バイオ株の本命3銘柄 急騰期待の有望株を厳選

 2020/12/17

バイオ株

新型コロナウィルスのワクチン開発を手掛けてすっかり人気テーマ化したバイオ株。

短期間で株価20倍を記録した銘柄もあり、まさに「夢を買う」セクターと言えます。

そこで、2021年の急騰に期待できるバイオ株の本命を元証券マンが厳選しました。

バイオ株が値動きする背景もお教えするので、リスク面も理解しながら大きな利益を狙ってみて下さい。
 

バイオ株の特徴

バイオ株はハイリスク・ハイリターンとなりやすいテーマ株です。

理由は新薬の研究・開発を主事業とする企業が多いため。

新薬が世の中に認められれば急騰、研究成果が実らずに開発費がかさめば暴落。

投資家の期待感が株価に反映しやすいのがバイオ株の特徴なので、短期間での値動きが激しくなることが多いです。
 

バイオ株が「急騰」する5つのパターン

基本的に、バイオ株の株価が急騰するのは以下のパターンがほとんどです。

 バイオ株 5つの急騰要因

1:新薬の研究・開発に取り組むIR発表
2:新薬の研究・開発中に効果を学会報告
3:新薬の承認
4:承認後の新薬が爆発的な売上を記録、赤字幅の縮小及び黒字転換
5:大手製薬メーカーに買収

思惑・進捗・結果・業績で急騰をします。

現在のコロナ相場で急騰しているバイオ株は、投資家の思惑とワクチン開発の進捗材料がほとんどです。

新型コロナワクチンの開発に手を挙げたバイオベンチャー企業に投資資金が集中しています。

東大医科研発ベンチャーのテラ(2191)は代表例です。

4月末のワクチン開発着手の公表から、ダブルバガー(20倍株)を記録しました。

今後、3番の新薬承認をする企業が出た場合、世界的パンデミックの救世主となる訳ですから、株価の上昇幅はとても検討が付きません。

何日連続でストップ高を迎えるか楽しみです。
 

バイオ株が「暴落」する5つのパターン

バイオ株に投資をする際、急騰することばかり考えてしまうのは非常に危険です。

急騰チャンスもあれば、暴落リスクもある。

バイオ株で起こりうる危険性も理解していただきたいと思います。

 バイオ株 5つの暴落要因

1:何年経っても新薬が完成しない
2:研究費などが嵩み赤字幅拡大
3:新薬承認後に副作用発生、販売停止となる
4:新薬の売れ行きが想定より悪い
5:他バイオ企業がより優れた新薬を開発

急騰理由と同様、これだけの暴落リスクが控えています。

特に2番の研究費など負担がかさみ、業績悪化に歯止めが効かない事例は起こりやすいです。

バイオ株を買う際は資産を分けるなど、リスクヘッジしながら検討をしてみて下さい。
 

バイオ株の選び方

では、コロナ相場を度外視した上でバイオ株の選び方を紹介します。

おすすめの選び方は「需要」を重視すること。

下記、参考にしていただきたい3つの項目を紹介します。

 バイオ株選び 3つの項目

1:がん治療に関する研究、開発をしている企業
2:第Ⅲ相臨床試験の新薬候補を持っている企業
3:米国市場でFDAに承認、販売可能な医薬品のある企業
※アメリカ食品医薬品局

がんは最も死亡率の高い病気で、身体のどこにでも発生する難病です。

世の中にはがんを必ず治せる治療薬は存在していません。

そのため、新薬の研究・開発を進めるバイオベンチャー企業は多数存在しています。

昨今の医薬品メーカーの傾向を見ると、がん領域の研究を進めるバイオ企業を買収するケースが見受けられるので、がん治療に携わるバイオ株は注目です。

また、がん領域以外の研究も進める企業であれば、先述のリスクも緩和することができます。

以上のことから、バイオ株選びには「がん領域の研究」「他新薬の状況」を確認するといいでしょう。
 

バイオ株 大本命3銘柄

今後の期待できる本命バイオ株はステムリム(4599)、タカラバイオ(4974)、ナノキャリア(4571)です。

まずはステムリムから見ていきましょう。
 

ステムリム(4599)

業績
ステムリム 業績

ステムリム(4599)は大阪大学発のバイオベンチャー企業。

損傷細胞の活性化物質を動員、再生を促す「再生誘導医薬」を開発しています。
※生きた細胞や組織を用いらず、医薬品の投与のみで再生医療と同等の治療効果を得られる新しい医薬品

同銘柄の注目理由は業績の黒字転換です。

6月30日に塩野義製薬(4507)との間で「複数の疾患に対する臨床開発を加速度的に展開していくため新たな契約を締結すること」を決議しました。

本契約により20年7月期の営業損益は大幅向上の想定。

従来予想の10.90億円の赤字から4.09億円の黒字(前期実績7.26億円の赤字)に上方修正を出しました。

なにより驚くべき点は、バイオ株が上場1年以内で黒字化を達成したこと。

超短期での黒字転換は異例中の異例です。

新薬開発も順調に推移しているので、今後のさらなる成長に期待できるバイオ株の本命と言えるでしょう。

ただ、上記の上方修正により、7月1日~3日で連続ストップ高を記録しています。

現在値動きが激しいので株価が安定した頃に検討をしてみて下さい。
 

タカラバイオ(4974)

業績
タカラバイオ 業績

タカラバイオ(4974)は遺伝子・再生医療研究用試薬や理化学機器販売を柱とする企業です。

業績も好調で毎期増収・増益。

21年3月期の見通しこそ、研究用試薬の生産が減少(新型コロナで大学・企業閉鎖)、研究開発費増加で小幅減益想定ですが、黒字経営は継続です。

配当金も増加傾向のため申し分ありません。

事業の好調さはさることながら、今回バイオ株の本命として注視した理由は、新型コロナに大きく関わるバイオ株のためです。

1つ目はワクチン開発。

大阪大学と創薬ベンチャーのアンジェス(4563)が、共同で開発を手掛ける新型コロナワクチン。

当ワクチン開発に使われる、プラスミドDNAの製造技術・製造設備を有するのがタカラバイオです。

7月には数十人程度に治験を実施予定。

加速化する国内外のワクチン開発競争で抜きに出られれば、タカラバイオの需要は一気に高まります。

2つ目はPCR検査試薬の開発です。

同社は唾液を検体として、迅速・簡便に新型コロナのPCR検査が行えることを可能としました。

従来の飛沫から採取するやり方では、医療従事者への感染リスクが上昇。

医療関係者が不安視していた中、唾液からの検体により、被験者負担と感染リスクを軽減させることに成功しました。

今後の引き合いが活発化する可能性が高いです。
 

ナノキャリア(4571)

業績
ナノキャリア 業績

ナノキャリア(4571)はがん領域に特化した創薬ベンチャー。

超微細な「ミセル化ナノ粒子」で副作用の少ない新薬開発を目指しています。

同社も新型コロナ関連のバイオ株です。

6月4日、東京都医学総合研究所と新型コロナのワクチン開発を開始したことを発表。

ワクチン製剤の最適化を半年以内に達成できるとしています。

スピード感を持った同社の新型コロナワクチン開発に期待を持てますが、ナノキャリアの注目点は卵巣がん薬の開発です。

かねてより取り組んでいる卵巣がん薬の開発は、6月の国際共同第3相臨床試験(OVAL試験)で好結果。

年内に臨床試験開始まで進められれば、大きく株価上昇する可能性がありそうです。

ちなみにナノキャリアは2013年にテンバガーを達成済。

株価10倍越えをした実績があるので、過去の事例も受け、材料次第では大いに期待できるバイオ株の本命と言えます。

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バイオ株 2020年注目銘柄一覧

次に分野を問わず2020年注目のバイオ株を32銘柄抽出しました。

好材料が出れば即急騰してもおかしくない銘柄なので、バイオ株選びの候補に抑えておきましょう。

※★マークのバイオ株は新型コロナワクチン・検査薬の開発・研究を行っています。

銘柄名 市場 時価総額 上場日 株価(7月2日終値) 事業内容
ジーエヌアイグループ(2160) マザーズ 706億円 2007/8 1,495円 アジアに多い疾患が標的。ゲノム解析に強み。新薬探索・臨床開発から製造販売まで一貫した事業を展開
★イナリサーチ(2176) ジャスダック 21.4億円 2008/6 725円 医薬品の非臨床試験受託が主軸。海外提携CROと新型コロナに関するワクチン等開発に向けた研究への対応
★リニカル(2183) 東証1部 234億円 2008/10 797円 がん、中枢神経、免疫系の後期治験特化。国内外で新型コロナの治療薬やワクチンの治験獲得推進
★テラ(2191) ジャスダック 287億円 2009/3 1,067円 樹状細胞ワクチンによるがん免疫細胞療法の再生医療製品化を目指す。メキシコで他社と新型コロナ治療薬の臨床研究中
トランスジェニック(2342) マザーズ 60.0億円 2002/12 355円 創薬研究マウス作製技術が強みにバイオベンチャー。子会社で地盤の北海道を中心に検査受託を開始
メディネット(2370) マザーズ 132億円 2003/10 95円 東大医科研発ベンチャーでがん免疫細胞療法の草分け。先端的がん治療「免疫細胞治療」を高度技術で支援
★アイロムグループ(2372) 東証1部 337億円 2003/10 2,594円 SMO(医療機関向け治験支援)主力。上海の大学研究機関向けに試験用新型コロナワクチンを製造開始
総医研HD(2385) マザーズ 132億円 2003/12 555円 バイオマーカーの開発及び生体評価システムの確立。抗疲労食品・飲料の直販と化粧品が収益柱
新日本科学(2397) 東証1部 274億円 2004/3 617円 前臨床試験受託の最大手。臨床試験、医療機関支援も展開
ファーマフーズ(2929) 東証2部 301億円 2006/6 1,095円 卵黄由来のサプリや化粧品通販が主力。最先端のバイオ技術を駆使、国内外の大手企業と提携
★医学生物学研究所(4557) ジャスダック 201億円 1996/2 3,210円 自己免疫疾患を中心とした臨床検査薬。新型コロナウィルスの唾液で測定するPCR検査試薬など需要対応
★アンジェス(4563) マザーズ 2561億円 2002/9 1,800円 大阪大医学部、森下竜一教授創業の創薬ベンチャー。大阪大学と新型コロナのDNAワクチンを開発
オンコセラピー・サイエンス(4564) マザーズ 214億円 2001/4 126円 がん治療ワクチン創薬ベンチャー。大手製薬と開発提携
そーせいグループ(4565) マザーズ 1,340億円 2004/7 1,527円 日本発の国際的創薬型バイオ企業。元ジェネンテック社長の田村眞一氏が創設
ナノキャリア(4571) マザーズ 185億円 2008/3 462円 がん領域に特化した創薬ベンチャー。超微細な「ミセル化ナノ粒子」で副作用少ない新薬目指す
カルナバイオサイエンス(4572) ジャスダック 197億円 2008/3 1,379円 キナーゼタンパク質の販売や受託試験など創薬初期の支援事業が柱
キャンバス(4575) マザーズ 51.8億円 2009/9 665円 抗がん剤開発に特化した創薬ベンチャー
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所(4576) ジャスダック 133億円 2009/10 404円 世界で初めてプロテインキナーゼ阻害剤開発に成功した大学初の創薬ベンチャー
ラクオリア創薬(4579) ジャスダック 233億円 2011/7 1015円 ファイザー日本法人の中央研究所が前身。新規開発化合物の導出による収益獲得が事業の基本
シンバイオ(4582) ジャスダック 151億円 2011/10 439円 がん、血液領域を中心とする希少疾患薬に特化
★カイオム・バイオサイエンス(4583) マザーズ 124億円 2011/12 289円 独自の抗体作製技術を持つ理研発の創薬ベンチャー。新型コロナに対する抗体作製案件を受託
オンコリスバイオファーマ(4588) マザーズ 299億円 2013/12 2970円 新規抗癌剤を開発。「がんと重症感染症」を対象とした新たな治療オプションと新薬を創出
サンバイオ(4592) マザーズ 931億円 2015/4 1597円 中枢神経系疾患領域の再生細胞薬を開発するバイオベンチャー
★ヘリオス(4593) マザーズ 966億円 2015/6 1580円 IPS細胞、体性幹細胞を活用する再生医療品バイオベンチャー。治験に新型コロナ患者を組み入れ
ソレイジア・ファーマ(4597) マザーズ 195億円 2017/3 200円 がん領域が主眼の創薬ベンチャー。日本・中国を中心としたアジア圏で事業展開
ステムリム(4599) マザーズ 339億円 2019/8 783円 損傷細胞の活性化物質を動員、再生を促す「再生誘導医薬」を開発
エス・ディー・エス バイオテック(4952) 東証2部 66.6億円 2008/12 860円 研究開発型の農薬原体メーカーとして、安全性が高く環境に配慮した製品を開発
★タカラバイオ(4974) 東証1部 3487億円 2004/12 2954円 遺伝子・再生医療試薬や理化学機器が柱。新型コロナ需要はPCR検査試薬を開発
★リプロセル(4978) ジャスダック 324億円 2013/6 397円 ES/iPS細胞技術が中核。医療従業者を初期ターゲットに新型コロナワクチン開発
フェニックスバイオ(6190) マザーズ 23.4億円 2016/3 670円 人間と同じ肝機能持つマウスを使った薬効試験受託主体
ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(7774) ジャスダック 294億円 2007/12 638円 自家培養表皮・軟骨等の開発が柱。富士フィルムHD傘下の再生医療ベンチャー
★スリー・ディー・マトリックス(7777) ジャスダック 136億円 2011/10 406円 医療製品の開発に国内外で傾注。新柄コロナ抗体検査キットを中国企業と共同開発

バイオ株、特に創薬ベンチャーのバイオ株は、新薬や新たな治療法の開発を専門としています。

研究開発費がかさむのは当然です。

バイオ株への投資はいわば足元の業績ではなく、将来に期待した先行投資を重視する必要があります。

もし、画期的な新薬が市場に出回れば、巨大シェアにより爆発的な収益成長に期待できるのです。

これは同時にバイオ株の株価急騰に繋がります。

まさに「夢を買う」セクターの代表格と言えるでしょう。

 

バイオ株 急騰・暴落事例

値動きの激しいバイオ株ですが、過去に短期間で急騰・暴落をした事例があります。

その銘柄はサンバイオ(4592)。

中枢神経系疾患領域の再生細胞薬を開発するバイオベンチャーです。

サンバイオは2018年11月頭~2019年1月末で株価約380%上昇、2019年1月末~2月頭で株価約470%下落、ジェットコースターのような値動きを記録しました。

当時のチャートを交えて、バイオ株の夢と危険性を解説します。
 

急騰事例

動意のきっかけは2018年11月1日のIR。

サンバイオは再生細胞薬「SB623」の日米国際共同治験において、外傷性脳損傷を対象とした第2相試験を実施。
※健康な成人の骨髄液より抽出した自己再生能力を持つ多能性細胞(間葉系幹細胞)を加工、培養した再生細胞薬

有効性を示す主要評価項目を達成したことを発表しました。

SB623は非常に期待される再生細胞薬です。

SB623を投与することで神経細胞の再生を促進、脳内の失われた機能を回復させると見込まれています。

この試験結果を受けて株価は4日連続ストップ高を記録、バイオ株の威力を証明しました。

サンバイオが4日連続ストップ高

サンバイオが4日連続ストップ高

そして条件・期限付き早期承認制度の活用方針も策定。

早ければ2019年中に承認の見通しとなったことで、2019年1月末までの株価上昇をけん引する要素となりました。

チャートからは投資家心理がよく伺えます。

実用化に向けた期待が大きいため、上値抵抗ラインに差し掛かってもその都度ブレイクアウトしてゾーンを切り上げていました。

バイオ株の「夢」を見せてくれた株価推移です。
 

暴落事例

大暴落が起きたのは2019年1月30日。

SB623の共同開発者である大日本住友製薬が、慢性期脳梗塞を対象としたフェーズ2b臨床試験で主要評価項目を達成できなかったと発表。

株価は5日連続マドを開けて下落しました。

サンバイオが5日連続マド開け下落

サンバイオが5日連続マド開け下落

これまで期待感が先行して株価が上がり過ぎていたのは事実ですが、たった一つのIRで大暴落を起こすのもバイオ株ならでは

1月29日高値11,860円が2月6日安値2,585円ですからね。

SB623の実用化が遠のいたことで業績改善に期待はできず、過熱しきった相場は一気に冷えました。

バイオ株は危険と隣り合わせであることをしっかり理解しておきましょう。
 

バイオ株 リスク管理を持った投資を

コロナ相場中のバイオ株はチャンスです。

新型コロナワクチンの開発を手掛けるバイオ株中心に、株価上昇に期待できるバイオベンチャー企業は少なくありません。

ただ、投資比率も考えて下さい。

ポートフォリオをバイオ株で埋め尽くしてしまうと、ネガティブ材料による暴落で株価の底が見えなくなるリスクも生じます。

他の保有株で含み益が出ているもしくは余剰資金があるなら、相殺決済できる範囲での売買を推奨します。

「夢」と「危険性」を理解しつつバイオ株投資を行ってみて下さい。

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