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2019年元号変更決定の経緯とは?
今年、2019年は平成から新元号に移行する節目の年となります。
2016年の8月8日に、天皇陛下がヒデオメッセージにて「お気持ち」を示して以降、「生前退位」をめぐる議論が湧いていました。
本来元号は一世一元の制の下、皇位の継承があった場合に限り改めるものとされていました。
つまり天皇は「終身制」のため、改元は必然的に天皇が崩御されたときとなるのがセオリーです。
しかし今上天皇は高齢であることから、公務を遂行するにあたる負担が大きいということで、ビデオメッセージにて自身の業務や在り方に関して触れたというわけですね。
この件については政府が各有識者が集め、何度も会議を開催してきましたが、憲法や各種法律などに抵触するといった批判もあったため、改元決定における結論はなかなか出ませんでした。
しかし翌年の2017年1月11日、政府は「2019年1月1日に皇太子が新天皇に即位し、同日から新元号とする」方向で検討に入ったと報道されることとなります。
最終的に新元号が始まるのは5月1日からと正式決定され、「平成最後の~」といったキャッチフレーズが世の中に浸透していくこととなります。
それと同時に市場でも、改元に向けたリアルな思惑が高まっているようです。
改元で注目されるのはどんな銘柄?
改元で注目される関連銘柄といっても、一言では判り難いのではないのではないかと思われます。
まずそれにより、何が変わるのかが想像し難いでしょうからね。しかし実は普段意識されていないだけであって、身近にあるものが色々変わります。
まず一番身近なのは、誰でも所持しているお金ですね。
ご存知のとおり、貨幣には元号が刻まれていますので、それを新元号に刷新する必要があります。
さらに、各種印刷物も新元号に刷新する必要があります。
既に「平成」ということが前提で初めから印刷されているものは、改元によって全て新元号に刷新しなければなりません。
該当する印刷物は日本中に相当な数が出回っていますが、新元号が決まらないと何も着手することが出来ません。
政府は2019年4月1日に新元号を発表するという方針ですが、印刷業界からは「それでは改元対応が間に合わない」という苦言が出ているようです。
またお金に関しては、改元によってATM等に搭載されているお金を識別する装置も取り換える必要があります。
これらの装置は偽札を排除するために搭載されているものなので、仮に元号が変わった新札が投入されたら、偽札と判断されATMが使い物にならなくなってしまいます。
幅は広いですが、改元により印刷機・輪転機・ATMの認識装置を製造しているセクターの関連銘柄が注目されると考えられます。
改元で上昇が見込める関連銘柄は?
先述のとおり、改元ではまず印刷機を製造している関連銘柄に注目が集まりそうです。
関連銘柄①野崎印刷紙業(7919)
包装資材・その他紙器や紙工品の製造を手掛ける商業印刷の大手企業です。情報機器向け製品も手掛けており、タグとラベルにおいては高いシェアを誇っています。近年では、環境対応を考慮した製品製造を強化しています。
同社は、特にカレンダー製造に強みを有しており、広い市場で高いシェアを占めていることから、改元においては特に注目されている銘柄です。
野崎印刷紙業の株価は、低位から2018年1月に動意を見せた後にアップトレンドに移行しています。
2018年10月には569円まで急伸して、その後2ヶ月にわたり調整地合いに入っていたものの、2019年に入ってからは再び反発しています。
調整が月足のサポートラインを割り込まず、かつ反発が2018年12月の高値を髭レベルながら超えてきていますので、アップトレンドは保たれていると言えます。
569円の高値がターゲットとなり、現水準に対し上昇余地を生み出していますので、引き続き、埋めるための買いがはいってくるのではないかと考えます。
関連銘柄②NISSHA(7915)
日本写真印刷から商号変更したNISSHAは一般印刷から産業、電子関係の特殊印刷へ展開している企業です。中でも、タブレット端末向けのタッチパネル製品が収益の柱となっています。
1929年の創業時より現在に至るまで、展覧会図録、写真集、豪華装丁の美術本等の高品位な美術印刷分野において、高い評価を受けているので改元需要も見込めます。
NISSHAの株価は既に直近高値を上抜け、なおかつ上抜けた月の高値も超えているので、大局ではアップトレンドが形成されています。
その中の上昇と調整も、エリオット波動では一旦調整を完了している様相で、2019年に入ってからは上昇に転じています。
今後も1,200円の支持ラインを割り込まなければ、株価は恐らく4,200円近くまで上昇しそうな感があります。
関連銘柄③光陽社(7946)
光陽社はオフセット印刷用の写真製版を手掛ける大手企業です。DTP製版と印刷が一体となった受注を促進中。近年、高品位テコへの印刷にシフトしてきています。
光陽社は昭和から平成へと改元された際にも大きく株価が高騰しています。
独自に開発した「The Favorite◎®」という高品位印刷ソリューションを有しており、これが印刷品質向上とインキ削減を同時に実現を成し遂げています。
光陽社の株価は、月足で髭レベルでは緩やかな三角持ち合いを形成しています。
ただ、リーマンショックを含めた世界金融危機以降、下値を切り上げが現在まで継続していることや、実線では切り上げていることから、現在でも買い優勢な相場が継続していると見て良いでしょう。
2018年12月の調整でサポートラインまでほぼ到達しているため、2019年に入ってからは買いの入りやすい局面となっていました。
現時点では、ほぼ2018年12月の高値付近で売り押されて、36年移動平均足付近まで押し戻されています。
2月以降は神経質な動きになるかもしれませんが、一旦下限を付けているためトライアングルの上限に向かう可能性が高いと思われます。
関連銘柄④日本金銭機械(6418)
日本金銭機械は紙幣識別機や硬貨計数機等の貨幣処理機の製造を手掛ける大手企業です。また、米国のカジノ向けの処理機のシェアは大きいです。
同社の「JCM」というブランドは、改元需要が見込めるATMの他にも、券売機やカジノの金銭交換機等を手掛け世界中の様々な市場に浸透しています。
ここ6年で3度の急伸を見せ、日本金銭機械の株価は調整局面となっています。
2012年の中盤に付けた直近の安値のラインに接近しつつあるので、そこから反発する可能性は十分に考えられます。
2018年12月に移動平均線との乖離幅を広げたことも、底が近いという兆候かもしれません。
関連銘柄⑤グローリー(6457)
グローリーは硬貨・紙幣処理機で日本国内では過半数のシェアを占めています。他にも、遊技向けカード装置やたばこの自動販機なども展開している企業です。
改元は日本国内、および日本円の貨幣に限ったことなので、5割強というシェアは非常に強みがあります。
グローリーの株価は現在、アベノミクス発動時からの期間、調整局面にあります。
直近押し安値を割り込んでいる上に、発動前の下値までの下げ余地が多いことからも、改元で人気化するとしたら戻り高値を狙うトレードをした方が良さそうですね。
改元関連銘柄の仕込み時はいつ?
改元は、既に4ヶ月後に迫っていることもあり、既に株価が反応している関連銘柄もあります。対して注目されながらも、動意が見られない関連銘柄もまだあります。
このように銘柄によって思惑の強さにバラつきがありますが、何にしても新元号が発表される4月手前位に仕込むのが良いかもしれません。
なぜなら4月は年度の始まりなので、新しいポジションが建てられる時期でもあるからです。これに改元によるご祝儀買いが入るでしょうから、株式相場が活況する可能性は高いです。
また、投資の精度を上げるため、そのあたりの判断をTMJ投資顧問の無料相談を利用し、注目の改元関連銘柄を聞いたり仕込み時を確認するのも一つの手でしょう。
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