AI(人工知能)による株の取引増加で起こる相場の変化とは?

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AIによる株取引が広まっている?

近年運用業務において、機関投資家等がAIの導入を急速に進めています。

一番代表的な例で挙げると、ゴールドマンサックスですね。かつては、およそ500人のトレーダーを抱えていましたが、現在では3人しかいません。その代わりにエンジニアが雇用され、現在その数は10,000人にのぼると言われています。

ゴールドマンサックスのエンジニア雇用一例

ゴールドマンサックスのエンジニア雇用一例

つまり昨今のゴールドマンサックスでは、3人のトレーダーとエンジニアが取引を行っているということですね。

 

ここまで極端でなくとも、このような潮流は世界中に拡がっており、日本も例外ではありません。証券会社やソフト制作会社が、様々なAIによるトレーディングツールを提供しています。

その用途は様々ですが、中でもマネックス証券の「トレードカルテFX」は、実戦取引に用いることができるので直接的なツールです。

マネックス証券「トレードカルテFX」

マネックス証券「トレードカルテFX」

このような証券会社がツールを提供する他にも、自身で過去の相場データをGPUという画像認識ツールを用いて、ディープラーニングをさせることができれば、個人でも1台のPCでAIによる取引が可能になります。

 

AIによる取引の優位性とは?

AIIによる取引が、人間の裁量による取引と比較して優位性があるのは、特に下記の2点でしょう。

POINT

  1. 心理的ミスが無い
  2. 保有情報量の多さ、および最適化性能

 

「1.心理的ミスが無い」を一言で言うと「機械だから勘定が無い」ということですね。

実際の取引では、真に人間のメンタルに影響を及ぼすため、その時の心理状態により正しい売買判断が出来なくなることが多々あります。AIには感情が無いので、錯覚や迷いによるミスは皆無です。

 

「2.保有情報量の多さ、および最適化性能」に関しては、AIはビッグデータの情報から、現在の相場状況に最適な取引を導き出します。

このような処理を瞬時に行うことも含め、とてもマンパワーで太刀打ちできるものではありません。実際に、運用業務にAIを導入したヘッジファンドの多くは、導入前よりパフォーマンスを向上させているといわれています。

 

AI取引の相場への影響とは?

2017年2月にトーソー(4042)の値動き例

2017年2月にトーソー(4042)に異常な値動きが見られたことがありました。

トーソー(4042)チャート

トーソー(4042)チャート

この時は特に材料も無く、突如急落してすぐに値を戻しました。当時、この動きはAIの仕業であると話題になりました。

急落前の価格水準を見ると1,000円(株式併合により現在は2,000円「※画像参照」)ですので、節目となります。

トーソー(4042)株式併合に関する公告

トーソー(4042)株式併合に関する公告

例えばAIのプログラムが1,000円で売るとしていたから売り、そして下がって安くなったところはちょうど800円(株式併合により現在は1,600円「※画像参照」)であったため、20%の下落で買いとなっていれば、この動きにも合点がいきます。

 

為替相場ではAIプログラムがぶつかりやすい?

またAIは、値動きの激しい為替相場にこそ優位性が高いと言われていますが、こちらでは経済指標発表等のファンダメンタル要因が無くても、急変動することはしょっちゅうあります。

為替相場の急変動

為替相場の急変動

為替相場は非常に巨大な市場なので、多くの機関投資家、および多くのAIが機能しています。それらのプログラムが一致した時、相場が瞬間的に急変動することになります。

 

セオリーにそぐわない局面が現る

ただここ2年位は、逆に市場のボラティリティが縮小しています。

実は、これもAIに一因があると言われています。どういうことかというと、多くのAIのプログラムがぶつかっており、一方が売ってレートが下がれば、すぐに下で別のAIが買って押し戻すという具合です。

AIトレード例1

AIトレード例1

したがって揉み合いが多くなり、ブレイクアウトしたはずなのにまた戻ってきて、今度は逆方向にブレイクアウトといったセオリーにそぐわない局面も存在します。

AIトレード例2

AIトレード例2

 

相場は時代により性質が変わるもの

このようなことから、特に昔から相場と向き合っているトレーダーは「最近の相場はやり難い」「利益が伸び難い」と吐露しています。

ただ昨今に限らず、相場も時代により性質を変えていくものなので、株取引を続けていくなら適応するしかありませんね。そして、変化する相場の傾向に適応しなければならないという条件はAIにとってもトレーダーにとっても同じでしょう。

 

急変動は別としても、最近の相場の傾向が解れば、それに適した株取引手法を用いれば良いのではないかと考えます。

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