花粉症シーズンを目前にし、花粉症関連銘柄が株式市場でも注目を集めはじめています。
まずは、2019年花粉症関連銘柄の株価が上がる理由や、注目すべきセクターを見てみましょう。後半にはおすすめ花粉症関連銘柄を株価の分析付きでご紹介します。
記事の目次
今年の花粉飛散量は非常に多くなる?
今や日本人の約25%が罹患し毎年その症状に悩まされる花粉症。近年では社会問題としても取り挙げられています。
日本で始めてブタクサ花粉症が報告されたのが1961年、スギ花粉症は1963年、カモガヤが1964年、ヨモギが1969年と1960年代で既に、現存するほとんどの花粉症が報告されていました。
特にスギ花粉は、1976年、1979年、1982年に大飛散があり、この頃から患者が急増し社会問題となってきています。
現在でも、日本の花粉症の方の約70%はスギ花粉によるものとなっていますね。
日本気象協会の発表では、暑い夏の翌年は花粉の飛散量が増加するとされています。つまり猛暑になればなるほど、来春の花粉が増えてしまうということですね。
まだ記憶に新しいと思われますが、2018年の夏は記録的な猛暑を観測しました。
したがって、2019年の飛散量は非常に多くなると予想されています。
実際に日本気象協会が17日に発表した「2016年春の花粉飛散予測」によると、東京都千代田区で1月13日に飛散開始を確認し、春一番が吹いた14日はさらに多く飛んだとしていましたね。
日本では、花粉症による労働損失が数千億円に達するともいわれており、対策は急務となっています。
2月から花粉症の対策需要増加が始まっている
ちなみにスギやヒノキの花粉の飛散量がピークとなる時期は、東京で3月上旬から中旬の見込みと、全国的にほぼ平年並みのようです。
2月と3月の気温は全国的に平年並みか高い予想であるも、ピークの時期を早めるほどではないとされています。
ただし本格的な飛散開始は、北海道を除けば概ね2月中旬から3月上旬の見込みだとのこと。
つまり、2019年における花粉症の対策需要は、1月現在の時点で既に発生していると言えますね。
株式市場でも、該当銘柄には既に買いが集まり始めているものもある模様です。
花粉症で注目される関連銘柄とは?
花粉の飛散量増加によって株価が影響を受ける関連銘柄のセクターは次のとおりです。
マスク関連メーカー
花粉症と言えば、まずマスク。近年の日本では1年中マスク需要が高いようにも見えますが、やはり飛散量のピーク時にはさらに多くの需要が発生するでしょう。
これら関連銘柄のセクターとしては主に繊維業となります。
ただ最近は多種多様なマスクが開発されており、繊維に抗菌物質が含まれているものもあるため、化学関連銘柄も同時に注目されてきています。
メガネ卸売・小売関連
花粉症は鼻・口の他にも目に影響が表れます。今やメジャーとなった花粉を防止・除去する眼鏡を開発・製造している関連銘柄も要注目ですね。
最新の物では、花粉除去率が98%にも達している商品もあります。
医薬品メーカー
また眼鏡やマスクの他に、症状軽減のための薬品も需要が出ます。
一番多いのが目薬ですが、他にも鼻を洗浄する液体薬品や塗る除去クリームも販売されています。製薬関連銘柄もチェックしておく必要があるでしょう。
家電
プラズマクラスター|シャープHPより
家電で花粉対策といえば空気清浄機です。
シャープ(6753)が開発したプラズマクラスターを筆頭に、浮遊カビ菌などを空中で除去しする機能等で、部屋の中に舞い込んだ花粉を効率良く除去していくというものです。
家電に関するセクターの中にも、花粉症対策関連銘柄は多く存在しています。
株価上昇を見込める関連銘柄は?
花粉症対策需要で人気化しそうな関連銘柄を挙げていきたいと思います。
ユニチャーム(8113)
生理用品、乳幼児や大人用の紙おむつでトップシェア誇っている企業です。ペットケア用品も首位級で、中国を主としたアジア展開に強みを持っています。
「蒸れないマスク」は通気性抜群。隙間を作らない構造なのに、息が苦しくないということで、同社のマスクは高評価を得ています。
隙間が無いということは、花粉やウイルスなどに対する防御性にも長けているということですね。
ユニチャームの株価は、大局は上昇基調でゾーンを上げていっていましたが、2018年10月の下落が強く、直近押し安値を割り込んでいます。
翌11月には反発するも、12月に戻り高値を付けてからは再び値を落とし始めています。
2019年に入ってから1月17日時点までは大半の銘柄が上昇する中、ユニチャームは値を下げていっています。
同銘柄の急伸して5日移動平均線を上に乖離すると、2段階で調整しながら最下に位置する75日移動平均線を下抜く傾向があるようです。
2018年10月の下落もダウ理論では下目線であるため、一旦は75日線へのアクションを待った方が良いかもしれません。
ジンズ(3046)
均一料金のアイウェア販売を「JINZ」ブランドにて展開している企業です。他にもファッション雑貨の卸・小売りも手掛けています。
2019年1月に、目の周りの潤いを保つ保湿機能付きウォーターポケット内蔵の眼鏡を販売するなど、花粉症対策への姿勢は非常に前向きです。
また他社に先駆け、ゴーグル感を極力無くすようにした技術も向上してきています。
ジンズの株価は2018年12月に高値を付けたことにより、概ね7,100円でダブルトップを形成しています。
そしてその後は、2018年12月、2019年1月と継続的に下落しています。
下のターゲットはやはり、ダブルトップのネックラインとなる4,700円辺りでしょう。
下抜けたらしばらく見送る地合いでしょうが、ネックラインの4,700円近辺では買いが入ってきやすくなると思われます。
その辺りでは、花粉症関連銘柄への買いが活発化してくることも考えられるので、反発の動意が確認できたら買い参戦するのも良いかもしれません。
小林製薬(4967)
家庭用品製造販売が主軸であり、芳香消臭剤では首位を保っています。医薬品や健康食品等でのニッチ製品開発に定評がります。
同社が手掛けている、眼の洗眼液「アイボン」や、鼻洗浄液「ハナノア」、保温効果を重視した「のどぬ~るぬれマスク」などは、今や花粉症の方の必需品となっていますね。
小林製薬の株価はアップトレンドを継続していましたが、2018年4月に急伸したため、調整売りが入っています。
概ね6,700円辺りにアップトレンドを継続できるかの節目のラインがありますが、髭レベルでは瞬間的に割り込んでいます。
ただすぐに戻されていることでも判るとおり、この水準では買い意欲もあるので、陽線が前月の陰線を超えてきたら、少なくとも10,000円上まで上昇する可能性が考えられます。
鳥居薬品(4551)
JT傘下、自社製品の腎・透析、アレルゲン等の開発を強化している企業です。抗HIV薬等、導入品の成長に注力しています。
2018年6月に「シダキュア®スギ花粉舌下錠」という、スギ花粉症に対する新薬をプレスリリースしました。
今春が初の対象シーズンとなるので、注目度は高いでしょう。
同薬品は処方箋なので、薬局やドラッグストアでの販売はされませんが、医療機関への販売が堅調に推移することが予想されます。
鳥居薬品の株価は、2018年の下期から揉み合っていますね。大局では上値が切り下がっているので、調整局面にあると思われます。
それでも昨年に話題になった同社の「シダキュア®スギ花粉舌下錠」が、初の対象シーズンを迎えることは注目されているはずです。
実際の売れ行きの様子見といったところでしょうが、動意が出てもショートレンジの取引の方が良いかもしれません。
花粉症関連銘柄の仕込み時はいつ?
セクターによって花粉症需要の度合いにバラつきがありますが、基本的に低位に位置している銘柄は現時点では見当たりませんね。
まだ下げ余地がありそうなものも多いですが、2月の3連休はサイクルの期間的節目にも当たります。
それまでに各節目に到達し、調整の終了が確認できてから仕込むのが良いかと思われます。調整終了の絶好のチャンスを、TMJ投資顧問の無料相談などで聞いてみるのもいいかもしれません。
ただ花粉症需要は例年のことですので、株価にそこまで大きな反応が出るかと言うと正直疑問です。
狙うならあくまで短期目線を念頭においておいた方が良い気がします。
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