AI株価予測ソフト 予測を外さない高性能ソフトの選び方

 2021/01/28

個別銘柄の株価がこれから上がるのか、下がるのかを解析しているAI株価予測ソフト

様々なデータをAIが瞬時に解析するので投資判断を手助けしてくれるのが魅力です。

そこで人気のAI株価予測ソフトを元証券マンが紹介。

ソフトに組み込まれるAIによって解析精度は大きく異なります。

人気のAI株価予測ソフト一覧

誰でもかんたんに使えるAI株価予測ソフトが増えつつある株投資サービス事情。

上がりそうな株、下がりそうな株が一目で分かる人気のAI株価予測ソフトは下記の通りです。

※表示順はランダムです。

ソフト名 ファクター テクニカル ファンダメンタル 会員登録 利用料金 備考
QuantX × 必要 5,000円~ シグナル配信で株の買い時、売り時を通知
ZEUS × 必要 30,000円/月額 AIが銘柄を自動選定
deepscore株価予報aiエンジン × × 募集停止中 5営業日後までの株価を予測
AIの株価予想 × × 不要 無料~ 直近10日間の株価を予測
AI株式チャート予報 × × 不要 無料 翌営業日の株価を予測
チャートなび × × 不要 無料 高値メド、上昇余地を予測
FISCO AI × 必要 無料~ 買い時・売り時を転換サインでお知らせ
株の達人 × 必要 9,900円~ 売買サインを自動表示
話題株セレクト 必要 無料~ AIが銘柄を自動選定

 

一口にAI株価予測ソフトと言っても「解析する分野」「組み込まれているロジック」によってソフトの精度は大きく変わります。

結論から言いますとテクニカル特化型のAI株価予測ソフトには注意が必要です。
 

テクニカル特化型のAI株価予測ソフトに注意

「AIの株価予想」「AI株式チャート予想」はテクニカル指標のみで解析するAI株価予測ソフトです。

しばしば予測を外すことがあるので確認していきましょう。
 

注意点①:投資家の思惑は加味されない

「ai 株価予測 ソフト」と検索すると1番上に表示される「AIの株価予想 」。
※過去500日間の株価、調整後終値、単純移動平均線を学習して予測

今後10日間の値動きを予測してくれるAIソフトですが、AIの値幅予測と実際の値動きにズレがあることが発覚。

投資家の思惑までは解析できていないのが要因です。

予想処理は過去データを用いた統計分析に基づくので、投資家心理による株価変動には対応していません。

引用元:AIの株価予想 株価予想のロジック

株価予測の一例をブイキューブ(3681)のチャートから見てみましょう。

チャート図の黄色の帯は、株価予測と値動きのズレです

AI株価予測と実績にズレが生じる

ブイキューブの株価は予測(点線)に反して上昇し、AI株価予測は機能していませんでした。
 
2度目の予測も失敗

株価上昇したことでAIは再度株価を見直し。

右肩上がりに点線が伸びているので株価上昇予測でしたが、すぐに大陰線を形成して急落。

再び黄色の帯が表示されていました。

AI株価予測に反して大陰線を形成、株価下落

「AIの株価予想」は過去500日の株価、調整後終値、単純移動平均線(25日、75日、13週、26週、52週)を解析して株価を予測します。

テクニカル分析だけでは判断材料が乏しいので予測精度が落ちることを覚えておきましょう。
 

注意点②:予測がコロコロ変わる

AI株式チャート予想 」は過去200日分の終値をディープラーニングして株価予測するAIソフトです。

ただ、テクニカルに特化した機能のためか精度に難がありました。

毎日予測結果が変わっていたのです。

12月28日~30日のファーマフーズ(2929)の株価チャートをご覧下さい。

※赤線が株価予測
12月28日:上昇を示唆 (画像)
12月29日:下落を示唆 (画像)
12月30日:上昇を示唆 (画像)

トレンド予測を連日変更していることから、AIが先読み出来ていないことが分かります。

解析する指標が少なすぎることも問題ですが、AIの株価予想と同じく、テクニカル分析だけでは不安定な解析結果になるようです。

データはあくまで数値にすぎません。

株価は思惑で動くので、AIに数値以外のファクターを読み込む機能が搭載されていれば高精度の解析が行えるでしょう。
 

「ファクター解析」できるAI株価予測ソフトは期待大

高性能なAI株価予測ソフトにはテクニカル以外の解析要素が加味されています。

例に挙げるなら「話題株セレクト 」というAI株価予測ソフト。

過去のデータだけでなく、ファンダメンタル、トレンド、ニュース、機関投資家の動向など、様々なファクターを解析するアルゴリズムを搭載。

テクニカル分析以外の要素を取り入れてAIが株価を予測します。

実際に、株価上昇する個別株をスクリーニングしていました。

・不二精機(6400) ↑442.2%
308円(11/5) ⇒ 1670円(12/14)

・エヌピーシー(6255) ↑145.0%
420円(11/5) ⇒ 1029円(12/4)

・メディカルネット(3645) ↑23.5%
1004円(11/26) ⇒ 1240円(12/2)

ひとくくりにAIと言っても搭載する機能によって精度はまったく異なります。

ファンダメンタルも解析できるAI株価予測ソフトは稀少です。
 


 

ゴールドマンサックスもAIを活用

もはや機関投資家もAIを採用する時代です。

米大手金融機関のゴールドマンサックスは米国株トレード部門にAIを導入、600人のトレーダーを2人にまで削減しているのは有名な話です。

昨今は国内証券会社もAI導入が活発化。

マネックス証券の「AI銘柄ナビ」はテーマに関連する銘柄をAIがピックアップし、1ヶ月後の株価の値動きを予測。

大和証券も決算データや財務情報を解析して銘柄を選ぶ「AIセレクト株式銘柄」を提供しています。

このように金融市場でAI活用は日々進んでいる状況です。

人間の処理能力を超えるAI株価予測ソフトはどんどん現れているので、AIのサポートを受ける新しい投資スタイルを築くのは大事なことだと思います。
 

AI株価予測ソフト 「性能」の見極めが重要

精度の高いAI株価予測ソフトは、テクニカル分析以外にもファンダメンタルズ、ファクター解析機能を搭載しています。

特にファクター要素を処理するAIは稀少です。

AI株価予測ソフトを決める際には「何を解析するのか」「どのようなロジックなのか」を確認することをおすすめします。

ぜひ、AIのサポートを受けながら株取引を行ってみて下さい。

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