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ビッグウェイブ投資術はビズ(Biz)の情報商材
今回検証するのは、熊田孝則氏が代表を務めるインスフィック株式会社が運営するビッグウェイブ投資術です。
ビッグウェイブ投資術は、以前検証したビズ(Biz)の情報商材販売サイトですね。
口コミの評判も伴い、ビズは詐欺被害が確認されているグループが運営するサイトの一つだという事がわかっています。
そのサイトが、並行して情報商材を販売していると言われると、正直言って懸念が先行してしまいます。
銘柄実績GNI(2160)を検証
ビッグウェイブ投資術のサイトには、その商材による実績が掲載されていますので、まずはその中の一つであるGNI(2160)を検証してみたいと思います。
GNI(2160)の業績を確認する
GNIは、バイオ創薬ベンチャーであり、アジアに多い疾患をターゲットとしているという特性があります。ゲノム解析に強みがあり、中国が研究開発、製造の拠点となっています。
2016年度の売上収益及び売上総利益はいずれも増加。売上収益合計は、日本円ベースで前連結会計年度比約28.6%増加。
一方、当社の主要子会社が事業を行う通貨である人民元ベースでは、前連結会計年度比約50.0%の増加となりました。
これは主に、アイスーリュイ及びその他の売上が増加したためです。
売上総利益は改善し、前連結会計年度比約44.0%増加。当第3四半期連結会計期間から、アイスーリュイの販売活動について、販売代理店から直販体制に移行。
連結子会社である北京コンチネント薬業有限公司は、売上収益成長率の上昇と、中国市場のIPF患者及び医師に対するサポートを向上しました。営業損失については、前連結会計年度と比べ、356,803千円の減損となりました。
営業利益の改善は、当社経営陣が、販売費及び一般管理費、研究開発費を慎重に管理する一方で、売上収益及び売上総利益を増加させるよう注力した結果としています。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ69,310千円増加。
これは主に、アイスーリュイの売上収益成長率の増加と直接販売体制に伴って、人件費及びその他の販売関 連費用が比例的に増加したためです。
研究開発費は、前連結会計年度と比べ減少し、274,271千円。
これは、アイスーリュイの適応症である放射線性肺炎の第3相臨床試験前パイロット試験の患者組み入れが、予想よりも緩やかであったことによるものとしています。
外貨建て預金が減少した結果、利子所得が減少したため、金融収益は、8,793千円減少。
金融費用は、円高による流動資産の評価替えにより生じた、現金支出を伴わない為替差損によりう84,062千円増加。
投資利益は、提携先である米国のIriSys, LLCが黒字化を達成したため20,295千円改善し減損となっています。
2017年度は、医薬品であるアイスーリュイの一層の売上成長を見込んでいることから、通期の業績予想は、売上収益は2,166百万円。
一方、医薬品の開発パイプラインへの投資を継続的に行いながら、経費支出を慎重に管理して損失を最小限に抑えることにより、親会社の所有者に帰属する当期損失を263百万円に抑えるとしています。
一方で、国内ではアウトソーシングが進んでいない現状から潜在的な成長機会は非常に大きいものと考えており、テスト業務をアウトソースする流れを加速させる働きを推進しくとしています。
買い判断基準はオーソドックス
ビッグウェイブ投資術が買い判断を行った2月14日は、株価が狭いボリンジャーバンドを+3σまで一気に上抜けた日です。
また、翌2月15日が前回安値から17日目の変化日であった事も判断要因となったのでしょう。
ここまで見ると、ビッグウェイブ投資術の取引手法は特異性の無いオーソドックスな買い判断と見受けられます。
売り判断を行ったタイミングは非公開
上値を更新しながらも、株価はバンド内に取り込まれていくようになり、4月3日に2σに押さえられる形で高値を付けています。
ビッグウェイブ投資術が売り判断を行ったタイミングは、サイト上に表記されていません。
ビッグウェイブ投資術に金商登録はありませんが、そもそも利用者に売買を指示する投資顧問業ではなく売買手法の販売業務です。
したがって、当実績の取引は利用者が行っているわけではないので、売り場を公開しても、コンプライアンスに何ら支障は無いはずです。
なぜ売り判断の情報を公開しないのか疑問です。株価は調整期間に移行しているため、万一まだ保有しているなら売りタイミングを逃したのでしょう。
ビッグウェイブ投資術の基本概要
ポイントを購入して利用
特商法に関する表記において、ビッグウェイブ投資術はポイント制を導入しているとの記載がありますが、商材ですので一回購入すればお金の支払いは終わるはずです。
したがってポイントとは、何のためのものか解りませんが、サイト上に記載されている「サービス案内」では、レポートの配信となっているので、わけが解りません
またサイト上には、ビッグウェイブ投資術は投資教材の提供を行っているのかと思えば、サービス案内の無料コンテンツは投資顧問業の内容であり、有料コンテンツは1~50万円のレポートの配信と、もう滅茶苦茶です。
ロジック提供者の高瀬裕一は実在するのか?
ビッグウェイブ投資術のロジック提供者は、高瀬裕一氏とされています。
株式の世界でその名前を耳にした事がないので検索してみましたが、ヒットはありませんでした。実在する人物なのかさえ怪しいです。
ビッグウェイブ投資術のサイト上のプロフィールを見ると、「Bizテンハガーストラテジスト」という聞いた事のない肩書を持っているという情報しか得られません。
手法のロジック内容が不透明
さらにビッグウェイブ投資術のロジックについては大まかな触りすら紹介されていません。
いくらかまともな投資商材であれば、用いるインジケーターや理論など、ほんの一部でも言及した文言があるものです。
ビッグウェイブ投資術のサイト上には、高瀬裕一氏の「あまりにもシンプルな手法」などと書かれていますが、曖昧にも程があります。
ビッグウェイブ投資術の総評
先述のとおり、ビッグウェイブ投資術はビズという投資情報サイトの派生コンテンツです。
ビズに関しては、運営面で芳しい印象を持てなかったので、ビッグウェイブ投資術の情報商材は、その内容よりもまず「きちんと手元に届くのか」というところから懸念を覚えてしまいます。
もしそこをクリアしたとしても、その精度についてはあまり期待を持てません。
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