記事の目次
グローウィンの基本概要
今回検証するのは、株式会社ディーボが運営しているグローウィン(GROWIN)という株情報アプリです。
グローウィンのパフォーマンス・料金
グローウィンは、日経平均株価をAIが予想するというツールです。ちなみに取引期間は1ヶ月と想定しており、翌月の日経平均株価を予想するとしています。
サイト上では初期費用は無料、プランによって波はありますが月額料金は400円からと随分と安価ですね。
・3か月プラン:2,100円(700円/月) ※税込
・6か月プラン:3,000円(500円/月) ※税込
・12か月プラン:4,800円(400円/月) ※税込
しかし、その損益率は14%と表記されており、それなりに低いことから妥当な料金という印象を受けます。
サイトの説明では過去30年間のパターン、理論株価を基にAIが予想しているとの事です。
加えて、サービス提供しつつ直近データを学習させ、将来的に精度が上がる事を前提としているのでしょう。損益率は低くても、勝率は75%となかなかの数字です。
グローウィンの日経平均株価の予想は、当月と比較して1ヶ月後の価格が上がるか下がるかという事に尽きます。
到達価格水準の追及も無いので、これはバイナリーオプションのようなスタイルですね。
つまり、仮にその間にベストな決済ポイントが訪れても見過ごされてしまう可能性もあるということになります。
運営会社である株式会社ディーボ
グローウィンの運営会社である株式会社ディーボを見てみたいと思います。
特商法に関する表記によると、グローウィンは金商登録が無く、サイト上にもその旨が記されています。
その内容は、「投資助言業者ではないため、個別株の売買のアドバイスは出来ない」とありますが、そのアドバイスの内容によっては、指数でも投資助言業務に抵触する可能性があります。
使用されるAIのアルゴリズムとは
グローウィンは、WEBメディアであるMONEY VOICEでも紹介されました。
そこでは、DTW距離算出アルゴリズムが搭載されているとの記述があります。
DTW距離算出アルゴリズムとは、簡単に言うと、厳密な値幅や期間が違っていたとしても反転のサイクルが似通っていればそれを類似パターンとして認識するという概念です。
相場取引におけるAIのアルゴリズムとしては最もポピュラーなもので、実証例は至るところにあります。
代表取締役である藤沢竜志氏
先述のとおり、グローウィンは取引期間を1ヵ月と固定してしまうので必然的に勝率が低くなる傾向があります。
しかし、解答として導く範囲を「起点から上か下か」にだけに絞った設定にすることで、期間中に当てはめられる過去の類似パターン数が多くなるのでしょう。
このようなモデルの構築は、相場の性質に対する一定以上の理解と、そこにプログラミングする数値を合致させるスキルが要求されると言えます。
グローウィンの運営会社である株式会社ディーボの代表 藤沢竜志氏は、大学在学中からソフトウェアベンチャーで仕事を始め、パッケージソフト製品の開発・マーケティングに従事してきたという実績があります。
グローウィンの開発に必要なプログラミングスキルは代表 藤沢竜志氏の経歴が裏打ちしていると言えるでしょう。
グローウィンの口コミ・評判
グローウィンに対するネット上の口コミや評判は悪くありません。株式会社ディーボの運営体制やサポートは信頼しても良さそうです。
そして、実際の予想の精度に対しても、その勝率の高さから一定の評価が成されている口コミが見受けられます。
グローウィンの日経平均株価の予想をもとに、個別株や、ETF・ETNを取引するのも良いという書き込みが散見されました。
グローウィンの総評
代表 藤沢竜志氏は株式会社ソフトフロント開発担当取締役としてネットビジネスの共同開発を多数手掛けているという実績もあり、予想的中率の高い相場分析システムの構築ができるのも合点がいきます。
一方で、起点より価格が上か下かというシンプルかつ広い解答範囲を設定しているゆえに、勝率が高くなっている点も否定できません。
トータルの損益率は決して高いわけではないので、短期でそれなりの利益獲得を望む利用者にとっては、物足りない印象でしょう。
安価ではありますが、他のトレードシステムや投資助言業者と比較した場合に優位性があると言えるかは疑問だというのが私の意見です。
短期での利益を望む場合は、現時点では売買助言が的確な投資顧問を使った方が確実な印象です。
AIを使った予想ツールについては今後も引き続き期待も持ちながら注目していきたいと思います。
口コミはありません