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政府も推進!健康ブームでフィットネス市場も成長中
近年、高齢化だけではなく、平均寿命と健康寿命の差も問題になってきています。
例えば厚労省が発表した健康寿命は、2016年の段階で男性72.14歳、女性74.79歳です。
しかし、2016年の平均寿命を見てみると、男性80.98歳・女性87.14歳と互いに過去の平均寿命よりも最高値を更新しています。男性は8歳、女性は13歳もの差が開いているのです。
そもそも平均寿命と健康寿命は何が違うのかというと、平均寿命は人が死んだ時の年齢を平均化しているものであり、健康寿命は介護を必要とするまでの平均年齢を出しているものです。
つまり、平均寿命と健康寿命だけで見ると、男性は8年、女性13年もの介護が必要になる可能性が高いということになります。
政府はこの平均寿命と健康寿命の差を短くし、できるだけ介護費用の負担を減らそうと介護予防対策・健康寿命の延伸対策を推進しています。そんな対策の中に運動やスポーツを定期的に行うことなども盛り込まれているのです。
政府が適度な運動を推進していることとは別に、数年前からの健康ブームが巻き起こっています。
健康ブームの中でフィットネス市場も拡大し、現在ではチェーン展開し全国規模になっているフィットネスクラブから、個人経営のフィットネスクラブまで増えてきているのです。
「健康」というテーマは今後も廃ることなく、引き続きブームは継続されていく可能性は非常に高いです。そのため、フィットネス市場は長期間で見ておきたい市場だと言えるでしょう。
どんなフィットネスクラブが増えてきている?
基本的にフィットネス市場はフィットネスクラブを運営している会社銘柄が中心となります。
2012年以降から徐々に市場規模は拡大しており、様々な需要に応えられるよう色んな種類のフィットネスクラブが誕生しています。
例えば、仕事の時間を気にせずに利用することができる、24時間運営のフィットネスクラブや、女性に人気のあるホットヨガ専門のスタジオ、運動だけではなく食事のサポートなど、徹底した体作りを行うフィットネスクラブまで誕生し、自分の目的や環境に合わせてフィットネスクラブが選べるようになりました。
需要が拡大していく中で、いかに企業独自の魅力を出していけるかが企業の成長性にもつながる重要な部分だと言えるでしょう。
また、最近では全国展開している企業だけではなく、新興フィットネスクラブの力も強くなってきています。現在はまだ上場していなくても今後上場する可能性があったり、すでに上場している企業でも方向性を転換させ新たなフィットネスクラブとして生まれ変わりを見せる企業なども少なくありません。
こういった新興フィットネスクラブが勢力を拡大していけば、自ずと大手企業も無視できなくなってきます。
特にRIZAPグループが展開するライザップを中心に、老舗の大手フィットネスクラブ運営企業が追い込まれる形が見られるようになりました。
こうした新興フィットネスクラブによる勢力は株価やフィットネスクラブ市場にも大きく影響しており、今後も勢力図はどんどん変化していく可能性が高いと言えるでしょう。
フィットネスクラブ関連銘柄おすすめ3選
それではフィットネスクラブ関連銘柄の中でも、特におすすめの銘柄を3つ厳選してご紹介していきましょう。
RIZAPグループ(2928)
RIZAPグループは、元々健康食品などを手掛けていた健康コーポレーションがパーソナルトレーニングジムのRIZAP事業を開始してから事業が急成長し、現在は持株会社化されたことで社名をRIZAPグループへと変更されました。
2017年の秋から年末にかけて急騰を見せたものの、現在は株価も落ち着いた流れで取引されています。
RIZAPグループでは2017年から2018年にかけて多くの企業と連結子会社化を行っており、今後の連結業績も大きく上がっていく可能性は高いです。
株価もそれに伴い大きく上昇することも十分に考えられると言えるでしょう。
ルネサンス(2378)
ルネサンスは主にスポーツクラブ・ルネサンスなどのフィットネスクラブの運営や介護・リハビリ支援につながる運動特化型デイサービス施設の展開などを行っている企業です。
事業内容のほとんどが「健康」に関連した事業であり、フィットネス市場だけではなく健康市場全体で関連してくる可能性が高い企業だと言えます。
2018年の5月までは2000円まで届かないような株価推移を見せていましたが、5月以降から急騰し、6月には上場来高値となる2,615円まで引き挙がっています。
安定した事業内容は将来的にも広く活躍する可能性が高いため、長期的にホールドしておくことも十分考えられる銘柄だと言えるでしょう。
コシダカホールディングス(2157)
コシダカホールディングスは、主にカラオケ本舗まねきねこを運営している企業です。
しかし、カラオケチェーン店だけではなく、スーパー銭湯事業やアメリカに本社を持つ「カーブス」の日本での運営にも携わっています。
カーブスは比較的年齢層の高い女性や、運動が苦手な女性などをターゲットとしており、予約をしなくても利用できたり、会員やスタッフが全て女性ということで安心して利用できたりすることも魅力の一つと言えるでしょう。
こうしたターゲットをかなり明確化させていることによって、様々なフィットネスクラブに負けない特徴を打ち出し集客につなげています。
コシダカホールディングスの株価を見ると、2018年6月以降から徐々に下降しており、7月27日の終値は1,321円を示しています。
現在は株価も下落している状況ですが、今後高齢化に伴う需要の拡大なども考えると、カービス事業の成長によりコシダカホールディングスの株価が上昇する可能性も考えられるでしょう。
そのため、ついカラオケ事業に目が向きがちなコシダカホールディングスも、フィットネスクラブ関連銘柄として注目しておきましょう。
フィットネスの市場規模は年々拡大
今後も健康ブームは政府による健康寿命延伸対策と共に長く続いていく可能性はかなり高いと言えます。
市場規模も年々拡大しているので、今回おすすめした銘柄はもちろん、フィットネス関連株にぜひ注目してみてはいかがでしょうか。
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