仮想通貨交換業者で新団体設立、新団体が持つ役割とこれからの課題

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仮想通貨業界で新団体設立、自主規制強化に向けて大きな動き

2018年が始まってからわずか3ヶ月の間、仮想通貨業界は様々な出来事が起こった。最も記憶に残っているのはコインチェックのNEM流出事件ではないだろうか?

コインチェックのNEMがほぼ100%流出してしまい、コインチェックの運営がストップしてしまったことはもちろん、他の取引所でも不正流出が起きてしまうのではないかとユーザーに多大な不安をもたらしたのである。

コインチェック事件 記者会見

コインチェック事件 記者会見

そんな事件が起きてから2ヶ月も経たない内に、仮想通貨業界では新たな動きが見られた。それは、金融庁に現在登録している仮想通貨交換業者全16社が、一般社団法人を新しく設立し、認定自主規制協会としての認定取得を目指すことを明らかにしたのだ。

現在仮想通貨業界には「日本仮想通貨事業者協会(JCBA)」「日本ブロックチェーン協会(JBA)」の一般社団法人があり、一団体もしくは両方の法人に入っている。

しかし、今回はこれらの法人と全く別の団体を作り出し、金融庁からの認定を目指すということなのだ。もし認定取得となった場合、1月末に起きたコインチェックでの流出事件のようにセキュリティ面などで違反があった業者に対し、罰則を課すこともできるようになる。

これによって利用者保護をより強化していき、仮想通貨業界自体を大きくさせようという働きが期待できると言えるだろう。

2つの法人団体が統合しないのはなぜか?

そもそも、日本仮想通貨事業者協会と日本ブロックチェーン協会、2つの団体を1つにまとめようとする動きは、約2年前から存在していた。

しかし、資金決済法が改正されたことで仮想通貨交換業者になるためには金融庁での登録が必要となり、2017年9月の国内第一陣の登録認定が行われた時も2つの団体に分かれた状態だった。

自主規制を執り仕切る団体は一本化が望ましいという意見が多数挙がっていたのだが、それでも一本化ができなかったのは、両団体での擦り合わせがうまくいかなかったからである。

このような状態が続いている中で、ついにコインチェックの不正流出事件が起きてしまったのだ。この事件を受けて新団体設立の話は急ピッチで進められたと考えられる。

まだ新団体については詳しい名称や所在地は未定であり、さらに設立するまでに1ヶ月程度の時間を要することが明らかとなった。人員体制を整え、数ヶ月程度かけて本格的に団体運用に入るとしている。

新団体には現日本仮想通貨事業者協会の会長を務める奥山氏が新団体会長に、そして現日本ブロックチェーン協会代表理事であり、ビットフライヤー代表取締役でもある加納氏が就任予定となっている。

新団体設立後も日本仮想通貨事業者協会と日本ブロックチェーン協会は存続する形となっているが、このような形を取ったのは理由があった。

その理由となっているのが、資金決済法に基づく自主規制は新団体が行なっていく形とするが、そうでない部分については両団体が携わっていくべきだという奥山氏の発言である。

新団体はあくまでも自主規制を取り仕切る形にして、他の部分は既存の2団体が行なった方が統合よりもスピーディに進められることからこういった形になったのだ。

新団体の課題とは

新団体が設立された場合、取り組まなくてはならない課題として「セキュリティ強化」「広告規制」の2点が特に重要事項となってくるだろう。

加納氏も不公正な市場だと思われてしまうことは仮想通貨業界にとって良くないことだ、と発言しており、仮想通貨業界全体でセキュリティ強化に努めていく必要があるとしている。

奥山氏も現段階で精査しなくてはならない事案は多いとしており、時間はかかるが新団体で精査を続けていき、ユーザーが犯罪に巻き込まれないための取り組みをしていくとしている。

仮想通貨業界の現状として、金融庁で交換業者として登録されている業者以外にも、登録されていないが、登録制を導入する前から営業しているみなし業者、さらに現在登録申請中の新規業者などが多く存在している。

国内取引所の数が多くなっていくことでセキュリティ管理を共通して強化させることは難しくなっていくだろう。しかし、新団体がユーザーにとって有効的につながるよう自主規制を行なっていくことで、業界全体がクリーンで健全な環境を作ろうとしている。まだ取り組みは始まったばかりだ。

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