アドウェイズ(2489)の検証
サンインペリアルのサイトを開くとまず目に飛び込んでくるのが、
「2016年6月10日をもってネット会員の新規募集は終了致しました。会員の皆様には永きに亘り、御購読、御引立頂きありがとうございました。」
という文一文です。
この文書を見ると新規会員の募集を終了しただけなのか、サービス自体を終了するのか判断がつきにくいです。
2016年という年号が表記されている事もあり、既に放置サイトになっているのかとも思いました。しかしサイト内のサービスである「テレフォンサービス」に掛けてみると、2018年9月5日の大引け後の情報が流されていました。
色々と不明点は残りますが、、、テレフォンサービスの中では推奨銘柄も述べられていました。
こちらはサンインペリアルの過去の実績ではなく、今後の株価上昇を見越しての推奨となります。
対象銘柄はアドウェイズ(2489)です。
銘柄名 :アドウェイズ(2489)
買い推奨日 :2018/09/05
高値日/高値 :2017/12/12 747円
アドウェイズ(2489)の業績を確認する
海外広告配信網やSNSとの提携も強化しています。
また、広告の他にも、新作アプリを事前予約出来るサービスやライターの現地取材による観光情報の発信、ECサイト向け海外配送代行サービスも手掛けています。
アドウェイズは2019年3月期において、国内外のインターネット広告事業に経営資源を重点的に分配し、クライアント 数及びメディア数の増加。
大手メディアや独自のアドテクノロジーを持つ企業との戦略的な提携等を行っていくという方針を立てています。
アジアをはじめとした海外においては、スマートフォンアプリ向け広告サービスの拡大を引き続き見込んでいるとの事で、前年比で増収、営業利益の大幅な増益、経常利益における減益、前年度に赤字計上されていた当期純利益においては黒字転換が予想されています。
アドウェイズは、ネットのアフィリエイト(成果報酬型)広告手掛ける企業の中では国内大手となります。
アドウェイズは7月31日に第1四半期(1Q)の連結決算を発表し、営業利益が大きく伸びた事で株価が急伸しています。
この時は週足で一目均衡表の基準線(赤線)、転換線(緑線)とも上抜け、好調でした。
しかし上値付近での売りも強く、翌週には小反落していました。
その後8月14日に、日本初のVtuberをテーマにした遊園地「VtuberLand」を期間限定で開園すると発表し株価は再び反発する事になったわけですね。
この時からの投資家の買い意欲は現時点までも継続しており、株価は7月31日の動意発生前から、およそ1.7倍に達しています。
PERもかなり割高となっており、株価の先行感は否めませんね。
にもかかわらず、サンインペリアルはアドウェイズを今から買い推奨を行っています。
この買い判断の要素は恐らく、現在の株価が、昨年の12月12日に付けた高値に迫っている事によるものかと考えられます。
ブレイクアウト狙いの買い推奨という事ですね。
さらに今週は、直近安値を付けた7月6日から9週目という事も買い判断を後押ししたのでしょう。
たしかにアドウェイズの株価の最高値は3,345円、先述の12月12日に付けた747円の次のターゲットは1,367円となります。
対して7月31日の決算発表前のアドウェイズの株価は、ここ5年間でも低位にあります。
したがって上昇余地は存分にあると言えます。
追撃買いはおすすめしない
しかし、現時点のバリューの割高と、短期間にほぼ一本調子で上昇してきた2点を鑑みると、ここから追撃するよりは押し目を待つ方が妥当かと思われます。
12月中旬の高値のブレイクアウトを果たせなかった場合、一旦調整に入る事も考えられるため、利用者は小さくない含み損を抱える事になります。
株価はその後にブレイクアウトして上昇するかもしれませんが、どの位の時間を掛けるのか判りませんし、わざわざ現段階で追撃買いをする必要はない気がします。
サンインペリアルの視点がどのような時間軸なのかは解りません。
ただ自身で判断が難しい初心者は、比較的短期間の推移で判断をしがちなので、その視点からするとサンペリアルの投資判断はリスクが高いかもしれません。
サンインペリアルの基本概要
コンテンツ
・情報タロウの相場観
「櫛橋浩」氏なる人物が書いている日記です。
・本日の勝負銘柄
有料会員のみの情報で、ログイン画面に移行します。
・情報太郎の仕手株生情報
有料会員のみの情報で、仕手株情報の紹介。
・週刊株式銘柄トピックス
注目銘柄をレポート形式で紹介。
運営概要
株式会社サンインペリアルの運営概要です。運営状況を検証するため、下記に項目を当てはめてみます。
- 登録番号の表記がある 〇40
- 代表者名の表記がある 〇20
- 分析者名の表記がある ×5
- 事業範囲の表記がある ×5
- 住所表記がある 〇10
- 連絡先表記がある 〇10
- その他、特商法の表記がある ×10
総計で80点となりました。
株式会社サンインペリアルの会社概要には、別紙で分析者と助言者が記載されているとしています。
ただ、その別紙というものは少なくともサイト上では見当たらず、そもそもどのようなPDF等なのか、後日郵送等されてくる書類の事なのかも分かりません。
また「特商法に関する表記」もありません。
投資顧問サイトは特別商取引に該当するので、サイト上に同表記をする必要があります。
サンインペリアルの総評
「情報タロウの相場観」:タイトルに「相場観」と付けられていますが、内容を見ると櫛橋氏のその時の行動や体調に関するもので、相場に関する記述は見受けられません。
また、同コンテンツは、2017年10月を最後に更新を止めています。
「本日の勝負銘柄」:会員階層によって紹介される銘柄が異なるようですが、テレフォンサービスでも無料で銘柄推奨を毎日行っているので、優位性が薄いと感じてしまいます。
「情報タロウの仕手株生情報」:読んで字のごとく仕手株情報が提供されるようですが、あくまでも銘柄情報だけなので、仕手株に手を出す場合に重要な取引指示はされない模様です。
これは素人が手を出すには非常に危険なサービスだと考えられます。
「週刊株式銘柄トピックス」:休刊中です。
要はサンインペリアルは、銘柄情報を配信媒体を複数の媒体に分けて提供しているという事ですね。
一見するとコンテンツが豊富と捉えがちですが、口コミ等で見ていると有料でも無料でも内容や精度に大きな違いはないようです。
現在、テレフォンサービスのみ確認できているものの、これらのコンテンツ自体が機能しているのかも定かではありません。
運営面を見ても、先述のような助言者等の表記がどこにあるかも判らない「別紙」にあるとされている事や、何より冒頭の運営中止を匂わせる表記もあるため、もはやサンインペリアルを利用する必要が無い気がします。
万が一会費を支払った場合、運営が終了してしまっては、そのお金が戻ってくる保障はありませんしね。
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