2018年終盤の株価推移は?
2018年も終盤に差し掛かり、目前には大納会を控えています。
大納会は基本的に機関投資家等が手仕舞いに向かうため、株価推移は強くないというセオリーがありますが、一部では年初の大発会の勢いに乗せるためのポジションを前もって仕込む等といった思惑も点在します。
しかし2018年終盤の市況を鑑みると、大発会の株価推移はセオリーのようにはなりずらい気がします。
なぜなら2018年は、トランプ政権による貿易不均衡是正策から派生した米中貿易戦争による世界経済の冷え込みが危惧されているからです。
特に中国の景気減退は深刻で、2019年に世界経済に大きな影響をもたらすと多くの有識者が述べています。
2018年は株・ドル円とも10月がトップを記録しています。
その後は調整相場に移行しているわけですが、今回の下落はここ2年位の中で下げ幅が大きく、かつ戻りが弱いのが特徴です。
戻りの弱さは、2018年12月のFOMCでの利上げから如実となっていますが、背景にはやはり米国の追加関税、中国の景気後退による懸念が燻っているという事でしょう。
重複しますが、輸入大国である米国が門を狭め、中国の景気が減速するなら、おのずと世界経済を冷え込みます。
年の瀬がこのような局面に、買い向かうのは命知らずと言えるかもしれません。
2019年大発会の株価推移は?
現情勢を鑑みると、2019年の大発会もそれほど奮う気がしません。
パターン1.戻りをつけるキッカケになる
先述の世界経済の鈍化が強く見込まれる下で、積極的に買い向かうとのは考え難い行為です。もちろん、ご祝儀等により短期的な買いはあるかもしれません。
2018年終盤に掛けての日経平均株価は下げは、かなり急激で戻りもありません。したがって戻りを付けるキッカケが大発会となる可能性も考えられます。
しかしあくまで相場はダウントレンド、かつネガティブなファンダメンタルが蔓延しているため、反落時の勢いも凄いでしょう。
したがって、大発会から戻り高値を付けるまでの買い向かいは、かなりリスキーな相場であることは予想に難しくありません。
パターン2.大発会から売り込まれる
もう一つのパターンとしては、大発会から売り込まれるということですね。
大した上値が見込めないなら最初からトレンドに沿って売り向かおうという考え方です。
現に2016年は大発会から株価が売り込まれ、以降下落が5日連続続きました。そういえばあの時も、要因は中国の減速観測でしたね。
世界的に株安の連鎖が止まらず、上海株式市場では、強制的に取引を止める措置である「サーキットブレーカー」が発動されました。
それでも2016年の暴落は、あくまで思惑によるもので実際の中国景気はまたもバブルに入っていきました。
しかし今回の中国の後退懸念は、バブル崩壊と米中貿易戦争という具体的な要素があります。
これに米国の追加関税も相まって、先述の通り、世界経済の冷え込む見込みは2016年より明白と言えるでしょう。
総括すると、大発会は一時的な買い意欲も起こるかもしれませんが、基本的に市場は下目線で向かってくると考えられます。
大発会にどう向かうのが良いか?
基本的に、大発会の取引は見送るのが一番無難と考えます。
その日は上がったとしても、急激なカウンターで含み益が損転する可能性もありますからね。
どうしても挑むのであれば、寄り付き前の気配値と寄り付き後の株価推移を慎重に見ておく必要がありますね。

日経平均株価
もちろん日経平均株価が、プラスで推移していることが前提です。
本来、大発会はザラ場中での反転は普段の日よりも起こり難いものですが、2019年に関しては強烈なネガティブマインドが蔓延しているため、その限りとは言い切れません。
もし日経平均株価がマイナスで始まるようなら、売り参戦するのも良いかもしれません。
機関投資家などは、年初のポジショニングを行わなければならないので、方向感を見定めればおのずと売りを増やしていくハズです。
売りをやらない人なら、調整相場が収束した時に買い向かえば良いでしょう。
ただ今回の下落は、ネガティブがなかなか根深い要素ですので、すぐに中期的な買い場が来るとは望み難い様相があります。
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