BNF(ジェイコム男) 160万→100億円にした2つの投資法

 2020/04/13

BNF(ジェイコム男)さんは、個人投資家から「神」と呼ばれているカリスマトレーダー。

“16分間で20億円を稼いだ男”として伝説となったジェイコム株誤発注事件は、多くの投資家が衝撃を受けたことでしょう。

ただ、BNFさんは運だけで億万長者になれた訳ではなく、確かな投資力を持ち合わせていた結果です。

当記事では、BNFさんが「なぜ勝つことができたのか」「どのような投資法を実践していたのか」を元証券マンの管理人が解説するので、あなたの株式投資のプラスになるかを判断してみて下さい。

BNFの由来と資産推移

BNFさんの本名は小手川隆。1978年3月5日生まれの41歳です。

BNFの由来は、米国有名投資家ヴィクター・ニーダーホッファーさんの頭文字から付けられています。

ヴィクター・ニーダーホッファー

ヴィクター・ニーダーホッファーさんは、大学教授などの経験を経て1976年に投資ファンドを設立。

長きに渡り成功を収めるも、1997年のアジア通貨危機で破綻。「1日で50億円失った男」として紹介されました。

しかし、翌年には投資ファンドを再設立し、100億円規模のファンドマネージャーとなり活躍します。

BNFさんが尊敬の念を抱くのも納得できます。

では、BNFさんが勝ち続けてきた背景を、資産推移と合わせて確認します。

 

5年間で資産160万を100億円に

BNFさんはアルバイトで貯蓄した160万円で株式投資を開始し、5年間で資産100億円にまで膨らませました。

はっきり申し上げて天才でしょう。

下記、資産増額の背景を時系列で並べてみました。

年代(年齢) 資産 背景
2000年(21歳) 280万円 160万円で投資開始。「ITバブル崩壊」で初年度から資産増加
2001年(22歳) 6100万円 日経平均株価約30%減ながら、逆張り投資法で成功
2002年(23歳) 9600万円 1億円突破後に5000万円に半減。波乱の年を迎える
2003年(24歳) 2億7000万円 トレード手法を順張りに変更。日経平均底値と捉え資産増大
2004年(25歳) 11億5000万円 流動性の高い銘柄に集中投資。2ちゃんねるに書き込み開始
2005年(26歳) 100億円 ジェイコム株誤発注事件で20億円の利益。他のトレードでも68億5千万円の利益

 

BNFさんは2005年のジェイコム株誤発注事件で資産を築いたと認識している人が多いようですが、当事件で手にした利益は20億円。

差額の80億円はトレードで積み上げた結果です。

しかも、80億円を築いた2000年~2005年の相場は、決して右肩上がりで上昇していたわけではありません。

投資開始初年度こそ日経平均20,000円台を越えるも、ITバブル崩壊で下落相場に反転します。

日経平均株価 2000~2005年

上図の不安定相場で勝ち続けるには、たしかな相場観と投資法、なによりどのような局面でも動じない強靭(きょうじん)な精神力が必要です。

BNFさんはすべてを兼ね備えているカリスマトレーダーと言えるでしょう。

※ジェイコム株誤発注事件:2005年12月8日、当時東証マザーズにIPOしたジェイコムの株式を、みずほ証券の担当者が「61万円1株売り」とすべき注文を「1円61万株売り」と誤入力。BNFさんは、その瞬間を見逃さずに40億円で買い、20億円の利益を上げました

 

BNF 100億円稼いだ2つのトレードスタイル

では、100億円の資産を築いた、BNFさんの当時の投資法を解説します。

2000年~2002年:逆張りスイングトレード
2002年~2004年:順張りスイングトレード

意外にもシンプルな投資法です。

株価指標(PER・PBRなど)は参考とせず、チャートから個別銘柄の値動きを分析します。

さらに、空売り・信用取引は使いません。

レバレッジを掛けることなく現物取引のみで160万円を100億円にしたトレードスタイルには驚きです。

では、逆張りスイングトレードの解説から始めます。

 

逆張りスイングトレード

2000年~2002年時にBNFさんが行っていた投資法は逆張りスイングトレード。

・逆張り:下落相場で買い、上昇相場で売る
・スイングトレード:保有期間目安は2日~2週間

下記チャートのように、細かいリバウンドを狙いながら売買を繰り返す手法です。

逆張りスイングトレード

ただ、すべての個別銘柄の下落局面で狙ったらいいというものではありません。

銘柄選びも重要なポイントです。

BNFさんは25日移動平均線のマイナス乖離(かいり)率が高い銘柄を好んでいたようです。

要するに、1ヶ月の間に暴落した銘柄ほど、近い内にリバウンドしやすいと定義付けていました。

目安の乖離率は20%~35%。

短期間で暴落した株は反発して戻ることが多いので、目安の乖離率の株を拾えれば、逆張りスイングトレードが成功しやすかったのでしょう。

銘柄はYahooファイナンスの株式メニュー、「株式ランキング」の「高かい離率(25日・マイナス)」から簡単に見つける事ができます。

高かい離率(25日・マイナス)

現在の相場では成功しずらい投資法?

当時の相場と現在の相場を比較すると、大きく異なる特徴があります。

デイトレーダーの数です。

2000年当時は中・長期投資が一般的だったため、細かなスイングトレードを繰り返す投資家は大変稀な存在でした。

BNFさんは当時の相場には少なかったデイトレーダーに近い役割を担っていたことで、毎度のリバウンドで利益を上げる事ができていたようです。

つまり、ライバルの少ないニッチなポジションを上手に活かせていたのでしょう。

現在の相場はデイトレーダーが数多く存在し、株価が一定基準下落(上昇)するとすぐに約定されます。

高かい離率銘柄を選ぶのは問題ないですが、個別銘柄の株価推移の癖を見抜く必要がありそうです。
 

順張りスイングトレード

次に、BNFさんが2002年~2004年時に活用していた順張りスイングトレードを解説します。

・逆張り:上昇相場で買い、下落相場で売る
・スイングトレード:保有期間目安は2日~2週間

上昇相場で買って、下落相場に反転したら売る手法です。

順張りスイングトレード

ただ、BNFさんの順張りトレードも、すべての銘柄で適用するわけではありません。

狙うのは主力株の株価に連動する個別銘柄

ここで指す主要株とは、東証一部の銘柄が中心です。

例えば、内外的要因によりゲーム関連銘柄の代表格である任天堂(7974)が影響を受け、株価上昇したとします。

その際、任天堂の株価に連動して株価上下する個別銘柄が、BNFさんが狙う順張りスイングトレード銘柄です。

相場環境に逆らわない、連れ高銘柄を見つけるということです。

こればかりは、セクターの主力銘柄を把握して銘柄リストを日々監視し、出遅れ株の動向を掴む必要があります。

先物・雇用統計などの経済指標をチェックしながら、主力銘柄と連れ高銘柄をリスト化してみることをおすすめします。

 

BNF 当時の手法はあくまで参考に

BNFさんの投資手法は、当時の相場だからこそ通用した背景が大きいです。

特に逆張りスイングトレードは、ネット証券がまだ普及していない時代のため、デイトレーダーが少なく短期のスイングトレードの成功率が高かったと言えます。

現在の相場で当時のBNFさんのやり方をマネると痛い目をみるかもしれません。

銘柄の見つけ方や考え方を参考にしながら自身の投資に活かしてみて下さい。

また、BNFさんが成功を収めた通り、時代に応じた投資手法が存在します。

今の時代は膨大なデータを解析する先進技術に期待する方が現実的です。

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