2019年9月~11月に日本で開催される「ラグビーWカップ(ワールドカップ)」。
ラグビーブームも相まって株式市場でも関連銘柄に注目が集まっています。今回はラグビーW杯(ワールドカップ)関連銘柄の本命3選をテクニカル解説付きで紹介。
記事の目次
2019年は4年に一度のラグビーWカップの年
ラグビーWカップ2019は、夏季オリンピックやFIFAワールドカップとともに、世界3大スポーツイベントとして注目されていますね。
その大会が、今年は日本で開催されます。
アジア圏が開催国となるのが初めてということもあり、ラグビーファンを筆頭に国内は既に活況を帯びています。
また、日本では前回2015年のラグビーWカップ以降、ラグビーファンが急増しているという事実があります。
それは当時、世界ランク13位の日本代表が、3位の南アフリカに逆転勝利という快挙を成し遂げたことにあります。
日本におけるラグビーWカップへの関心度合いは、日本代表がどの程度の活躍を見せるかに大きく影響されるため、2015の南アフリカ戦は日本におけるラグビーの認知度向上に大きく寄与したというわけですね。
日本代表が好調であれば、普段はラグビーに関心の薄い層もラグビーWカップにおいては盛り上がることでしょう。
それは、サッカーのワールドカップでも証明されていますね。
そうなれば、スポンサー企業が増えていくことになるため、強化費用も増加で日本代表がさらに強くなるという正のスパイラルが生じます。
そしてラグビーの知名度向上は、日本国内にも大きな経済効果をもたらしていくことは言うまでもありませんね。
開催期間は、全部で9月20日から11月2日までです。
この期間、若しくは開幕以前からラグビーWカップの恩恵を受ける企業は多いでしょう。
現時点でまだ9ヶ月もありますが、既に市場でも様々な思惑から、いち早く恩恵を受けられるであろう企業の株式が物色されている模様です。
今回は、そのような企業の株式を推測していきたいと思います。
ラグビーWカップで株価上昇を見込める関連銘柄は?
2019年のラグビーワールドカップは、日本での開催となるため、多くの日本企業がその恩恵を受けると考えられます。
ヤマハ発動機(7272)
楽器のヤマハから派生した企業で、トヨタとも提携しています。2輪では世界大手で、現在は東南アジアが主流の市場となっています。稼ぎ頭はマリン製品です。
子会社である「ヤマハ発動機ジュビロ」は、プレースキック前のポーズで有名となった五郎丸歩選手が所属しています。
ラグビーWカップに出場する代表選手達が所属するチームのスポンサー企業にも注目が集まります。
ヤマハ発動機の株価は2012年8月から上昇に転じ、現在までアップトレンドを形成しています。
2018年の初頭に高値を付けましたが、その直後から年間を通して調整地合いに移行しました。
しかし2018年12月に付けた安値は、チャネルラインの下限で下げ止まり、2019年に入ってから反発を始めています。
2018年に戻り高値を付けて2段の下落を形成していることを鑑みても、調整は完了したと見込めます。
さらには調整には1年を費やすという近年の傾向を考慮すると、2019年は上昇する年であると予想できます。
日本テレビホールディングス(9404)
テレビ放送の草分け的企業です。視聴率は首位継続しており、動画配信「Hulu」も運用しています。
視聴事業の他には、スポーツジムの運営も手掛けています。
2019年ラグビーWカップの放映権を獲得しているのは、NHKとJSPORTS、そして日本テレビです。
当然、期間中の視聴率は飛躍的に高くなるでしょうから、スポンサーからの提供資金も格段に大きくなるでしょう。
2008年10月に安値を付けた日本放送ホールディングスの株価は、2013年4月にブレイクアウトし、以降一つ上のゾーンで推移しています。
2,500円の高値を付けた2015年7月からの下落も、ゾーンの下限である1,500円のラインで反発しています。
その後の形成仕掛けの三角持ち合いを、2018年12月に下方へブレイクアウトするも、やはり1,500円のラインで再び反発しています。
したがって、現時点の下限は1,500円であることが確認できるため、上昇余地を広く見込むことができると考えます。
大正製薬ホールディングス(4581)
市販薬の最大手企業で、創業家の色が強いという特性を持っています。
取り扱い事業は、ドリンク剤、風邪薬、発毛剤が柱です。医療用医薬品は骨粗鬆症薬が主力となっています。
同社は、ラグビーWカップ2019のオフィシャルスポンサーであり、日本代表にユニフォームを提供しています。
その広告効果もさることながら、今大会における利権も大きいと目されています。
大正製薬の株価は、月足で波の大きいアップトレンドを形成しています。
これまでの推移を見ていると、調整時には75日移動平均線を割り込んでいるほか、チャネルのサポートラインを基準とした下余地もまだあります。
直近のロウソク足やサイクルで見ても、さらに下押しする可能性は考えられますが、底を取った時は非常に良い買い場となることが予想されます。
藤田観光(9722)
椿山荘、太閤園を擁する高級宴会場を有する名門企業です。箱根小涌園等も同企業が展開しています。
そして、ワシントンホテルなどのビジネスホテルを全国で展開しており、今回のラグビーWカップ2019の開催地が日本各地であることから、宿泊施設関係企業の期待感は強くなっています。
訪日客の滞在期間が長期となるであろうという目論見も、追い風となっていますね。
さらに、ラグビーは欧州やオセアニアを中心に人気のあるスポーツです。
今回が初のアジアでの開催ということで、アジア圏からの新たなインバウンド需要が生まれるという見方もされています。
ここ6年で3度の急伸を見せ、藤田観光は調整局面となっています。
2017年7月に戻り高値を付けていますし、2012年の中盤に付けた直近の安値である2,400円のラインに接近していますので、そこから反発する可能性は十分に考えられます。
2018年12月に移動平均線との乖離幅を広げたことも、底が近いという兆候かもしれません。
ラグビーWカップ関連銘柄の上昇はいつ頃?
ラグビーワールドカップ2019関連銘柄のほとんどが、まだラグビーWカップ関連銘柄への期待が株価に反映しているとは言い難い状況です。
それは、開催までまだ9ヶ月も期間があることはもちろん、それまでの間に日本では複数の思惑が潜在していることによります。
その中で一番期近になるのが、7月に行われる参議院選でしょう。
イベント消化で株価の反応はあるかもしれませんが、8月はサマーホリデーで夏枯れ相場となるというセオリーもあります。
7-8月頃の夏季になると、日本ではお盆休みや夏休みと時期が重なることから、市場参加者が減少することで取引高が減少、市場の取引高が減少し、相場があまり動かなくなる傾向があります。
ラグビーWカップ2019が日本で開催されるのが初めてのことなので何とも言えませんが、レイバー・デイ(アメリカの労働者の日)を超えた9月に入ってからの株価は、下期初頭ということも手伝って非常に活況する可能性が考えられます。
まだラグビーWカップ関連銘柄への期待が株価に反映しきっていないタイミングからチェックしておくと良いでしょう。
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