鳥丸好一の銘柄予想、実績を検証

鳥丸好一の銘柄予想、実績を検証

鳥丸好一氏は、「相場の鉄人」の通称で知られている元日興證券株式部のエクイティディーラーです。

鳥丸好一氏は、あくまで証券会社にて相場と向き合ってきた方なので、株価予想サイトなどに参加しているアナリストのようにメディアなどの露出はありません。

よく、口コミは他の批評サイトなどを見ると名前を検索しても「ヒットしない」などという意見が散見されますが、元々証券会社側の方であり、特定の所属が無いフリーのアナリストのように率先してメディアに出ているわけではないので、それも無理はありません。

鳥丸好一

むしろ、そういった方々の方が特殊であり、ネット上で名前がヒットしないアナリストなど世の中には沢山います。

ただ、證券会社のディーラーといっても、セールスディーラーなのかプロップディーラーなどその種類は様々です。種類によってもトレードスタイルは変わってきますので、鳥丸好一氏がどのような観点を持っているのかは判りません。

そもそも証券会社のディーラーというものは、あまり世間にその情報を公開するようなものではないので、鳥丸好一氏の情報を多く望むという方が無理な話でしょう。

「相場の鉄人」というのも、メディアなどではなく証券業界の中での通称のようですので、鳥丸好一氏の何が凄いのかは、業界の人間でないとわからないことなのかもしれません。
 

鳥丸好一とファーストリッチ投資顧問

鳥丸好一氏は、岸津明彦氏率いるファーストリッチ投資顧問のサイト上に銘柄情報などを提供していると記載されていました。

ファーストリッチ投資顧問は2019年6月頃まで営業していましたが現在は廃業した投資顧問です。

鳥丸好一氏が提供していた銘柄情報というのが、銘柄を取り巻く市場の情報だったのか、ピンポイントで有望銘柄情報を提供していたのか、取引指示まで行っていたのかは判りません。
 

アナリスト達のなかでも中心的な立ち位置に居た

ファーストリッチ投資顧問には、鳥丸好一氏の他にも、成瀬証券で投資コンサルを行っていた島田幸男氏、三菱証券で営業を行っていた中村喜広氏なども付いていたようです。

鳥丸好一 島田幸男 中村喜広 ファーストリッチ投資顧問

他二人はあくまでもセルサイドの営業職なので、獲得できる情報の濃度と中立性を考えれば鳥丸好一氏が一番情報収集力を持っていたと思われます。
 

ファーストリッチ投資顧問の情報力・分析力を支えた人物

ファーストリッチ投資顧問は、「ボロ株」「新興株」「割安株」「テーマ株」をよく推奨してくるという評判がありました。

これらの選択から、総じて低位にある銘柄を選定していると見受けられます。こういった銘柄は動意を見せると一気に株価が数倍に跳ね上がる傾向があります。

低位株は、見るポイントさえ解れば素人でも見つけることは可能です。しかし、いつ動意付くか、好材料が潜伏しているかについての判断は、やはり相応の情報が必要となります。

そういった部分で、エクイティディーラーにて市場の情報を収集しながら相場を張っていた鳥丸好一氏の情報収集、分析力はファーストリッチ投資顧問に存分に寄与していたと考えられます。

先述したように、鳥丸好一氏はエクイティディーラーと言ってもどの種類に該当するのかが判っていません。

セールスやプロップという切り分けもそうですが、極端に言えばエコノミストの裁量範囲が大きかった場合、鳥丸好一氏はただ取引を操作するだけという役割であた可能性さえ考えられます。

仮にそうだとしても20年も従事していれば、それなりの分析力はあったと考えられます。
 

鳥丸好一についての総評

ファーストリッチ投資顧問が無くなってからは鳥丸好一氏の姿はめっきり見ることがなくなってしまいました。

過去のファーストリッチ投資顧問の推奨実績の中には土木管理総合試験(6171)のように株価が3倍強に跳ね上がっている銘柄もあり、他にも動意が乏しかった低位株を捉えた取引が多く見受けられました。

ただ、それらの銘柄は他の投資顧問でもピックアップされているような話題の銘柄が多いという印象でしたので、ファーストリッチ投資顧問にそこまでの優位性は無かったと言えます。

また、このような急騰銘柄の投資助言は、買い指示よりも売り指示をどこで行っているかで力量が問われるもの。

急騰銘柄は反落も速いので、その判断を見誤れば大きく利益を削ることに成り得ますし、買い指示が遅かったりした場合には損失転落もあり得ます。

鳥丸好一氏が分析を担っていたファーストリッチ投資顧問が廃業した理由は、そういった部分での力量不足もあるのかもしれません。