and factory(7035)強みとは
and factoryは、9月6日に東証マザーズへの上場が決まっている企業です。
どのような企業なのか、銘柄的には狙い目なのかチェックしてみましょう。
and factoryは主にスマートフォン向けのアプリ事業とIoT事業の2つを展開する企業です。
アプリ事業ではモバイル広告を掲載するアプリを展開しています。
例えば様々なソーシャルゲームで攻略情報などを共有できる掲示板のようなアプリや、auスマートパスに登録していると誰でも無料でダウンロードできるauきせかえなどもand factoryが手掛けています。
また、株式会社スクウェア・エニックスと共同開発・運営を行っているマンガアプリや、白泉社のマンガ配信や声優のラジオ番組なども手掛けるエンターテイメントアプリの運営も行っています。
IoT技術を駆使した宿泊施設の運営
IoT事業では、最先端のIoTデバイスが活用された宿泊施設の運営、そして宿泊施設予約や顧客情報をまとめて管理することができるシステムの運用を行っています。
IoTデバイスが活用された宿泊施設では、入り口で専用スマートフォンが渡され、そのスマートフォンがあれば部屋の中にある様々なシステムを稼働・調整ができるようになっているのです。
まさに近未来的な体験ができる宿泊施設と呼べるのではないでしょうか。
現在IoTは様々な家電製品などにも取り入れられるようになってきており、需要を極めています。
宿泊施設全体がIoT機能を完備しているところというのは、まだほとんど見られないかと考えられます。
そういった意味では先駆け的な存在と言えるかもしれません。
ちなみに、and factoryは元々株式会社famousという会社の100%子会社だったのですが、株式を買い取って独立し、元々行っていた事業だけではなく様々な業務展開につなげています。
平成26年に設立されたばかりの会社で、4期目に上場するのはかなりスピーディな上場の流れだと言えるでしょう。
and factoryのIPOにおける注目点は?
それでは、and factoryのIPO情報やスケジュールなどをチェックしてみましょう。
IPO情報
公募株数 | 430,000株 |
主幹事 | みずほ証券 |
売出株数 | 421,000株 |
単元株数 | 100 |
仮条件 | 2,470円~2,570円 |
上場市場 | 東証マザーズ |
業種 | サービス業 |
IPOスケジュール
ブックビルディング期間 | 8月21日~8月27日 |
公開価格決定日 | 8月28日 |
購入期間 | 8月29日~9月3日 |
上場日 | 9月6日 |
新規発行によって得られる手取金の使い道には、マンガアプリのユーザー獲得を狙った広告宣伝費や事業規模拡大のための人件費、さらに運転資金のために借り入れていた返済に充てるとしています。
業務的にもアプリとIoTという投資家には人気の高い業種となっており、今後も需要拡大が期待できることから初値が押し上がる要素の一つとして考えられるでしょう。
また、IPOスケジュールを見ると、その前のチームスピリットから2週間程度空いており、十分な空白期間があると言えます。
業績を見てみると、2017年8月期の売上高が689百万円、経常利益が223百万円、当期純利益が174百万円、総資産額が192百万円となっていますが、2018年8月期の第3四半期時点で、and factryの業績は大きな伸びを見せています。
売上高が1,014百万円、経常利益が206百万円、当期純利益が134百万円、総資産額が1,200百万円となっているのです。
経常利益と当期純利益が若干数字は下になっているものの、まだ第3四半期であることを考えると、決算期にはどちらも上回っている可能性は高いと言えます。
業績面を見ても特に不安要素はありません。
総括
IPOにおける注目点を見ると初値が上がりやすい形になっていると言えます。
しかし、少々気になる点もあります。
上場市場である東証マザーズは吸収金額(市場から調達した資金額)を算出してみるとオーバーアロットメントを含め約21億円での上場になります。吸収金額の大きさが少しだけ気になります。
一般的にこの吸収金額が小さいほど、上場後の株価が上昇しやすいと言われています。発行する株式数が少ないことを意味するためです。
また、同じ上場日には子ども向けのアパレル事業を展開している「ナルミヤ・インターナショナル」も上場します。
こちらはSBIホールディングスが母体となっており比較的大きめの企業であるため、少なからず影響が見られる可能性もあります。
逆に言うとこれくらいなもので、他に特別マイナスなイメージにつながるものもありません。
そのためand factoryが公開価格を割ってしまう可能性は低く、逆に初値は2倍近くになることも十分に考えられます。
また、大株主へのロックアップは全て180日間に設定されており、ベンチャーキャピタルも存在しません。
ロックアップによって大きな売り圧力がないことも魅力的だと言えるでしょう。
ぜひ、and factoryの上場には注目してみてください。
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