毎年のように誕生する大化け株は、コツさえ知っていれば誰でも見つけることができます。
大化け株を発掘する条件は5つ。
この特定条件をスクリーニングツールに入力するだけで、大化け期待の高い銘柄を掴むことができるのです。
知る人ぞ知る大化け株の見つけ方を元証券マンが余すことなくお教えします。
記事の目次
大化け株が見つかる2つの手順
大化けする株は「成長性のある小型テーマ株」によく見られます。
株価230円→3,220円に上昇したホープ、株価233円→3,145円に上昇したレアジョブなど、大化けする株は成長性のある小型テーマ株なことが多いです。
このような銘柄を発掘できる条件は下記の通り。
大化け株の条件
条件②:時価総額300億円以下
条件③:上場から5年以内
条件④:売上高成長率10%以上
条件⑤:注目されている業種
すべての条件をFISCOのスクリーニングツールに入力して大化け候補株を見つけます。
必要な手順は2つです。
手順1:条件①~④を設定
まずはFISCOの「スクリーニング」 を開き、条件①~④を赤枠に入力します。
条件①:マザーズ、ジャスダック、東証二部 → (画像)
条件②:時価総額300億円以下 → (画像)
条件③:上場から5年以内 → (画像)
条件④:売上高成長率10%以上 → (画像)
手順2:業種のしぼり込み → 条件⑤で設定
次にスクリーニングする銘柄の業種を選択します。
選択する業種はQuick Money World という金融情報プラットフォームの「新着テーマ」に載っています。
1ページ目の新着20テーマを確認し、各テーマに該当するテーマ株の業種を控えます。
これが条件⑤で設定する業種です。
条件①~⑤の設定が済んだらスクリーニングを行います。
以上で大化け株を見つける準備は完了です。
大化け株の見つけ方 上がる株の共通点
なぜ、5つの条件を設定してスクリーニングすると大化け株を見つけることができるのか。
それは市場の目玉となる銘柄をいち早く選別するからです。
条件①:マザーズ・ジャスダック・東証二部に上場
新興市場、東証二部に上場している企業は、大化けする要素をたくさん秘めています。
たとえば
・成長性のある企業が多い
→ 好業績に期待できる
・東証一部に鞍替えする可能性
→ 海外投資家の買いが増える
・株式分割、自社株買いなどの投資家メリットが多い
→ 1株あたりの価値が上がる
・世間に知られていない企業が多い
→ 好材料で注目された時に買いが集まりやすい
東証一部に上場している企業よりも材料が豊富なため、大化けする株を見つけやすいのです。
条件②:時価総額300億円以下
時価総額とはかんたんにいうと「会社の価格」です。
株式発行数 × 株価で計算をする時価総額は、株価が10倍になれば時価総額も10倍になります。
つまり、時価総額が小さく企業価値の低い企業ほど、株価上昇余地が残っているといえるのです。
時価総額300億円以下の株を狙うのは成長中であるため。
300億円を上回ると機関投資家の参入が増えて、株価が上昇基調に乗ってしまうこともあります。
大化け株を見つけるなら時価総額300億円を下回る「ダイヤモンドの原石」から探すのがベターです。
条件③:上場から5年以内
テンバガーするような大化け株は上場5年以内の銘柄が多いです。
上場時に集めた資金を事業投資に使えるため、事業拡大する伸び代が大きく、業績にプラスの影響を与えやすいためです。
大化け株の発掘にかかせない条件と言えます。
条件④:売上高成長率10%以上
売上高成長率10%以上の企業は成長力が高く、大化け株によく見られる特徴です。
競争戦略のバイブル「ランチェスター戦略」にも「売上なくして利益なし」という格言があるように、経営の軌道に乗りはじめている銘柄は売上が伸びます。
売上が伸びていれば利益はあとから付いてくるものです。
よって、時価総額300億円以内・上場5年以内の企業の売上高成長率は、大化け株を見分ける重要なポイントになります。
条件⑤:注目されている業種
市場で注目されている業種の銘柄は株価上昇に拍車をかけてくれます。
「2021年期待の大化け株 元証券マンが10銘柄を予想 」の記事にも載せていますが、2020年の年間上昇率の上位はIT関連株・医療関連株がほぼ独占していました。
関心の高い業種の銘柄は投資家の注目を集めやすいので物色対象になりやすいのです。
将来的な業績向上に期待できる「成長性」+思惑が先行しやすい「テーマ性」があり、さらに手を出しやすい小型株なら大化けするイメージが浮かびませんか?
市場の目玉になる銘柄は、抑えるポイントさえ分かれば選別できるのです。
大化け株の見つけ方 精度を格段に上げる方法
成長性あり、テーマ性あり、そして独自技術などを持っているグローバルニッチ企業なら大化けする期待はさらに高まります。
たとえばマスクブランクス検査装置を手掛けるレーザーテック(6920)。
世界シェアを誇る同社は半導体需要が追い風となりわずか1年弱で株価8.5倍に。
ひとたび市場で注目が集まると一気に大化けをするのがグローバルニッチ企業の醍醐味です。オンリーワン企業の稀少価値はあなどれません。
グローバルニッチ企業は株探で一覧化 されているので、大化け株の見つけ方でスクリーニングした銘柄を確認してみて下さい。
もしもグローバルニッチ企業なら…テンバガーも夢じゃないですよ。
外伝:勝ち組投資家の大化け株の見つけ方
私は「小型成長株、テーマ性、グローバルニッチ」にこだわって大化けする株を発掘しますが、大化け株の見つけ方は投資家によってそれぞれです。
見つけ方は十人十色。タイプの異なる勝ち組投資家の投資法もあわせて紹介します。
朝香友博:週足チャートで発掘
日本株情報ブログ「大化け株投資のすすめ 」を運営する朝香友博氏は、これまでに17のテンバガー実績を持っています。
ここで取り上げるのは「テンバガーの大化け銘柄を見抜く3つの方法」に載っていた週足チャートで判断する大化け株の見つけ方です。
・1年半来の高値ライン
・平均以上の出来高
・上昇優位のローソク足
の3つの条件が揃ったら大化けするサインだと朝香氏は定義しています。⇒(参考画像)
たしかに新高値更新をする銘柄は一気に急伸することも多く、投資家心理を見据えた朝香氏の考え方には共感できます。
エナフン:「J」チャートで発掘
エナフンこと奥山月仁氏は、サラリーマンでありながら中小型の成長株で数億円に上る資産を築いたスゴ腕投資家です。
「割安成長株」「上場3年以内」に絞って大化け株を見つける奥山氏ですが、あわせて株価チャートの軌道も見て買い判断をしているのだとか。
狙うのは「J」のようなチャートを描く銘柄。⇒(参考画像)
参考画像のウィルグループ(6089)はさておき、婚礼施設を運営するエスクリ(2196)の株価チャートもJカーブで上昇したように思えます。
業績好調なセカンダリー銘柄で「J」の軌道が見られたら大化けのチャンスかもしれません。
アイル:PEGレシオで発掘
中長期投資家で人気ブロガーのアイル氏は2つの視点で大化け株を発掘しています。
①:成長見込みのある不人気株
②:PEGレシオ1倍以下が狙い目
成熟産業と見なされたサービスセクターや、徐々に事業領域を拡大しているのに盛り上がっていない銘柄を好むアイル氏。
競合他社を次々に買収していたゲオHD(2681)でテンバガーを達成したこともあるようです。
埋もれている銘柄に目を向けるわけではなく、PEGレシオを使って割安性・成長性を図り、長期的な伸びを計算していることも評価できます。
ちなみにPEGレシオは、トレーダーズウェブやバフェットコードといった会員登録不要のスクリーニングツールには搭載されていない指標です。
SBI証券や楽天証券などの証券会社のスクリーニングツールに搭載されていることが多いので、口座を開いている方は利用してみて下さい。
将来的な注目に期待でき割安化している大化け株候補を見つけるのがアイル氏の投資法でした。
チャートからも見抜ける大化け株の見つけ方
大化けする株の特徴さえ掴んでしまえば、銘柄分析や決算書類を読む必要なく大化け株を見つけられます。
探すのは「成長性を秘めた小型テーマ株」です。
紹介した5つの条件をFISCOの「スクリーニング」 に入力して大化け株探しを実践してみて下さい。
大化け株の条件
条件②:時価総額300億円以下
条件③:上場から5年以内
条件④:売上高成長率10%以上
条件⑤:注目されている業種
ちなみに大化け株はファンダメンタル分析だけでなくテクニカル分析からも見つけることができます。
大化け株に頻繁に出現するチャートパターンをまとめた大化け株を発掘できるチャート攻略法 もあわせて読んでみて下さい。
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