単一ブランドで店舗展開している「串カツ田中」の強みとは

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こんにちは、シルバーホークです。わたしの花粉症はどうやらヒノキではなくスギのようです。。どのみち春は苦しいので嫌になりますね。

前回串カツ田中好きを公表した反動か、思わず考察したくなったので今回は串カツ田中について書いていきます。

4月11日の米国、12日の東京市場概況

11日のNY株式相場は反落となりました。今回の要因は、米中貿易情勢に関する事ではなく、シリアをめぐる米露の緊張の高まりが嫌気された事によりますね。トランプ米大統領が、ツイッターでシリア攻撃の可能性を示唆したため、市場にリスクオフの流れに向かわせる事となりました。

それに加え、サウジアラビアの首都リヤド上空でミサイルが迎撃されたというニュースも伝わり、NY原油先物が67ドル台半ばまで急騰。これは、2014年12月以来となる水準です。S&P500のエネルギー指数も1.04%高とトップの上昇率となりました。

他には、FOMC議事要旨がややタカ派的だったことも重しとなりましたね。ダウ平均採用銘柄は、リヤド上空のミサイル迎撃報道による原油高を好感したエクソン・モービル、シェブロン、その外にはマクドナルドが上昇しました。

一方、ボーイング、ユナイテッドヘルス、ゴールドマン・サックスが下落。ダウ平均は一時は257ドル安まで下落する場面もあり、でクローズレートは218.55ドル安(-0.90%)。S&P500とナスダック総合は一時プラス圏に浮上したものの、結局0.55%安、0.36%安でそれぞれクローズ。

3指数揃って反落という結果となりました。ちなみに、NYオープン前に発表された米3月消費者物価指数(CPI)は前月比-0.1%となり前月の+0.2%や予想の±0.0%を下回るも、コアCPIは+0.2%と前月、および事前予想と一致。

午後に入り公開された3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨は、全てのメンバーが景気とインフレの上昇を予想するタカ派的な結果となりました。VIX指数は一時21.66ポイントまで上昇し、最終的には20.24ポイントと前日比0.23ポイント低下して終了となりました。

日経平均への影響

一方12日の日経平均は、午前中が横ばいの展開。序盤こそ欧米株安を嫌気して下落となりましたが、一巡後は下げ渋りました。その後は米株先物の上昇などが支えとなり、プラス圏に浮上する場面も見られています。

昨日のシリアをめぐる米露の緊張から上値は重かったものの、大きくは崩れなかった事から押し目になると買いも入り、前場は7円安で21680円と小幅な下落に留まりました。東証1部の前場の売買代金は概算で1兆0200億円。セクター別では鉱業や精密機器、その他製品などが上昇。

ガラス・土石、ゴム製品、石油・石炭などが下落しています。決算が好感されたベルシステム24が大幅上昇。反面、吉野家HDは、今期の保守的な見通しが嫌気されて大幅安となっています。後場に入って日経平均は再び下げ幅を広げるも売り一巡後は再び下げ渋る展開となりました。

全体的に動意に乏しく上値も重かったものの、大引けにかけては反発買いが加速。随所の下げもカバーし、最終的には小幅に陽線を形成する事となりました。セクター別では精密機器、小売、食料品などが上昇。対して、ガラス・土石、ゴム製品、海運などが下落しています。

その中で、全店禁煙化の方針を発表した串カツ田中が大幅高となりました。

串カツ田中の概要

串カツ田中は、「串カツ田中」の単一ブランドで関東圏を中心に直営とFCで店舗展開している企業です。長期で1,000店体制を目標としています。創業1号店が2008年12月に開店した直営1号店の串カツ専門店「串カツ田中 世田谷店」が大ヒット。

次いで2012年1月、FCで「串カツ田中 学芸大学店」を開店し、こちらも大繁盛となりました。そしてこれを機に外食オーナー経営者たちがFCに加盟。ここから店舗数は急激に増えていく事となります。

特徴としては、流動人口がほとんどない住宅街に多く出店している点ですね。もちろん現在は繁華街にも店舗は存在していますが、「住宅街で十分経営が成り立つ商いが出来れば、日本中に多くのマーケットが出来る」という理念を持っています。

また、串カツという商品の特性上、あらかじめ串打ちされた食材に、衣を付けて揚げるだけなので、オペレーションの簡素化も叶っています。メニューの大半がこの串カツなので熟練した職人も不要という事ですね。いわゆる「誰でも出来る」事が前提となっている事も、FC展開が急拡大した要因となっています。

串カツ田中の競合

串カツ田中の競合と言えば、フォーシーズでしょう。同社は、多くの外食ブランドを有している企業ですが、その中で串カツ田中と同時期にスタートした「串カツでんがな」も運営しています。串カツでんがなはFC主体に86店舗を運営しており、串カツの価格は1串115円が中心。

一時は店舗数で串カツ田中より優位に立っていたものの、現在は大きく引き離されています。まあ出店速度などは運営会社の方針によるものなので、その速さで良し悪しを判断するのはナンセンスではありますが・・・

串カツは全国的に見れば、まだまだ出店余地は多くあります。特にこだわるの強い専門店ではなく近代的なチェーン展開という面では、まだまだ初期と言えるでしょう。したがって「串カツでんがな」が今後、「串カツ田中」と激しく競合する脅威となっても何の不思議も無いと思われます。

ただ串カツでんがなを運営するフォーシーズは、それ以外にも全部で50もの外食ブランドを運営しています。ここが串カツ田中単独ブランドを有している串カツ田中との大きな違いと言えるでしょう。

また串カツでんがなは、小麦粉に山芋をブレンド、独自に開発したパン粉、オランダ産の高級ラード、独自の比率で調味料等をブレンドしたソースといった具合で、割と詳細に素材をサイト上に紹介しています。

一方で串カツ田中は、「衣・油・ソースすべてがオリジナルブレンドで全店、味のブレが無い」と、素材の詳細は公開せず「オリジナル」を強調しています。一聞すると表現の仕方は違えど、両者の素材へのこだわりが見て取れます

オペレーションの違い

一方で、オペレーションには大きな差があると言えます。串カツでんがなは、野菜は店内で切って串打ちしていますが、串カツ田中の場合は先述のように、あらかじめ串打ちされた食材に衣を付けて揚げるだけなので、その速度の差は明白です。

もちろん店内で切った方が野菜はみずみずしくなるのでしょうが、オペレーションの簡素化に対する追求は串カツ田中が勝っていると言えるでしょう。この速度の差がそのまま、串カツ田中と串カツでんがなの拡大速度の差になったのかもしれません。

簡素が必ずしも良いというわけではありませんが、やはり繁盛店では「メニューを早く提供する」という事も重視されてきます。串カツ田中はブランドが串カツ屋一本という事なので、力を一点に注げるといった特性があると言えるでしょう。

この点は、串カツ田中と串カツでんがなという店舗単位で比較していった場合、両者のスタイルの違いは、今後さらに表面化してくるかもしれません。因みに串カツ田中は言うまでもなく串カツを主軸としたブランドですが、近年、串カツ田中のように一部のカテゴリに特化したいわゆる「ネオ大衆酒場」が増加しています。

下記のこれらの居酒屋は、従来のモンテローザや和民等の総合居酒屋を脅かしています。

鳥貴族(株式会社鳥貴族)

・居酒屋系焼鳥屋。

・全品298円。

・都心部では空中店舗・地下店舗、郊外では1階の店舗有り。

 

磯丸水産(SFPホールディングス)

・海鮮居酒屋。

・バーベキュースタイル。

・24時間営業。

・ランチメニュー提供。

・店内は明るめ。

・店舗展開は駅前立地が中心。

 

ダンダダン酒場(株式会社NATTY SWANKY)

 

 

・餃子酒場。

・立地がほとんど住宅地。

・店舗の多くは2階が座敷。

・子供向けのメニューも採用。

 

やはりこれらの店舗も串カツ田中と同様に、メインとなる商品が確立されています。さらに低価格路線という事も共通点で、その上で食材や製法の質、およびオペレーションの簡素化にこだわっている点も同様です。

立地に関してはダンダダン酒場も、都心から離れた住宅地の商店街などに展開している点が類似していますね。そして何より共通するのは、串カツや焼き鳥といった昔から誰にでも馴染みがあるメニューを取り扱っている事にあるでしょう。

ブームは一過性に終わることも多い反面、馴染みのある食べ物は廃れる事がないため、新しいものを作るより、伝統の味を守りながら改良を加えていった事が成功の秘訣だったのかもしれませんね。

串カツ田中の株価推移を考察

串カツ田中は2017年10月13日引け後に、11月30日を基準日として1対3の株式分割を実施する事を発表しました。因みに分割は2017年5月に続き2度目の実施で、2017年10月13日時点の株価は、既に5月の分割直後から約2倍になっていますね。

同時に2017年11月期3Qの決算を発表しています。営業利益は前年同期比29.4%増の2億7700万円、通期予想3億9000万円は据え置きという事で強い内容ですね。この2つの好材料が、週明け17日の株価を上窓を空けて急伸させる事となりました。

その後もシンガポールへの進出の発表、11月15日には2017年11月期の実質増配の見通しを発表する等の好材料が重なったため、株価は5日移動平均線のサポートの下、堅調地合を継続していきました。

11月28日に権利落ちとなるも、この頃は先高となっていた製造業の銘柄が軟化していたため、サービス業で値動きの良い銘柄として串カツ田中に関心が向かったとも見られています。

しかし12月に入ると一転、東京証券取引所が12月1日に、串カツ田中株の12月4日売買分の信用取引の委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)に引き上げると発表。

同時に日証金も同日以降、貸借取引自己取引分、および非清算者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を現行の30%から50%(うち現金20%)に引き上げると発表しています。

この規制強化により、売買の自由度が制限されるとの思惑が蔓延し、サポートされていた5日移動平均線を窓を空けて下抜けています。その後はダウントレンドに転換していくわけですが、反発する場面もありました。

12月7日には、会社分割の方式により2018年6月1日を効力発生日として、持株会社体制へ移行すると発表。2017年12月下旬に分割準備会社として、串カツ田中が100%出資する子会社を設立するとしています。商号も2018年6月1日付で「串カツ田中ホールディングス」に変更、引き続き上場も維持する方針。

それまで串カツ田中が手掛けていた事業の全部は、この分割準備会社に承継させるとしています。この発表の翌日である12月8日には、株価が上窓を空けて5日移動平均線を上抜け。しかし週明けの12月11日に高値を付け再び反落しています。

2018年以降の値動き

2018年に入ってからも1月22日の大引け後に、東証1部市場変更の形式要件を満たす目的で立会外分売を予定を発表。1月29日から1月31日の期間に45万6400株の立会外分売を実施するとの事でした。この翌日である1月23日に5日、25日、75日移動平均線の下で推移していた株価は、この全てを上抜けて急伸。

しかしそれは限定的で、翌日には反落に転じ上抜けた3つの移動平均線を再度下抜ける事となりました。そして1月末日には3つの移動平均線においてデッドクロスが形成されています。そして2月に入ると、日経平均株価の急落に連られる形で串カツ田中も軟調地合いに陥っています。

特に2月6日は日経平均株価が1日で1,670円もの下落となったため、串カツ田中も下窓を空け急落しました。その後2月9日に一旦の3,105円の安値を付け、緩やかな波を形成しながら3月26日にも再度3,105円の安値を付けました。

これがダブルボトムとなるのか判りませんが、4月4日の午前中には3月度の月次報告が発表が好感され株価は反発しだしています。既存店売上高が前年同月比201%増と5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感。

客単価が同0.1%減と前年並みに回復してきたことに加えて、客数が同2.2%増と伸長ことが寄与している模様です。全店の売上高としては、前年同月比33.5%増となっています。ただ4,000円辺りはレジスタンスとなっており、株価は押し戻されていますが25日移動平均線でサポート。

串カツ田中店舗禁煙化に関するお知らせ pdf (1)

串カツ田中店舗禁煙化に関するお知らせ pdf (1)

そして4月12日に全国の店舗の約9割にあたる160店を6月から全席禁煙にすると発表がされました。串カツ田中は先述のように、住宅地近辺にも出店しており土曜日、日曜日には子ども連れの家族客も多い事もあり、喫煙者が減り、家族層の来客が増えている最近の事情を踏まえ全面禁煙化に踏み切ったとの事です。

これに市場はポジティブに反応した模様で、株価は反発し再度4,000円をリトライする様相となっています。やはり昨今の串カツ田中の株価の底堅さは、1月29日に45万6400株の立会外分売を実施している事による東証1部への変更上場の期待も燻っていると見られます。

串カツ田中の業績面を考察

2017年11月期の串カツ田中の推移は、主に下記のようになっています。

 

・直営店71店舗(前事業年度末比21店舗増)、フランチャイズ店95店舗(前事業年度末比14店舗増)の166店舗に到達。

・売上高が前事業年度比で39.2%増。

・売上総利益が前事業年度比で40.4%増。

・販売費及び一般管理費が前事業年度比で43.1%増。

・営業利益が前事業年度比で22.4%増。

・経常利益が前事業年度比で27.2%増。

・当期純利益が前事業年度比で26.5%増。

 

2017年11月期の串カツ田中は、外食産業における、人件費関連コストの上昇、原材料価格の高騰、業種・業態を超えた企業間競争の激化により、経営環境は依然として厳しい状況としていました。

そのような中で成長のための施策として、さらなる直営店の出店、フランチャイズ加盟店の推進に努めた事で、大幅な増収・増益を達成しています。

2017年11月期本決算

売上高 5,529百万円
営業利益 387百万円
経常利益 520百万円
純利益 327百万円
1株利益 108.69円
配当 35円

2018年3月本決算予想

売上高 7,500百万円
営業利益 530百万円
経常利益 660百万円
純利益 390百万円
1株利益 42.72円
配当 -円

参考指標

時価総額 33,684百万 PER 86.38
発行済株数 9百万 PBR 16.09
最低購入代金 369,000 ROE 16.58
単位株数 100 EPS 42.72
売上高成長率 BPS 229.33
経常増益率 1株配当 15.00
最終利益変化率 配当利回り 0.41%

串カツ田中は2017年12月1日から1:3の株式分割を行っていますが、それでも株価が高水準である事からのPER、PBRともかなりの割高です。2018年11月期から決算方法が単体から連結に移行されるため、2018年11月期の業績予想を一概に比較する事が出来ません。

配当性向もこの事を踏まえ、2017年11月期に調整されているのが見て取れます。当然、売上高成長率と経常増益率、および最終利益変化率も算出されていないですね。ただ串カツ田中の株価水準は、連結決算に移行しようが割高である事には変わりありません。

2017年11月期から2018年11月期の成長率は正確な換算が出来ないにしても、強い業績予想ですら現時点で株価の強さに追い付いていないという状況が見て取れます。

まとめ

串カツ田中は、製造業等の主要セクターの株価推移が奮わない時に物色され易い銘柄となっています。度重なる株式分割を行っている点を見てもそえは明白でしょう。

会社としてはそれで良いかもしれませんが、個人投資家等にとっては、業績と鑑みて常時割高となっているので買い判断を付けにくい銘柄ではあるでしょう。逆にそのような印象があるからこそ、調整後などは買いが入り易いという事も割高を誘発してしまっていると言えるでしょう。

しかし後追いとなっている感はあれど、串カツ田中は業績も右肩上がりです。今やどこの街に行っても見る事が出来るほどの店舗数を誇っているも、先述のとおり串カツチェーンの拡大余地はまだまだあります。

また単一セグメント、およびブランドであるため小回りも効き、力も一点に集約出来るという点は、串カツ田中のようなケースだとアナリストには好感されると考えられます。したがって成長余地がまだまだ見込める事から、串カツ田中は業績と強い株価で相乗効果を体現している企業と言えるでしょう。

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