株価予想ロボが「これから買う銘柄」を教えてくれるロボトレーダー。
公式サイトでは高利益を上げているのが一目瞭然ですが、ロボトレーダーを利用して同じ投資結果に期待するのは難しそうです。
必ずしも高パフォーマンスを上げられる訳ではない理由を元証券マンがお教えします。
記事の目次
ロボトレーダー ハイパフォーマンスの期待が難しい3つの理由
理由①:バックテストの結果を加味
実績で上げられている総利益には実運用前の成果も含まれています。
例えば買いランキング6位の「プラグ」は総利益2,938,420円(12/10現在)の表記ですが、内2,263,720円はバックテストの運用益。
実際の総利益は674,700円です。
ロボトレーダーの公式サイトに載っている総利益、利益グラフはテスト時の数値も加味しています。
2018/7/13以前のパフォーマンスは実運用成績ではありません。
いわば架空の取引結果を総利益に合算しているので実際の利益とは異なります。
理由②:ロボット選びは自分で行う
「これから買う銘柄」を抽出するロボットは自分で決める必要があります。
つまり、自身のロボ選びで勝敗が大きく変わるのです。
買い、売り、勝率70%、短期売買、、
どれかの機能に特化した100体以上の株価予測ロボの中から使いたいロボットを選びます。
仮に相場動向に反したロボットを選んでしまうと、特化した銘柄が抽出されるので損失が生まれやすくなります。
損失が利益を上回る取引も珍しくありません。
理由③:FXシステム開発が強み
ロボトレーダーを運営する株式会社テラスはこれまでFXシステムで脚光を浴びてきました。
株式投資システムが注目を集めた例はなさそうです。
2009年~2015年頃に金融誌で取材を受けた内容もFX特集ばかりでした。
レコルトはFXシステム開発会社
公式サイトではロボトレーダー強化のため合同会社レコルトとのコラボを大々的に取り上げています。
ただ、同社もFXの自動売買システムに特化した企業です。
6000以上のFX自動売買戦略で頂点に立った実績は立派なものですが、株式投資の銘柄抽出に役立っているかは別の話。
レコルトxロボトレーダーの運用歴を見ると利益が出ていませんでした。
世界No.1の戦略でも投資結果はマイナス
レコルトと共同開発したロボトレーダーの人気ロボ「イエローピース」で損失が上回りました。
下記のチャートをご覧ください。
バックテスト期間を除いた実際の運用損益は約2年5カ月で-7,900円です。
FXの世界No.1戦略が組み込まれても「これから買う銘柄」の解析には苦戦することが分かりました。
プロフィットファクターも1.11と低い水準です。
プロフィットファクターとは「総利益」÷「総損失」で売買ルールが優れているかを測る指標です。
数値が高ければ高いほど利益を上げられていると考えます。
理想的な目安は「2」と言われる基準に対して共同開発したイエローピースは「1.11」。
付加価値の高い株価予測ロボでも期待しすぎるのは危険かもしれません。
ロボトレーダーの固定費で赤字も覚悟
ロボトレーダーの利用には月額固定費が発生するので収支がプラスマイナスゼロだと損をします。
ロボトレーダーは3種類の料金形態を用意。
月額費用3,000円~7,000円の料金が発生するため、最低でも年間36,000円の利益を上げる必要があります。
「イエローピース」のようにパフォーマンスが不安定なロボットも紛れているので注意して下さい。
ロボトレーダー 公式サイトのような利益獲得は難しい
公式サイトの総利益は「バックテスト期間」+「好調子のロボット」が毎日切り替わっているため、高額利益を上げていることが分かりました。
同等の利益を獲得するのは現実的に難しそうです。
世界No.1の戦略を駆使したロボトレーダーの性能を持ったとしても、損失が上回るケースが見受けられたわけですから…。
ロボット選びのリスクを避けたければ、買う銘柄を判別できる他のロボット と比べてみるのもおすすめです。
口コミはありません