日本の最低賃金と生産性向上に向けて、何が必要か?

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日本の最低賃金問題

現在の日本は世界的に見ても経済規模が大きいのが特徴だが、将来の人口減少が確実であることもわかっているため、生産性を上げるための施策が必要となっている。

実際、減少していく生産年齢人口に合わせ企業の数を減らさなくてはならないとされるが、政府による根本的な企業統合促進政策も強く求められているのが実態だ。

企業数を減少させなければ、人口に占める社長や役員の比率が上がる一方で、経済合理性に悪影響を与える可能性が高いのだ。

生産性の向上のためには、企業数の削減を同時に最低賃金の引き上げも重要な政策となっていくだろう。

日本における最低賃金の低さは世界的に見ても低すぎると言われており、購買力調整済み最低賃金を比較しても日本と同様に生産性が低いスペインとほとんど変わらないことがわかる。また、日本の最低賃金は韓国よりも低く、この最低賃金の低さがデフレに一因にもなっているのだ。

そもそも最低賃金とその国の生産性の間の相関係数は84.4%となっており、最低賃金が高い国ほど生産性が高い傾向にあると世界中の様々な研究機関から発表されている。

しかし、ただ最低賃金を上げれば良いと言うわけではなく、人材の質と生産性、そして最低賃金の関係を重視しなければ意味がない。

労働者の質は大手先進国でトップ

先進国では、労働者の質と生産性との間に82.3%という極めて強い相関関係がある。その一方、生産性の低いスペインやイタリアなどは、人材レベルの低さが生産性も低くなる原因になっているのだ。

労働者の質と最低賃金の間には強い相関があってしかるべきなのだ。日本人労働者の質としては大手先進国ではトップを誇り世界第4位となっているが、日本の最低賃金は大手先進国の中の最低水準となっており、日本のみ相関関係に大きなズレが生じている。

アベノミクスを成功させるためには、生産性改革が必要不可欠であり、企業を動かす必要があるだろう。企業を動かすには、最低賃金を上げることが生産性の向上に最も最適で確実性がある。

しかし、最低賃金を引き上げることで経営者は長期的にITなどの活用を増やし、人を雇わなくなるなどといったエコノミストもいる。ただ日本ではこれから人口が減少し、それを上回るペースで若い人が減るため、仮に諸外国で長期的に悪影響がある可能性があっても、日本では心配する必要はないだろう。

生産性を上げるためには最低賃金の引き上げが最善

日本の労働者の質は、他の諸外国と比較しても非常に高く評価されているにもかかわらず、最低賃金が低いのはいったいなぜなのか。

また、最低賃金の引き上げには、中小企業を中心に猛反対の声が上がるだろうが、どんなに反対の声が上がったとしても、政治のスタンスを変えることなく進めていかなければならない。

苦しくなる企業が一時的に増えたとしても、企業を統合し無駄を省いた上で規模の経済を追求し、払えるようにしていくことが求められるのだ。そもそも日本の企業数は将来的に多すぎる状況になっていくことが明らかであるため、減らしていく必要があるだろう。

最低賃金の引き上げで成り立たなくなる競争力のない企業は、技術者や一般労働者を守るために統合するべきである。日本は先進国の中でも第2位の経済規模を誇っており、社会保障制度も充実している。

人口が増えない中で社会保障制度を維持するためにも、生産性の向上が求められており、今後先進国最低水準の賃金の労働力を求めているような低い企業では、勝ち抜いていくことが非常に困難になるだろう。国民をより生産性の高い、所得の高い仕事に移動させることこそが、日本再生に向けた大きな道筋となるのではないだろうか。

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