エンベロープの使い方 株式投資の実践で「見極める術」を元証券マンが解説

 2018/07/25

エンベロープはテクニカル指標の1つで、移動平均線を使った分析方法です。

移動平均線から株価が離れすぎると、移動平均線まで戻ろうとする性質を利用します。

上手く使いこなせば「買ったら下落し、売ったら上昇する」ような株投資も少なくなるでしょう。

そこで、元証券マンの管理人がエンベロープの使い方を解説。簡単に使えるテクニカル指標の一つなので、あなたの株式投資に活かして下さい。

エンベロープとは?

エンベロープ・移動平均線の説明

移動平均線・エンベロープの説明

エンベロープとは移動平均線に対して、一定の間隔で引いたバンド幅のことを言います。

エンベロープを引くことで「直近の平均株価からどれだけ離れているか」が分かるため、売られすぎ・買われすぎの判断に役立てることができます。

冒頭でお伝えした通り、株価は上昇すると移動平均線に戻ろうとする性質を持ちます。

この性質を利用したのがエンベロープです。バンド幅を見ながら「株価が○%動いても、移動平均線まで戻るだろう」と株価動向を先読みすることができるわけです。

では早速、エンベロープに具体的なかい離率を設定してみます。

青線の25日移動平均線に対して、赤線を±5%・緑線を±10%のかい離率でエンベロープを引いてみました。

25日移動平均線 ±5%・±10%エンベロープを設定

25日移動平均線 ±5%・±10%エンベロープを設定

エンベロープはバンド幅が拡大・縮小することなく、一定の間隔で推移していきます。

通常、株価の動きも移動平均線に対して、バンド幅の範囲内で推移することが多いと言われています。

上図の場合は、緑線がバンド幅の最も外側になるので、緑のエンベロープの中で株価推移するという見方ですね。

それでは、エンベロープの使い方を確認していきましょう。

 

エンベロープの使い方 「順張り」「逆張り」の判断方法

エンベロープの使い方は非常にシンプルで、ローソク足がエンベロープにタッチする時を見極めます。

・ローソク足が下のエンベロープにタッチすると上昇サイン
・ローソク足が上のエンベロープにタッチすると下落サイン

というように判断をします。実用例を見ていきます。

「順張り」で使用する方法

 -10%エンベロープにタッチ

-10%エンベロープにタッチ

上図の丸で囲った下ヒゲ陰線のローソク足を見てみましょう。

安値が-10%のエンベロープ(緑線)にタッチしているのが分かりますね。

株価は移動平均線に戻ろうとする性質を持っているので、移動平均線(青線)に向けて反転する力が想定できます。

つまり、エンベロープから「順張りの買いサインが見つけられた」と言えるでしょう。

 

「逆張り」で使用する方法

+10%エンベロープ にタッチ

+10%エンベロープ にタッチ

同じく、上図の丸で囲ったローソク足を見てみましょう。

ローソク足が+10%のエンベロープ(緑線)にタッチしているのが確認できます。

エンベロープにタッチしているため、株価はトレンド転換すると予測。「逆張りの売りサインが出た」と判断することができます。

 

エンベロープの使い方 銘柄選びの2大ポイント

続いて、エンベロープを上手に活用できる銘柄選びのポイントを2つ紹介します。

 ポイント

1:出来高が多い個別銘柄を選ぶ
2:バンド幅内で反転している個別銘柄を選ぶ

 

1:出来高が多い銘柄を選ぶ

エンベロープを実践するなら、出来高が多い個別銘柄を選びましょう。

株は上昇局面では戻り待ちの売りが出やすく、下落局面では買い戻しが活発化しやすい傾向があります。

これが、株価上下しても移動平均線に戻る性質を持つ由縁であるとも言われています。

エンベロープの使い始めは特に、流動性が高い銘柄を探すことから始めてみてください。投資経験の少ない投資家は日経平均採用銘柄 から探してみるといいでしょう。

 

2:バンド幅内で反転している銘柄を選ぶ

次に、バンド幅内ですでに反転を繰り返している銘柄を探してみましょう。

下のチャート図を見てください。この銘柄は約半年間に渡り、バンド幅内で株価上下を繰り返していました。

エンベロープ 株価が一定間隔で推移する銘柄

エンベロープ 株価が一定間隔で推移する銘柄

チャート図の通り同様の値動きがしばらく続くので、株価動向が読みやすいです。

エンベロープを使うことで売買サインを見逃すことなく実践できると思います。

 

エンベロープの使い方 かい離率の注意点

かい離率のパーセンテージを自己設定することで、エンベロープをきれいな形で表示できるよう調整ができます。

エンベロープが機能していると、上昇(下落)を見極めやすいので、必然的に精度が上がります。

左図が機能しているエンベロープ、右図が機能していないエンベロープを用意しました。

エンベロープ (左)機能している (右)機能していない

エンベロープ (左)機能している (右)機能していない

左図はバンド幅内にローソク足が納まり、移動平均線に戻る推測が立てやすいです。すなわち、エンベロープが機能していると言えるでしょう。

一方、右図はバンド幅をローソク足が突破しています。いつ・どこで移動平均線に向けて戻るのか、そもそも本当に戻るのかが分かりずらいですね。

そのため、エンベロープを活用する際には、ローソク足がバンド幅に納まるようにパーセンテージを設定して下さい。かい離率の設定値を誤ると、適切な売買サインを逃すこともあります。

 

エンベロープの使い方 ポイントまとめ

エンベロープの使い方のポイントをまとめます。

・エンベロープにタッチで売買判断
・出来高の多い銘柄を選ぶ
・外側のエンベロープで反転を繰り返す銘柄を選ぶ

エンベロープの使い方はシンプルなので、売買サインの判断は簡単にできると思います。

重要なのは「個別銘柄選び」と「乖離率の設定」です。

エンベロープに適した銘柄を見つけるため、できるだけ「出来高が多く」「外側のバンドで反転」している銘柄を選んでください。

乖離率もローソク足が納まるように設定をしなければ、エンベロープは機能しません。必ずバンド幅に収まる形でパーセンテージを調整をするようにしてください。

また、テクニカル分析には「トレンド系」「オシレーター系」のテクニカルツールをセットで使えると投資精度が向上してより効果的です。

エンベロープはトレンド系なので、例えばMACD などのオシレーター系も合わせてみることもおすすめします。

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