になってきている。

機械受注というと、景気の先行指標としても利用されている。今回基礎統計の一つにもあたる輸出額よりも四半期先行する可能性があればGDPとの影響は2018年4月から6月には本格的になってくるだろう。

そのため内需が弱く外需に頼りがちになってしまう日本に関しては、このような指標や結果が出てしまうことで懸念を強めてしまう可能性が高い。

機械受注の外需がこのままマイナスになってしまえばGDP自体もマイナスに押し下げられ、決して無視できない状況に陥ってしまう。

今回の外需結果は、調査が行われた期間と現在の市場状況は大きく異なっているのだが、それでも2月に起きた世界同時株安・円高ドル安などを考えると、既に企業のマインド部分は悪化しているのではないかと考えられる。

中国経済が減速する可能性も

機械受注が鈍化してしまうことで日本だけではなく世界各国にも影響を及ぼしてしまうと言われている。特に中国経済は減速する可能性が高い。

理由として考えられるのは、2017年の日本輸出金額は前年とくらべて+11.8%だったのだが、そのうち中国向けが+20.5%と、約2割は中国向けに輸出されていることが分かった。しかもこの結果は決して日本だけではなく世界中の国々で中国との貿易量が増えている。

また、中国だけではなく中国を含むアジア新興国全体で輸出量は増えたと言える。しかし、これがピークとなってしまい、これからは経済の成長率は鈍化する可能性があるだろう。

政府としては2018年に経済成長率はマイナスとなってしまうだろうが、政府目標の範囲内の鈍化に収まるだろうと思われている。

中国から日本に対して外需の機械受注輸出量が減ってしまえば、今後中国経済はもとより日本を含めた世界経済にも与える影響は大きくなってしまうと言えるだろう。2018年はどのような動きが見られるのか、注視したいポイントだ。

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