大石やすし 事例から見る「予想の達人」の投資方法

 2020/01/07

大石やすし

大石やすしさんは、あすなろ投資顧問の運営最高責任者。

投資顧問サービスだけでなく、yahooファイナンスやみんかぶでも「予想の達人」として銘柄の株価予想をしています。

気になるのは投資の実力です。

投資とは無縁のIT会社から、畑違いの株式投資アドバイザーに就任した異例の経歴を持ちます。

そこで、元証券マンの管理人が大石やすしさんの投資法を分析

yahooファイナンスの提供銘柄から紐解くので、あなたの株式投資に役立つかの判断をしてみて下さい。

大石やすし 推奨5銘柄中4銘柄「損切り」

大石やすしさんは11月25日に、下記5銘柄を推奨しました。

大石やすし yahooファイナンスで11月25日に5銘柄推奨

銘柄保有期間は1週間(11月25日~29日)。

買い値の記載はありませんが、yahooファイナンスでは推奨日の始値を「買い」、保有期間最終日の終値を「売り」とします。
※今回は11月25日の始値が買い、29日の終値が売りとなります。

早速、投資結果を見てみましょう。

大石やすし 5銘柄中4銘柄の株価下落

5銘柄中1銘柄(NITTOKU)は株価上昇、赤枠で囲った他4銘柄は損切りとなりました。

 推奨5銘柄 保有期間:11月25日~30日

[銘柄名]       [投資結果 / 騰落率]
①オムロン    (6645) 株価-70円(-1.08%)
②積水ハウス   (1928) 株価-30.5円(-1.28%)
③日本高純度化学 (4973) 株価-96円(-3.75%)
④オリンパス   (7733) 株価-88.5円(-5.4%)
⑤NITTOKU   (6145) 株価+30円(+0.96%)

益々、大石やすしさんの銘柄の選び方が気になるところです。

今回は5銘柄の中で最も下落率の高かった「④オリンパス(7733)」から選定方法を探ります。
※消化器内視鏡で世界シェア7割超。内視鏡世界首位。デジカメも展開。新興国の販路開拓へ。

 

大石やすし 「決算」と「信用情報」で推奨

オリンパス(7733)は、保有最終日(29日)に株価1,624円まで下落しました。

オリンパス(7733) 11月25~29日 株価推移

皮肉にも大石やすしさんの推奨日が起点となり、3日連続で陰線となりました。

分析は甘かったようですね。

では、大石やすしさんが25日に買いとした理由を、yahooファイナンスのレポートから読み取ってみましょう。

【業績面】
11月6日に決算を発表。20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結税引き前損益は485億円の黒字(前年同期は27.8億円の赤字)に浮上。

【トピックスオピニオン】
11/19時点での信用の取り組み倍率は0.19倍と極端に空売りが積み上がり、逆日歩も5銭/日となっており、売り方は厳しい展開となっている。

引用元:【買い】オリンパス(7733):信用の好取組が続く◆あすなろCEO 大石やすし◆

大石やすしさんは、銘柄選びで「決算」と「信用情報」を基にしたようです。

先に「決算」の要因を見ます。

オリンパスは11月6日に第2四半期決算を発表。

20年3月期上期(4-9月)の連結税引き前損益が、485億円の黒字(前年同期は27.8億円の赤字)に浮上することで買い材料視されました。

黒字転換の理由は、前年同期に計上した過去の不正会計を巡る証券訴訟の和解金や、デジタルカメラ工場の閉鎖費用など383億円がなくなるため。

これを受け、翌日7日にはマドを開けて株価は急騰しました。

オリンパス(7733) 11月7日 株価急騰

続いて「信用情報」の要因を見てみましょう。

大石やすしさんは、空売りの多いオリンパスの信用残高にも注目。

推奨前は信用倍率0.19倍(売残209.7万株:買残40万株)となり、逆日歩が発生する状況でした。
※証券会社や銀行で賃借できる株が無くなり、機関投資家などに手数料を支払う代わりに株を借りること

オリンパス 11月15日 信用残高

空売りをしている投資家は、株価上昇で含み損が膨らむだけでなく、逆日歩で手数料も払い続けるのはストレスになるはずです。

空売りポジションを手仕舞う投資家が出てくることで、踏み上げて株価上昇すると、大石やすしさんは分析したと考えられます。

しかし、意図に反して株価は下落。

定めた1週間の保有期間では、騰落率-5.4%で着地しました。

結果的に、大石やすしさんの判断は甘かったと言えます。

著名アナリストも銘柄選びに苦戦するように、必ずしもアナリストが選ぶ銘柄に期待はできません。

もし、上昇期待の高い銘柄を狙うのであれば、最新技術を搭載するAIロボアドバイザーを活用するのも一つの手です。

AIは人間の感情を無視した膨大なデータ分析から投資を手助けしてくれます。

例えば、株式市場の周期を先読みして上昇期待銘柄をいち早く抽出する循環物色アナライザー は誰でも簡単に扱える株ツールです。

株式投資に役立つ機能を備えているので目を向けて見るのもいいと思います。
 

大石やすし 見落とした2つの「テクニカル分析」

オリンパス(7733)の株価チャートをテクニカル分析ですると、11月25日は買い時ではないサインが見受けられました

1つ目の理由はMACDです。

 

MACD

下のチャートをご覧ください。

11月21日はMACDがデッドクロスしているため、下落サインが出ていました。

オリンパス(7733) MACD デッドクロス

MACDとは、短期の移動平均線(MACD線)と中長期の移動平均線(シグナル線)を使用して売買判断するテクニカル分析の手法です。

0ラインより下でMACD線がシグナル線を上抜けたら「買い」、0ラインより上で下抜けたら「売り」を示唆します。

11月25日のオリンパスの株価は、0ラインより上で下抜けていたため、買い時ではありません。

下落トレンドを窺(うかが)わせていた局面でした。

 

RSI

2つ目の理由はRSIです。

RSIは「相対力指数」といい、株が「買われ過ぎ」なのか「売られ過ぎ」なのかを判断する指標です。

RSIが70%を上回ると買われ過ぎ、30%を下回ると売られ過ぎを示唆します。

そして、推奨日前後のオリンパスの指標は、70%~80%を指していました。

過熱感があると相場の反転が想定できるため、推奨日の11月25日は「買い」ではなく「売り」サインでした。

テクニカル分析で見ると、複数の売りサインが認識できましたね。

 

大石やすし テクニカルを軽視して銘柄推奨

結論から言いますと、大石やすしさんの問題点はテクニカル軽視していることです。

オリンパス(7733)の推奨では、決算内容と信用情報を合わせ、投資家動向を予測していたことは評価できます。

しかし、売り時に買い推奨を出したのは事実です。

テクニカル分析をしていないばかりに、複数の下落サインを見落とした結果でした。

どうしても異業種から転向したアナリストのため、まだ分析にムラがあるのかもしれません。

安定した投資を実現するためにも、一度金商登録を持っている投資顧問業者 と投資法を比較しながら、利用に役立てみるかを判断してみて下さい。

※大石やすしさんの「yahooファイナンス」の情報を活用したい投資家の方へ

yahooファイナンスの投資の達人では、予想銘柄で利益が出たら「勝ち」、損を出したら「負け」となります。

計算期間は直近過去3ヶ月。

3ヶ月の間に提供した銘柄すべての、始値と終値で勝敗が決定します。

下記は、12月27日に確認した勝率です。

大石やすしさん 投資の達人 勝率51%

196勝181敗の勝率51%のため、大石やすしさんの指示通りに買うと約半分の確率で損切り状態でした。

メンタル調整も株式投資には大事な要因です。

大石やすしさんの情報を期待し過ぎず、投資に活用することをおすすめします。

 
短期トレーダー向きの推奨

個別銘柄は1日5銘柄、同期間に提供しています。

保有推奨期間は「1日」「1週」「1ヶ月」。

デイトレやスイングトレードを好む、短期トレーダー向きの銘柄推奨ですね。

ただし、10銘柄に1銘柄ほどの割合で「売り」※指示もあります。
※空売りするには信用口座の開設が別途必要です。

大石やすしさんの推奨銘柄を選ぶ際は、「買い」なのか「売り」なのかを間違えないように気を付けてさい。

 
「WEBサイトチェック」は流し見程度に

大石やすしさんは他アナリストとは違った視点で企業情報を評価します。

それは企業ホームページです。

ホームページに掲載されている「社長画像」「役員画像」「デザイン性」「使いやすさ」「採用ページ」の5項目に独自の評価を付け、一つの参考材料にしているようです。

ただ、上記のチェック項目は銘柄選定には必要ありません。

大石やすしさんがIT企業出身のため、企業のWEBサイトに自然と目が留まってしまうのだと思います。

当評価はあくまで流し見程度に。

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