預金1000万の税金 “効果的”な資産運用法を元証券マンが解説

 2019/11/15

銀行・郵便局に1000万円以上預金をすると、税金が引かれるようになる話をご存じでしょうか。

日本政府が検討しているとされる法案で、貯蓄税と言われるものです。

消費税10%に増税されたばかりですし、これ以上の税金負担は避けたいところです。

そこで、FP1級を持つ元証券マンの管理人が、同法案が導入された状況を想定。

1000万円以上の預金にかかる税金」と「貯蓄税に負けない資産運用法」を紹介します。

大切な資産を減らさない上手なやり方を覚えて、あなたの資産形成のお役に立てれば幸いです。

預金1000万円 2%の課税で20万円の税金

貯蓄税とは、端的に言いますと、預金者の1000万円以上の残高に毎年2%課税されるというもの。

所得税をきちんと納め、コツコツ貯めてきた預金。その大切な資産にさらに税金をかけられたのではたまったものではありませんよね。

では、預金1000万円以上を想定し、かかる税金を計算してみましょう。

 貯蓄税の計算

預金1000万円:1000万円×2%=20万円
預金2000万円:2000万円×2%=40万円
預金5000万円:5000万円×2%=100万円

銀行・郵便局に預金しておくだけで、20万円以上もの税金が課せられる時代は来るかもしれません。

ただ、銀行・郵便局に預金をしておけば金利が付きます。

11月14日現在の三大メガバンクの金利を見ながら、貯蓄税に対して相殺することができるかも確認してみましょう。

 金利の計算

■三大メガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ)
普通預金金利:0.001%
普通預金残高 1000万円:1000万円×0.001%=1000円
普通預金残高 2000万円:2000万円×0.001%=2000円
普通預金残高 5000万円:5000万円×0.001%=5000円
※定期預金の場合は0.01%

上記の金利には、20%の税金がかかります。

税率:20%
金利 1000円:1000円×20%=800円
金利 2000円:2000円×20%=1600円
金利 5000円:5000円×20%=4000円
※復興特別税0.315%は割愛しています。

メガバンクに1000万円の預金をしても、受け取れる金利は、税金を差し引いて800円。

貯蓄税は20万円のため、「20万円-800円=19万9200円」の税金を納める計算です。
※11月14日時点では貯蓄税の算出方法が確定ではありません。

これには貯蓄税を取られてはたまらないと、タンス預金に切り替える人の増加が予想されます。

しかし、私はおすすめしません。その理由が2つあります。

1点目は、将来的にATMの数が減ってしまうことが予想されるからです。

すでに、ATMの維持コストは銀行の収益を圧迫しています。

年間コストが兆円単位でかかると言われている中、ネットバンキングの普及やキャッシュレス化は加速。

大手銀行も店舗外ATMの共同利用を開始するなど、厳しい状況を迎えています。

ここでATM離れとなるタンス預金が活性化すると、さらにATMの負担に拍車がかかることになります。

2点目は、管理リスクです。

高額資金を自宅に置くことで、それを狙う人が増えます。

タンス預金者が増えることによって、窃盗や詐欺の件数は間違いなく増えるので、事件に巻き込まれるリスクが上がります。

また、万が一の火事や水害、地震被害を受けたら、自分で持ち出す必要もあります。

以上を踏まえ、貯蓄税に負けない資産運用法として、私は預金を投資に回すことをおすすめします。

ここではすぐに始められる資金運用を3つ紹介します。

 

預金1000万円 税金を抑えるおすすめの資産運用方法

私がおすすめするのは「一般NISA」「積み立てNISA」「国債投資」の3つです。

投資と聞くと構えてしまう方もいるでしょう。

ここで紹介する3つの資産運用法は、比較的ローリスクで長期投資を見据えています。

大切な資産を守りながら、実践できると思います。

1:一般NISA

NISA(少額投資非課税制度)とは、2014年1月にスタートした、個人投資家のための非課税制度です。
※口座申込期限は2023年までです。

最長5年、年間120万円の取引まで、配当・売買利益が非課税となります。

株式投資では、売却益・配当に20.315%の税金がかかるので、非課税は大きなメリットです。

そこでおすすめするのが、預金の一部をNISAで運用することです。

仮に1,000万の一部、120万円をNISAを活用して年利10%で運用したとします。

120万円×10%=12万円。

本来、12万円の利益に対し20.315%が課税され、税額4万630円となります。

しかし、NISAを使えば非課税です。

5年間、年利10%で運用した場合、非課税総額は20万3,150円。資産は60万円増えます。
※配当は加味していません。

貯蓄税は、預金1,000万円に対して年間20万円課税されるので、5年間の総額は100万円。

この例の場合、NISAを活用することで、貯蓄税を回避して60万円の利益まで手にできます。

私も一般NISAを活用して株式投資をしているので、おすすめできる運用法です。

もし、株の買い方・選び方が分からなければ、当サイトでも検証している金商登録を持っている投資顧問業者 は参考になるはずです。

 

2:積み立てNISA

積み立てNISAも、一般NISAと同じく2018年1月からスタートした少額投資非課税制度です。

基本的な考え方は一般NISAと一緒です。

一般NISAとの違いは、長期の資産形成を目的としていることです。

投資期間は2018年~2037年までの最長20年間。積み立て額は年間40万円まで。

非課税の対象は、株式投資信託や上場ETFとなっています。
※個別銘柄は対象外です

仮に毎月3万円を年利3%で10年間積み立てると、約156万円の利益を得ながら、約31万円の節税効果が見込めます。

カブドットコム証券のシミュレーションツール では、毎月の積立金額、投資期間、年率を設定することができるので、自分に合った試算をしてみて下さい。

ただ、注意点もあります。

投資期間が2037年のため、口座開設が遅れるほど運用期間が短くなってしまいます。
※2018年に開設した人は20年間、翌年の人は19年間・・

長期投資で資産を守りながら運用したい方は、早めの口座開設を推奨します。

 

3:個人向け国債

最後に紹介するのは国債投資です。

ここで挙げる国債は「日本の国債」を指します。

国債とは、国が資金調達する手段の1つです。

元本と金利の支払いを国が保障するので、比較的ローリスクに運用できるのが特徴です。

安全にお金を運用したい人にとって、とても優れた運用法だと思います。

利率は0.05%(税引前)。大手銀行の定期預金金利は0.01%(税引前)なので、定期預金をするのであればお得と言えます。

選べる満期期間は3年(固定金利)・5年(固定金利)・10年(変動金利)の3種類。財務省の個人向け国債のページ で比較することができます。

 

1000万円以上の預金 貯蓄から投資の選択を

これからの時代、貯蓄を投資に回すことが、損を減らせる対策となるかもしれません。

もし貯蓄税の導入すると、1,000万円以上の預金者は毎年2%課税されます。

自分の財産を守るためには、自身で防衛策を取る必要がでてきます。

その一例としました、今回は3つの資産運用法を紹介しました。

ご紹介した方法のように、貯蓄税を回避して資産を防衛する方法もあるので、行動に備えておくのはいかがでしょうか。

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