ライトアップ(6580)|IPO・初値・上場後の値動きはどうなる?

 2018/07/24

ライトアップ(6580)の強みとは

ライトアップは、2002年に元サイバーエージェント社コンテンツ部門メンバーが中心になり設立されています。

当初は、様々な企業のメールマガジンの編集代行を実施。その後、業態の拡大と転換を繰り返しながら、現在第18期を迎えています。

株式会社ライトアップ HP画像

株式会社ライトアップ HP画像

現在の事業内容は主に、中小企業の生産性向上を図るための業務のIT化推進を目的としたITツール導入、人材育成、販促支援等を行う「クラウドソリューション事業」と、広告代理店や企業から直接Webマーケティングの企画・制作を請け負う「コンテンツ事業」の2つに集約されています。

具体的な内容は多岐に渡りますが、まず一つに中小企業向けの経営改善サービスとして、経営課題解決エンジンであるJエンジンを開発し、年間で1,500以上の企業に対してコンサルティング、および企業内研修等を提供しています。

Jエンジン

Jエンジン

全国800社以上の中小企業が参加する共同仕入開発ネットワークである「JDネット」にて、中小企業向けの経営支援サービスを運営しています。このJDネットに参加することで、IT、人材、販促領域の66種類の各種サービスを販売することが可能となります。

そしてコンテンツ事業においては、顧客企業に対し、課題解決のためのWeb施策の企画・提供を受託しています。顧客企業は、直接取引だけでなく、広告代理店を介した間接取引である大手、および中堅企業となっており、こちらも対象業種は非常に広範囲にわたっています。

 

ライトアップのIPOにおける注目点は

ライトアップは、2018年6月22日に東証マザーズに上場を果たしています。上場前のIPOの概要は、以下のとおりでした。

IPO情報

公募株式数 150,000株
主幹事 SBI証券
売出株数 560,000株
OA分 71,000株
吸収金額 2,202,420,000円
単元株数 100株
仮条件 2,660~2,820円
公募価格 2,820円
初値 3,725円
上場市場 東証マザーズ
業種 情報・通信業

IPOスケジュール

ブックビルディング期間 2018年6月6日~6月12日
購入期間 2018年6月15日~6月20日
上場日 2018年6月22日

 

ライトアップのIPOの規模は、東証マザーズの中では中規模というところでしょうか。

公募株式数、OA分を含めた売出株式数は、同程度のIPOと比較すると比較的多めと言えます。オファリングレシオも最大で約28%と高めですね。

 

したがって、初値後に上値が重たくなる可能性が考えられますが、大手予想会社の最終の初値予想は4,200~4,800と強気なものでした。

 

これを裏打ちしているのは、やはり右肩上がりの業績でしょうか。

ライトアップ(6580) 業績推移1

ライトアップ(6580) 業績推移1

平成27年3月期に黒字転換を果たしてから増収増益となり、特に直近の平成29年3月期の伸びは飛躍的です。

 

ライトアップの業務は、現在まさに需要の多い分野であり、先述のように同社も多くの顧客企業を抱えています。

しかし、コンサルティングと研修サービスの提供が主力という事で、いずれもマンパワーに依存する部分が大きくならざるを得ません。事業規模もすでに大きいため、ネット関連ビジネスのような爆発的な成長を期待するのは難しいかもしれません。

 

先述のように、平成29年3月期に大幅な増収、増益となった事もあり、平成30年3月期の業績予想は減収減益としていますね。

ライトアップ(6580) 業績推移2

ライトアップ(6580) 業績推移2

株主にベンチャーキャピタルも多く参入しており、ロックアップが外れる公募価格比50%が初値の目安になるとの予想が多いですね。

 

ライトアップの初値とその後の展開

ライトアップは、6月22日に東証マザーズに上場を果たしました。

ライトアップ(6580) チャート

ライトアップ(6580) チャート

当初の市場予想である4,200円から4,800円を下回り、初値は3,725円となりました。この時点で、公募価格の1.32倍。

 

市場の一部では予想外に安さであったという声もありましたが、そもそも当初の予想は先述のロックアップ解除の水準が意識されていた感も否めません。

当日は特別気配となる事もなく寄付き、3,950円まで値を伸ばすも4,000円には届かず反落。この価格が、現時点でも最高値となっています。

それでも6月27日までの間は下値も切り上がり、三角持ち合いとなっていました。

大きく落ち込んだのは28日ですね。寄付きから90円の下窓を空け、その後は3,000円の往台も割り込みます。

当日は5日移動平均線での観測初日となり、同線を中心に株価は波を形成していましたが、7月12日からは上値を抑えられる展開に・・・

7月18日には大きく売り込まれ、20日には当初の公募価格をも割り込みます。しかしこの水準では、IPO漏れを買い手も加わってか反発を見せており、23日に5日移動平均線を突破、24日には寄付きから上窓を空け3,000円に達しています。

 

ここまでの値動きを見ると、トレンドの明確な転換点は3,200円となりますが、この3,000円という水準も上には買いの逆指値が多いため、上抜ければ良い着火剤となると考えられます。

ただ先に述べたとおり、ライトアップは既に成長の余地が小さくなってきている事は否めない事と、バリューもだいぶ割高水準となっているため、何かの材料が無い限り、株価の飛躍を望む事は難しいかもしれません。

 

それは初値から現時点までの値動きを見ていても、市場の期待度がそれほど高くない事が見て取れます。

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