ピクテ投信投資顧問の主力商品「グローバルインカム」を検証

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今回取り上げるのは投資顧問および投信運用を担う「ピクテ投信投資顧問」です。

当サイトはこれまで、投資顧問をはじめとした多くの投資関連業者の助言精度や運営体制について検証してきました。しかしピクテ投信については大規模かつ伝統のある会社ですね。

今回はインカムファンドの解説・ピクテ投信の基本情報・主力商品である「ピクテグローバルインカム株式(毎月分配)」の基準価格・利回り推移と今後の予想をまとめました。

 

インカムファンドとは?

ピクテ投信の主力商品の一つとして、「ピクテグローバルインカム株式ファンド」という投資信託( ファンド )があります。

「ピクテ・グローバル・インカム・株式ファンド」のようにファンド名に「インカム」という言葉が含まれているファンドは、いわゆるインカムファンドと呼ばれる投資信託で、世界の高配当の公益株式(電力・ガス・水道・通信・運輸・廃棄物処理・石油供給といった企業)に対して投資を行うものになります。

「インカム(income)」は所得・収益・定期的な収入という意味ですね。

投資信託では、投資対象とする株式の配当金、債券による利息の受け取りのことを「インカムゲイン」、投資対象とする株式、債券そのものの価格上昇による利益を「キャピタルゲイン」と呼びます。つまり、インカムゲインとは保有資産から定期的に得られる安定収入ということになります。

このインカムゲイン(株式の配当金、債券による利息の受け取り)の獲得を大きな目的とした投資信託を「インカムファンド」と呼びます。

 

ピクテ投信投資顧問とは?

ピクテ投信 インカム

ピクテ投信は、スイスのジュネーブに本社を置くピクテグループの日本法人です。

1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービスを開始したことを皮切りに、1997年にはインカムファンドをはじめとした投資信託業務に参入しています。また、企業買収なども積極的に推し進めており、2018年9月時点の運用資産総額は約2.15兆円に膨れ上がっています。

ピクテ投信の会社概要を見てみると、他の投資顧問のように日本投資顧問業協会に加入はしていますね。しかし当サイトがこれまで検証していたような投資顧問とは規模・歴史・運用資産総額がまったく異なります。おそらく顧客の質もまったく違うことでしょう。

 

ピクテ銀行は欧州の名門プライベートバンク

ピクテ投信は、スイスのジュネーブに本社を置くピクテグループの日本法人です。そのピクテグループの筆頭を担っているのが、スイスのジュネーブに本社を置く老舗の名門プライベートバンク「ピクテ銀行」。

ピクテ投信 インカム スイス本社

スイス本社

ピクテ銀行は日本の大手銀行が行うプライベートバンキング業務とは異なり、スイスで独自に発展を遂げてきた純粋なプライベートバンクです。スイスプライベートバンカーズ協会(1934年設立)にもメンバー登録されてる由緒正しい格式あるプライベートバンクでもあります。

現在、世界各国の27都市に運用拠点を持っておりスイス国外での事業展開にも積極的です。ピクテ銀行は資産管理と資産運用への特化割合が高い点が特徴です。その預かり資産額は5090億米ドルにも達しています。

さらに、プライベートバンクの世界ランキングや信用力の格付けでも高い評価を得ていますね。英国の調査会社Scorpio Partnership が2016年に公表した最新データによると、ピクテ銀行における富裕層ビジネスでの預かり資産は2,463億ドル、プライベートバンクランキングで世界14位の金額です。

ちなみにピクテ銀行は株式上場をしていないため、非上場枠に絞って見ると世界1位となります。

また、企業・債権における信用力格付け調査において世界三大会社のひとつと言われるムーディーズ社から、ピクテ銀行は「Aa3」(21段階中上から4番目)と高水準の評価を得ていますね。さらに世界三大会社のもうひとつ、フィッチ社からも「AA-」の格付を受けています。

ピクテ投信 インカム Moody's

Moody’s

 

ピクテグローバルインカム株式(毎月分配)

ピクテ投信が運用するファンドの投資対象はいろいろありますが、そのなかでも公益株式への投資比率が高いです。基本的にインカムゲインを重視しているようですね。先述した主力商品「ピクテグローバルインカム株式」というファンドは「毎月配当型」ということもあり、一時は非常に人気が高かったようです。

ピクテ投信 インカム ピクテグローバルインカム株式

ピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配)

「ピクテグローバルインカム株式」は優良ファンドの指標ともされている、モーニングスターアワード・ファンドオブイヤー2018で「優秀ファンド賞」も獲得しています。

 

インカムファンドの基準価格とは?

基準価格とはファンドの値段のことで、概ね1口(または1万口)あたりの価格のことです。そのファンドの保有株式・債券についての時価評価総額に利息や配当金などの収入を加え、そこから運用コストを差し引いた金額を総口数で割った金額が一般的です。

「ピクテグローバルインカム株式(毎月分配)」の現時点の基準価格は3,100円程度に推移していますね。

ピクテ投信 インカム

「ピクテグローバルインカム株式(毎月分配)」の基準価格には公益株の時価が起因してきます。現在の基準価格が買い時なのか売り時なのか、過去の公益株価推移を2017年末からさかのぼって見てみましょう。

 

2017年末からの公益株式配当利回り推移

基本的に公募ファンドは運用期間が決まっているものなので、余程のことがない限り公益株の価格変動は織り込まれているものです。しかし公益株自体の下落がその時の基準価格に影響することはもちろんあり得ます。

さかのぼって見てみると、2017年の12月頃からは公益株式全体の株価(画像:緑線)が下落局面にあったため、配当利回り(画像:濃赤線)が大きく伸びています。

ピクテ投信 インカム 公益株配当利回り推移

公益株配当利回り推移

「ピクテグローバルインカム株式ファンド」の場合、配当利回りの源泉はインカムなので、理論的に考えると配当利回りは公益株とは反対の動きをします。なので利用者にとって、公益株の価格が下落で利回りが拡大することはメリットになります。

2018年度中もアメリカの米連邦準備制度理事会(FRB)は利上げ政策を継続していたため、上半期の公益株は軟調地合いにありました。

ピクテ投信 インカム 2018年上半期公益株推移

2018年上半期公益株推移

そして2018年下半期は、上半期の大幅下落の反動が緩やかに起こっています。2018年末の全体相場の下落に巻き込まれて公益株も急落しましたが、下がりきった値段が、だんだん上がって2019年に入ってから現在までには2018年末の下落分を消化していますね。

 

今後の予想は?売り時は?

ピクテ投信の直近のパフォーマンスを見ていきます。

2018年12月から下げ基調にあった株式相場が急に高く反発した影響がまだ残っているため、「ピクテグローバルインカム株式ファンド」をはじめとした株式投資型ファンドのパフォーマンスはプラスとなっているようです。

ピクテ投信 インカム 直近パフォーマンス

直近パフォーマンス

しかし今後の不安材料として考えられるのがアメリカの政策金利です。

米連邦準備制度理事会(FRB)は、2019年内の利上げ予想2回と予想していましたが、2019年1月30日の連邦公開市場委員会(FOMC)後のコメントで、2019年には利上げを実施しない可能性を示しています。

継続してきた利上げ政策ですが、3月のFOMCで一旦の利上げ停止が実行された場合、公益株の上昇を早める可能性も考えられます。そうなれば、理論的には「ピクテグローバルインカム株式ファンド」のような株式投資型のインカムファンドの利回りは公益株の上昇とは逆に下落していく可能性もあるでしょう。

 

個人での投資とインカムファンドで異なる投資概念

時々ネット上で、個人での取引における投資助言とファンドを比較して「ファンドは得られる利益が少ない」という口コミを見かけます。しかし、そもそも個人の裁量による投資とファンド投資とでは、投資概念が根本的に異なったものになります。

ピクテ投信 インカム

自己裁量による投資の場合、自身の能力の中でリスクを取るので想定可能な利益は無限大です。しかし大きい利益を狙うということは、それ相応の大きなリスクを背負うことになります。

ファンドに投資する場合、ファンド運用者はリスク圧縮のプロ集団ですから、その運用能力や規模は個人の比ではありません。リスク圧縮や運用を任せられるかわりに個人での投資より利益が小幅になるという投資概念は事前に理解しておいた方が良いのではないでしょうか。

さらに、大きい会社であれば国の資産すら運用しており、巨額資産のほんの一部に個人資産が組み込まれているだけなのです。普段、自分ではトレードを出来ない人がファンドに運用を任せるだけでも、トレードに拘束される時間やストレスから解放されるといった利点は充分あります。

しかし、配当が運用成績にかかわらずインカムであることや、ファンドの場合巨額な運用資金のうち個人資産が占める割合はほんの一部であること。それらによって大きな利益は狙えないという点は、そもそもそういう投資方法だということを事前にわかった上で利用した方が良いでしょう。

 

ピクテ投信投資顧問の総括

ピクテ投信は、数あるファンドの中でも超が付く名門。しかし、そういった名門のインカムファンドでもやはり元本を割り込むリスクはゼロではありません

当サイトで過去に検証した他の投資顧問と由緒あるインカムファンドとでは投資概念の種類が異なるため比較できるものではありませんが、個人投資家として大きく利益を狙うなら、実績のある優良な投資顧問に助言をもらいつつ自身でトレードしていきたいところではないでしょうか。

サイト名 ピクテ投信投資顧問
URL https://www.pictet.co.jp/
運営会社ピクテ投信投資顧問株式会社
所在地東京都千代田区丸の内2-2-1
運営責任者萩野 琢英
メール-
電話番号03-3212-3061
金商関東財務局長(金商)第380号

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